デイサービスのスタッフが、介護者と語り合い、お互いが本音で悩みをぶつけてヒントをもらう勉強会レポート。第2回は、職員の年齢やキャリアについてです。
※以下、家=利用者の家族、デ=デイサービス職員
利用者は意外に若くてたどたどしい職員が好き?
勉強会の写真
デ1 うちの職員は年齢の幅が広いんです。19歳から40歳まで。
デ2 若いですね!うちは45歳から48歳に集中しています。
デ1 介護者のみなさん、若いスタッフとベテラン、どっちがいいですか?
家1 そりゃ、家族としてはベテランのほうが安心ですよね。でも、利用者本人は、意外に若いスタッフが好きな気がしますね。
デ2 ああ、そうかもしれないですね。
家2 年配の職員さんだと、利用者と年が近く、共通の話題も多いし、体調なども理解してもらいやすいですね。でも、若い職員さんが純粋に、一生懸命に取り組んでくれていると、うれしくなります。利用者も、ベテランの人には黙って従う、というようなところがありますね。それに対して、若い方にはちょっと意見する、みたいに、「上から目線」で接することができるのが、いいのかもしれませんね、偉そうにできて(笑)。若い職員さんに「もっとこうするのよ」なんて、しょっちゅう教えてる(笑)。
家1 若い方は純粋で、怒られた時やうれしい時、思わず泣いてしまったりするのも、ういういしい。
デ3 あまり泣くべきではないですが、こらえた末の本物の涙は、人の心を打つ、というのもあるのかもしれません。
さまざまな年齢層の職員がいる職場が理想
イメージ写真
デ1 うちのように年齢の幅が広いのも、いいのかな、と思いますね。元気いっぱいの若い子は、孫のようにかわいがっていただいたり、叱られたり。利用者さんに育てていただいています。逆に、ベテランは、気持ちが不安定な利用者さんに寄り添って、ほぐしてさしあげるような、レベルの高い介護ができることが多いですね。もちろん、オムツ替えやシーツなどのかけ方も上手ですしね。利用者さんが心地よいと思える介護ができる人が多いです。もっと年上の60代の方がいるのもいいなぁ、と思いますね。
デ2 ただ、年配の方は、かつての介護のしかたや考え方で接する方が多い。介護技術や介護のスピリットは、どんどん新しくなります。そこを勉強し、時代のニーズに合う介護ができるかどうかが、ポイントになってきますね。
デ3 ホント、若手、ベテラン、それぞれによさがありますよね。それに、個性もありますし。利用者さんもいろいろ、スタッフもバラエティに富む。そういう施設がいいんじゃないかなと思います。社会ってそういうものですし。利用者さんも職員も、そういう中で、もまれ、育って行くのだと思いますよ。
*東京の目黒で行われた勉強会の発言をもとに、編集部がまとめています。なお、発言の内容は、あくまで参加者の個人的な見解です。ご了承ください。
次回は「デイサービスと家族との連携」をテーマにしたディスカッションをお伝えします。