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2014年06月27日

採用する人・しない人 2013下半~14上半期まとめ1 | 介護求人ナビ

介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は、2013年後半から2014年上半期にかけて取材してきた、7か所の施設の記事内容の要点をまとめて掲載。担当者が考える採用のポイントを、おさらいしてみましょう。

*この記事の【前編】【後編】はこちら

介護の仕事への強い思いが大切

「採用したい人は、資格の有無にかかわらず介護に対する“思い”がある人」だと語る、「社会福祉法人秀峰会」法人本部 人財部 課長 深井重信さん
「採用したい人は、資格の有無にかかわらず介護に対する“思い”がある人」だと語る、「社会福祉法人秀峰会」法人本部 人財部 課長 深井重信さん

当たり前のことかもしれませんが、介護という仕事をする上で、多くの採用担当者が人材に求めているのが「介護の仕事」への思い。これがないと、介護の仕事では長続きしない、という担当者もいました。

「(私が採用したいと思う人材は)介護に対する“思い”がある人です。資格の有無にかかわらず、介護の仕事は介護や人に対する強い“思い”がないと務まらないので、そこはちゃんとお伝えしています」
「社会福祉法人秀峰会」法人本部 人財部 課長 深井重信さん

「『介護職を応募する動機は?』『なぜ龍岡会を応募したのでしょうか?』という質問は、毎回しています。皆さんの回答は千差万別ですが、 “なぜ介護職を目指しているのか”という部分は、介護の世界で働く上で非常に大切だと思います。介護の世界で働く上で、純粋な動機の中に“人のために何かをしたい”という思いがないと、なかなか続かない仕事だと感じています」
「医療法人社団龍岡会総務部」橋本邦三郎さん

「人間としてケアの本質が感覚的に理解できて、介護のプロとしての職業意識をもって向上心のある、心身ともに健康な人材に来ていただきたいと思います」
「社会福祉法人天祐会 請西苑」副理事長・本部長 森田恵さん


目標のある人、夢を持っている人を求める

そして介護の仕事をする上で、具体的な目標のある人や夢を持てることを、採用の際に重視している採用担当者もいました。

「(介護業界は給与が決して高くないのが現実だが)給与面で将来性を語れない分、私たちは仕事のなかでの夢を語り、その夢を実現し、職員のみなさんとモチベーションを共有することが大切だと思っています。仕事ですから、もちろん給与は重要だと考えていますが、人は夢のためなら仕事をするし、モチベーションを高く働くものだと信じています」
「社会福祉法人天祐会 請西苑」副理事長・本部長 森田恵さん

「(採用したいのは)“目標がある人”ですね。自分がどういう介護をしたい、どんな人の役に立ちたい……ということをハッキリ言ってくれる方は、一緒に働きたいと感じますね。これは、他のホームを運営されている方も口をそろえて言うことだと感じています。介護の仕事は、営業職のように明確な目標が設定されているものではありません。だからこそ、自ら目標を立ててそれを目指して努力できるような姿勢がないと、どうしても作業的に業務をこなしてしまうようになってしまうんです」
「株式会社白寿会・医療法人社団平平會グループ」木村博人さん


第一印象を大切にする

「面接で良い印象を残せるかということは、お客様に会ったときに良い印象を残せるかということと同じ」と第一印象の重要性を語る、「いきいきらいふ」代表取締役 左敬真(ひだり ひろまさ)さん(写真右)。左は同社執行役員 管理本部長 中尾公則(とものり)さん
「面接で良い印象を残せるかということは、お客様に会ったときに良い印象を残せるかということと同じ」と第一印象の重要性を語る、「いきいきらいふ」代表取締役 左敬真さん(写真右)。左は同社執行役員 管理本部長 中尾公則さん

こうした点を踏まえ、担当者は採用時、具体的にどんなポイントを見ているかを見ていくと、やはり「第一印象」を重要視しているようでした。ただそのなかには、逆に面接される側から受ける「第一印象」を大切にする、という人もいました。

「直感的に感じるものも多いのですが、あえて言うならやはり第一印象、その人の全体的な雰囲気ですね。介護はお客様に『こんにちは』と言った瞬間がスタートで、その瞬間から会社全体のイメージがつくられます。面接は自分をアピールする場なので、そこで良い印象を残せるかということは、お客様に会ったときに良い印象を残せるかということと一緒だと思うんです。それからやはり、覚悟をもって面接に臨んでいる人は目が輝いているので、目力というのも大切だと思います」
「いきいきらいふ」代表取締役 左敬真(ひだり ひろまさ)さん

「(面接の)1時間、当社の話をするなかで、志望者の方の反応を見ているんです。目が輝くのか、うれしそうな顔をするのか、なかにはピンとこないような顔をする方もいらっしゃいます。私は面接で『この会社はおもしろい』『入りたい』と思っていただけるかどうかをすごく大事にしているので、皆さんの反応は非常に参考になります」
「いきいきらいふ」執行役員 管理本部長 中尾公則(とものり)さん

「月並みなことですが、やはり第一印象は大事だと思います。求職者から施設への第一印象、施設から求職者への第一印象、両方ともバカにできないものがあると思います。私自身、龍岡会に転職する際に、他にもたくさんの会社や施設を見学して、いろいろと感じることがありましたが、その中でも龍岡会の第一印象は非常によかった覚えがあります。採用担当者として、私自身が受けた印象をキープできるように、あらためて注意していきたいと思っています」
「医療法人社団龍岡会総務部」橋本邦三郎さん


介護の技術や経験よりも人柄を重視

そして担当者が着目しているのは、「人柄」。それは介護の技術や経験よりも重要度が高い、と共通して語るのが印象的でした。

「新卒採用に関しては、選考の段階では知識・スキルは問いません。まずは優しさなどの『作れない部分・人の本質』を重視しています。ただ、内定を出した方に関しては、入社までに最低限の知識・スキルとして介護職員初任者研修を取得していただきます」
「フローレンスケア」総務課 人事採用担当 後藤俊明さん

「確かに、経験が豊富で技術もずば抜けて高い方なら、現場でも即戦力になってくれるでしょう。そのような方がいれば、積極的に採用したいと考えているのも事実です。しかし、極論を言ってしまえば、技術は後からいくらでもついてくるもの。採用の段階では、その方のもっと根本の人間的な部分を評価したいと思っているんです。資格を取ったばかりの方、経験の少ない方でも、元気と意欲があって協調性のある人ならば、ぜひ弊社で働いてほしいです」
「医療法人社団苑田会グループ・株式会社明昭」筑田哲也さん

次回の後編では、「採用したくない人」についてのまとめなどを中心に、ご紹介していきます。

*この記事の【前編】【後編】はこちら



●志望動機や自分の思い、きちんと答えられますか?
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