リハビリや医療ケアなどを受けながら、在宅復帰をめざす「介護老人保健施設」。医療的な側面が強い分、特別養護老人ホームやグループホームなどに比べると、介護スタッフに求められることも違ってきます。
そこで今回は、「介護老人保健施設」に転職した先輩たちの失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
生活に寄り添う介護とは違い、流れ作業のように感じてしまって…
28歳/女性/杏奈
グループホームから介護老人保健施設(老健)に転職。前職では家庭的な雰囲気のなか、入居者一人ひとりに合わせて生活をサポートする介護でした。それに比べて現在の職場は、日々のリハビリや介護が流れ作業のよう。グループホームより利用者の数も多いから、仕方がないのかなとは思うけれど…。3ヵ月経ってもそのやり方に馴染めません。
《アドバイス》
グループホームは、認知症の症状がある方たちが少人数で共同生活を送る場で、自宅で暮らすような環境が特徴です。
それに対し老健は、リハビリや医療ケア、日常生活の支援を受けながら在宅復帰をめざす場。それぞれ施設の目的がありますから、介護のやり方は違ってきます。
老健には老健ならではのやりがいがあります。たとえば、「昨日までできなかったことができるようになっていくのを見るのがうれしい」、「笑顔で自宅へ戻っていく方やご家族を見送るときに達成感がある」など。
あなたは転職してまだ3ヵ月。以前の職場との違いにとまどっている段階で、今はまだやりがいを十分に感じられていないのかもしれませんね。
なお、老健のなかでも、施設によってはめざす介護が異なります。そうすると、当然、求められる仕事内容も変わってきます。特に、最近増えている「介護療養型老人保健施設」は、従来の老健と区別して「新型老健」と呼ばれています。これまでのリハビリ中心の老健と介護療養型医療施設との中間的な役割を果たす施設となっています。主な特徴は以下のような点があげられます。
●胃ろうや経管栄養、痰の吸引、酸素吸入、尿管カテーテルなどの医療ケアが必要な方も受け入れ可能。
●ターミナル期の方も対象で、看取りも対応。
このように、老健にはより医療ケアに重点を置いた施設もあります。それぞれの施設ごとの特徴や仕事内容の違いを理解すると、やりがいもまた変わってくるのではないでしょうか。
さまざまな職場を経験すると視野が広がり、以前の職場や過去の経験も、より客観的に見ることができるようになります。それによって、あなたらしい働き方や、やりがいの発見にもつながります。あなたも早速いろいろな違いに気づかれているようですね。
とはいえ、まだ3ヵ月目。これからもさまざまな発見があるはずです。慣れてきて自分らしく仕事ができるようになるのは、もう少し先かもしれません。しばらく、このまま老健で仕事を続け、その上で、あらためて考えてみてはいかがでしょうか。
・あなたが求めているやりがいは、どのようなものですか?
・あなたがめざす介護とは何ですか?
・どんな職場なら、それが実現できるでしょうか?
もし、やりたい介護と現在の職場のミスマッチがはっきりしたら、そのときは次のステップに気持ちを切り替え、やりたい介護を大事に考えて転職に臨むことをおすすめします。
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