介護の仕事は、職種や施設、サービスの種類によって、仕事の内容もさまざまです。現在、介護業界で働く人は、退職後も同じような職種や施設への転職を希望しているのでしょうか?
そこで、転職を検討している介護業界の人に、退職した後、どんな仕事をするかアンケートを実施しました。
今回は、20~60代以上の年齢別に分析した結果をご紹介します。
20代は退職後も介護の仕事に就きたいと考えている
※ 介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査
現在、介護の仕事に就いている人に、
「退職した場合、その後はどんな仕事に就きたいと考えていのるか」を尋ねました(複数回答可)。
まずは
20代の結果を見てみましょう。
最も多い回答は「介護・福祉業界だが、施設・サービスの形態が今までと違う」(32.6%)でした。
次いで「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」(30.2%)、「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(27.9%)となっています。
退職したあとも、引き続き介護の仕事に就きたいと考えている人が多いことがわかりました。
それでは、
30代はどうでしょうか。
最多回答は「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(27.8%)ですが、2位には「介護・福祉業界以外で、過去に経験もない、はじめての仕事」(25.4%)がランクインしています。
介護の仕事を離れ、心機一転、まったく違った仕事をしたいと考えている人も一定数いるようです。
20代・30代はほかの年代と比べて、「介護・福祉業界以外で、過去に経験もない、はじめての仕事」という回答が多いのが特徴です。20~30代の若いうちにいろんな経験をしておきたいと考える人も多いのかもしれません。
介護業界の20~40代は、現在とエリアが違う勤務先を希望
40代は20代と同様、最も多い回答は「介護・福祉業界だが、施設・サービスの形態が今までと違う」(26.4%)でした。
2位は「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」(23.6%)、3位は「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(20.9%)となっています。
40代は20代と同様に、退職後も介護の仕事に携わりたいと考える人が多いようです。
30代では他の業界を経験したいという思いも強くなるようですが、40代になると腰を据えて介護業界で活躍したいと考える人も増えてくるようです。
20~40代はそれ以降の年代と比較すると、「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」という回答が比較的多くなっています。
結婚や配偶者の転勤、子どもの入園・入学にあわせて引っ越しをすることも多い年代ですが、これまでの経験を活かし、転居先でも介護の仕事を続けたいと考える人が多いのかもしれません。
50代・60代以上は「退職後のことはわからない」という回答が多数
続いては
50代。最も多い回答は「わからない」(21.7%)となりました。
2位は「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(20.8%)、3位は「介護・福祉業界以外で、過去に経験のある仕事」(19.8%)です。
50代を境に激減するのは「介護・福祉業界だが、エリアが今までと違う」という回答。
子どもが成人し、進学などが一段落したことも理由のひとつと考えられます。生活のリズムなどが安定したことで、自宅の近くや、自分がよく知っているエリア以外への転職は避けるのかもしれません。
60代以上では、「仕事はしばらくしない」(28.6%)が最も多くなっています。リタイヤの年齢であるだけに、退職後、少しゆっくりしてから考えたいという人も多いのではないでしょうか。
2位は「わからない」(22.9%)、3位は「介護・福祉業界で、今までと同じエリア・サービス・職種・雇用形態」(20.0%)でした。
今回のアンケートでは、20~40代ではエリアや職種・施設・サービス内容にかかわらず、半数以上は再び介護の仕事に就きたいと考えていることがわかりました。
一方、30代以降のすべての年代において、およそ2割が「わからない」と答えています。
労働条件や職場環境など、条件次第では再び介護職に就く可能性もありますが、自分は介護の仕事に向いているのか、今後のキャリアプランはどうなるのかなど、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
介護求人ナビの求人数は業界最大級! エリア・職種・事業所の種類など、さまざまな条件で検索できます