介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は神奈川県の横浜市・川崎市・鎌倉市内で、グループホームの運営を中心とした介護事業を展開する、株式会社白寿会・医療法人社団平平會グループのグループ統括本部総務人事課・企画開発課課長の木村博人さんにお話を伺いました。
<取材・文・写真 西山武志>
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面接時に使用する「面接内容確認書」
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社白寿会・医療法人社団平平會グループ
横浜市中区不老町2-9-2 DPM不老町ビル3階
TEL : 045-650-7300
FAX : 045-650-7307
http://www.hakujukai.co.jp
採用したいのは「目標がある人」
これまで法人グループの採用に携わり、何百人という数の応募者と会ってきた木村さん。その中で見えてきた「採用したいと思う基準」を聞いてみました。
「“目標がある人”ですね。自分がどういう介護をしたい、どんな人の役に立ちたい……ということをハッキリ言ってくれる方は、一緒に働きたいと感じますね。これは、他のホームを運営されている方も口をそろえて言うことだと感じています」(グループ統括本部総務人事課・企画開発課課長 木村博人さん)
目標を持つこと……それはどんな仕事にでも必要であり、当然のことのように思えるかもしれませんが、介護の世界ではその「当たり前」がとても重要な意味を持つのです。
「介護の仕事は、営業職のように明確な目標が設定されているものではありません。だからこそ、自ら目標を立ててそれを目指して努力できるような姿勢がないと、どうしても作業的に業務をこなしてしまうようになってしまうんです。また、根底には“お客さまのために”という意識が常に必要になってくるので、接客業が好きな方は向いていると思いますし、実際に接客業の経験がある方は、介護の経験がなくてもすぐに職場に馴染めている印象があります」(木村さん)
「一生懸命取り組もうとする姿勢」を評価したい
白寿会の採用面接では、実際に話をする前に「面接内容確認書」というアンケートを書いてもらっているそうなのですが、ここで応募してきた人の「仕事に対する姿勢」がよく見えてくると、木村さんは言います。
「『どんな仕事をしたいか』『どんなことが得意か』など、履歴書だけでは拾いきれない部分を拾いたくて書いてもらっているのですが、やる気がある人はしっかり埋まるんですよ。人によっては、20分くらいかけて悩みながら書いてくれる方もいるんです。たとえ字が汚かったり口下手であったりしても、ここで一生懸命に取り組む姿を見せてくれると、こちらも面接に力が入ります」(木村さん)
一方で、このアンケートをキッカケに「やる気のなさ」があらわになってしまう人も少なくないのだとか。
「『すみません、まだわからないんで……』と言って、アンケートをほとんど空白で出してくる方もいますね。やる気のある人は、たとえ未経験でも『こんな風に仕事がしたい』と、働く自分の姿を思い描けているように感じます。ちなみに、履歴書とアンケートと字体がまったく違う……なんて方もいました。履歴書は一体誰が書いたんでしょうね(笑)」
さらにお話を伺っていくと、どうやら介護の経験者でも「ちょっと採用しにくいな……」と感じてしまうタイプの方がいるようです。次回、そのあたりをより詳しくお聞きしていきます。
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