介護・福祉業界は意外に狭いもの。以前の職場の同僚と、転職先でまた一緒に働くことになるかもしれません。
また、事業者同士が情報交換をしていることもありえます。
後味の悪い終わり方はあなたにとってもマイナス。いままでお世話になってきた事業者に感謝しつつ、円満な退職をしましょう。
→1.退職の意思表示をする
→2.退職願の提出
(退職願のフォーマットがダウンロードできます)
→3.業務の引継ぎ
→4.保険証や制服、勤務する上で必要だった備品の返却
→5.離職票などの必要書類の受理
→6.退職
1.退職の意思表示をする
まずは所属の上司に意思表示を
退職の意思表示を最初に告げる相手は、所属部署の上司です。
なぜなら上司より先に人事部長や専務、社長といった、上司の上に当たる役職に告げれば、上司は部下の監督責任を問われることになります。これでは上司はおもしろくないでしょう。
退職理由は個人的なものに
退職理由に会社や上司、同僚への不満を挙げないようにしましょう。あなたはその事業者からいなくなるのでかまわないでしょうが、残るほうとしてはおもしろくありません。
新しい世界を見たい、自分の夢など、理由はあくまで個人的なことにしましょう。上司も社長や役員クラスに説明するのに、責任を追及されずにすみます。
また、上司の協力が得られれば、その後の仕事の引継ぎ等がスムーズなはずです。
退職する日を相談する
次の職場を決めずまずは退職をして、ゆっくりと仕事先を探したいという方は問題ありませんが、転職先を決定してから意思表示をする場合、退職日が問題になります。
転職先からすぐにでもと要望されても、今の事業者の引き継ぎがスムーズにいかなければ簡単には退職できません。
法律上では2週間前に退職の意思表示をすればいいとなっていますが、それとは別に、事業者からは就職時に「退職時は●日前に意思表示をする必要がある」と書かれた就業規則を渡されているはずです。
大抵30~60日前には、というケースが多いでしょう。
また事業者によっては給料の締め日に合わせるように指示する場合もあります。
上司が協力的でなければ、退職のタイミングも希望通りにいかず、せっかく決まった転職先を逃してしまうことになりかねません。
主張と譲歩を上手に使って、なるべく都合のよい退職日になるよう、上司に働きかけましょう。
2.退職願の提出
退職願を書く
知ってはいるけれど、実際にどう書いたらよいのか分からない人も多いかもしれません。
そんな方のために、書き方のポイントと退職願のサンプルを用意しましたので、ご活用ください。
●白地の縦書き便箋に、黒のボールペンか、万年筆を使用。
●一行目の中央に、「退職願」と書く。(事情によっては、退職届や辞表となります)
*「退職願」のほか、「退職届」と「辞表」もよく聞く言葉ですが、それぞれ定義が異なります。
「退職願」は、労働契約解約の申し出。退職をお願いするもので、相手が承諾してはじめて退職となります。
「退職届」は、労働契約解約の明確な宣言です。受理されれば、退職が決定するので後で撤回することはできません。
「辞表」は、会社運営に関わる重役や公務員が出すもので、一般企業や事業所の職員は使用しません。
●特別な事情がない限り、退職理由は「一身上の都合」と記入。具体的な説明は口頭で。
●退職日は上司と事前に相談の上で記入。
●提出年月日は、退職願を提出する日付を記入(書いた日ではなく、提出する日を書く)
●現在所属している自分の部署名、名前を記入し、捺印。
●白地の縦長封筒を用意。表面の中央に「退職願」と記入。裏面には自分の部署名と名前を記入する。
退職願のフォーマットをダウンロードしたい方はこちらをクリックして、保存してください↓
●手書きの場合
●ワードで入力する場合
3.業務の引継ぎ
引継ぎを完璧にする
あなたが退職して迷惑を被るのは、同僚たちです。通常業務に加え、あなたが抱えていた仕事をみんなで分担して引継がなくてはなりません。
彼らは新たな負担を強いられることになるのですから、円満退職のためには、引継ぎをしっかり行う必要があります。そのためのひとつの方法として、引継ぎノートを作成するのもいいでしょう。
日頃接する介護サービスや施設の利用者さんにも迷惑をかけないよう、しっかりと引き継ぎしてください。
利用者さんや取引先へ挨拶をする
引継ぎは同僚たちのためだけではありません。今までお世話になった介護サービス・施設の利用者さんや取引先の担当者へも、必ずご挨拶をするようにしてください。
この時のコネクションが、次の職場でのキャリアへとつながる可能性もあります。
4.保険証や制服、勤務する上で必要だった備品の返却
備品の返却
今まで使用していた健康保険証や制服、勤務する上で必要だった備品を返却します。担当者にいつ、どういう状態で返却するべきか、確認しましょう。
これについては、別の項で詳しく説明します。
5.離職票などの必要書類の受理
必要書類の受理
年金手帳や離職票など、会社から受け取る必要があるものを受け取ります。担当者にいつ、どういう状態で受理できるのか、確認しましょう。
これについては、別の項で詳しく説明します。
6.退職
退職後も円満に
晴れて退職です。退職する企業ではありますが、今まで得た社会人としての常識や仕事の知識を学んだ場所でもあります。今後のあなたのコネクションとして大いに利用すべきものがあるかもしれません。
退職後もお互いのメリットが一致するような付き合いを心掛けましょう。
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