日本介護支援専門員協会(柴口里則会長)は4月19日に開催した記者会見で、居宅介護支援費への利用者負担導入について改めて反対を主張した。
同協会は昨年4月に独自調査を実施。居宅介護支援事業所、市町村、地域包括支援センターそれぞれに利用者負担導入の賛否を尋ねた。
結果は、居宅介護支援事業所の76.6%、包括の68.5%が「反対」で多数を占めた(グラフ)。一方、市町村は「分からない」が46.9%と最多で、反対は33.5%、賛成は19.2%という結果だった。
反対の理由を複数回答で尋ねると、▽集金業務や利用料管理などの業務負担が増大する ▽本来業務以外への要求が強まる ▽不要なサービス利用などの要求がエスカレートする――などを三者のそれぞれ過半数が理由に挙げた。
また、最も重要な理由を挙げてもらうと「ケアマネジメントの利用が抑制され、早期発見・対応が困難になる」が三者とも最多となった。
常任理事の山田剛氏は「利用者負担導入は居宅介護支援へのフリーアクセスを損ない、早期発見・対応の遅れを招くリスクを生む。さらに公正中立な居宅介護支援のあり方を根底から覆すおそれもある」と主張した。
会見では、今年3月に協会が実施した介護予防支援についての調査結果も説明した。
今国会で審議中の改正介護保険法案では、これまで地域包括支援センターに限定していた介護予防支援の指定対象に居宅介護支援事業所を追加することが盛り込まれている。成立すれば2024年4月施行となる見込み。
地域包括支援センターから介護予防支援の委託を受けている571事業所に対し、同協会が「介護予防支援の指定を受けられるようになった場合、どうしたいか」を尋ねたところ、「現時点では判断できない」が最多の43.6%。次いで「現行通り地域包括支援センターからの委託を継続する」が37.1%だった。「指定申請を検討したい」と回答した事業所は18.7%に止まった。
常任理事の笠松信幸氏は「居宅介護支援事業所が介護予防支援の指定を受けるには、基本報酬の引き上げ、計画書など様式の検討、事務手続きの合理化などが必要だ」とまとめた。
<シルバー産業新聞 2023年5月10日号>
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