介護業界で転職を考えている人にとって、事業者がどのような人材を求めているのかという傾向はぜひ知っておきたいこと。
そこで今回は、東京や千葉、神奈川などを中心に有料老人ホームやグループホームを運営する、株式会社ハートフルケアの取締役 施設運営部長・木村章さんと、施設運営課長・丹野敏さんにお話を伺いました。
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お話を聞かせてくださった取締役 施設運営部長・木村章さん(左)と施設運営課長・丹野敏さん(右)。時にユーモアを交えつつ、採用についての本音を語ってくださいました
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社ハートフルケア
有料老人ホームの運営/グループホームの運営/訪問介護事業/デイサービス事業/居宅介護支援事業/福祉用具貸与・購入
東京都品川区東五反田5-25-19 8階
TEL:03-5475-7558
ハートフルケア 公式サイト
『医療に強い介護』を強みに、地域に密着した施設を展開
株式会社ハートフルケアは、医療・介護事業に携わって四半世紀になるというツツイグループの一員。現在は、カーサプラチナシリーズを中心に8施設の有料老人ホームを運営しており、来年春にはもう1施設増える予定だそうです。
「地域に抱かれ、地域の方に認められるような施設になりたい」と取締役 施設運営部長の木村章さんは言います。そのため、医療依存度が高い方や認知症の方たちを受け入れ、きちんとケアする施設づくりをめざしています。
「カーサプラチナシリーズの特長は、24時間体制で看護師がサポートし、理学療法士または作業療法士が常駐しており手厚い医療を提供している点。グループとして病院運営も行っていることから豊富なノウハウがあり、医療に強い介護を展開ができるのが弊社の強みになっています」(木村さん)
施設のハード面にもこだわりがあるのだとか。カーサプラチナ草加などで施設長を務めていた丹野敏さん(現・施設運営課長)によると、「天井は高く廊下は広く、空間の使い方がぜいたくなんです。見学に来られた方も口々に『わぁ、すてき』と言ってくださいます」とのこと。
さらに半分以上の施設で、理学療法士や作業療法士などの機能訓練指導員が常駐。施設内には広い機能訓練室が用意され、入居者様が個別のメニューをもとにリハビリに励んでいるそうです。
『1に入居者様、2に従業員、3に地域密着』をモットーに3方向の満足を追求しているというお話でしたが、まさにご利用者様の満足はもちろんのこと、職員の働きやすさ、やりがいにもつながる施設をめざしていると感じました。
やさしい気持ちと積極的な向上心、両方を大切に育てていきたい
ハートフルケアでは7~8割の職員が正社員。「常勤職員の比率が高いこと」もハートフルケアの特色だそうです。
「現場の人手を確保するために、パート職員を増やせばいいという考えはありません。入居者様を深く理解することが求められる仕事なので、正社員の存在は大切です。もちろん、正社員顔負けの活躍をしているパート職員もいます。社員とパート職員が支え合って力を発揮できる職場づくりが大切だと思っています」(丹野さん)
続いて丹野さんから出てきたのは、業界全体の傾向として職員の定着率が低いことへの懸念でした。
「履歴書を見ると、転職を繰り返していて、それが当たり前のようになっていると感じます。以前とは明らかに変わってきました。そのなかで、弊社はなんとか定着率を上げていきたい。そのためには、働く人たちに響くなにかを持たないといけない。もっと魅力ある施設にしていく取り組みが求められていると思います」(丹野さん)
ハートフルケアではどういう人を育てていきたいと考えていますか?
「介護をしようという人は、気持ちが優しい人が多いですよね。弊社で働く職員を見ていてもそう感じます。そこは大切にしつつも、向上心をもっと前面に出す部分があってもいいのではないか。『将来、施設長をやりたいんです!』と積極的に言ってくるような人がいてもいいかなと」(丹野さん)
「10年前はそういう人がたくさんいましたが、最近は減っている気がしますね。これは弊社に限ったことではないと思いますが。施設のなかには、上をめざす度胸のある人間も必要です。今後は、一歩踏み出し、上をめざそうという意欲のある人の背中を押す教育システムについても力を入れていきたいですね」(木村さん)
次回は、研修や現場の雰囲気について、引き続き木村章さんと丹野敏さんにお話を伺っていきます。
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