介護業界で転職を考えている人にとって、事業者が求める人材の傾向や採用で重視しているポイントは、ぜひ事前に知っておきたいところです。そこで今回は、オールライフメイトが運営する、介護付有料老人ホーム「グレースメイト松戸」の施設長・小林幸子さんにお話を伺いました。
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小林さんが施設長を勤めるグレースメイト松戸。光がさしこむ明るいデイルームは、食事だけでなく、毎日のように開催される楽しいレクリエーションの場としても活用されています。
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株式会社オールライフメイト
介護付有料老人ホーム「グレースメイト」の設置運営/介護保険法による各種サービス事業/不動産取引業 他
本部:東京都豊島区池袋2-53-5 KDX池袋ウエストビル7F
TEL 03-5960-0183
株式会社オールライフメイト 公式サイト
書類と一次面接で採用選考。最後は条件を確認する二次面接
今回は、採用選考の流れや重視するポイントについて、詳しくお聞きしました。
まずは、採用プロセスについて教えてください。
「書類選考、一次面接、二次面接という3段階での選考となります。書類選考と一次面接は、本部と施設長が行う、採用の合否を決めるための選考です。二次面接は、採用内定した方と待遇面などを確認し、正式に契約するためのもので、本部が行っています」
書類選考では、どういった部分を見ているのでしょうか?
「主に経歴と応募動機を確認しますが、それだけで不合格ということは、まずありません。資格を持っているなど、応募条件をクリアしている方には、できるだけ会うようにしています」
一次面接について教えてください。
「一次面接は各施設で行われます。本部のスタッフからは、志望動機や資格、他の事業者にも応募しているかなど、基本的なことを質問させていただきます。私が重視するのは、介護の仕事に携わった経験ですね。どんな勤務形態でどんな仕事をしていたのか、人間関係はどうだったか、ミスをした時の対応など、かなりつっこんだことをお聞きしています」
二次面接では、どんな話しをするのでしょうか?
「二次面接は採用内定した方と、待遇や勤務開始時期などについて確認するための面接。一次面接の1〜2週間後に行われます。ここで雇用にあたっての待遇の詳細が決まったら、契約書にサインをしていただき、正式に採用となります」
施設を見た時の感想で、その人の「目線」が分かる
小林さんには、一次面接で必ず質問することがあると言います。
「まず、この施設に来るまでの感想ですね。採用になったら、この施設に通うことになるわけですから、『遠いと思った』『時間がかかって大変だった』という方は、難しいと思います」
他にも重視するポイントはありますか?
「一次面接の前に、施設を一通りご案内するのですが、その後に必ず『施設の第一印象』をお聞きしています。『キレイですね』など施設への感想を言う方もいれば、『お元気な方が多いですね』とゲスト様の印象を言う方もいます。また、働いているスタッフの雰囲気について話す方もいらっしゃいます。この答えから応募者の方の視点が見えてきます。とても興味深いですし、私が重視しているポイントの一つです」
「この質問の答えに正解も不正解もありません」と小林さん。しかし、困ってしまう答えが返ってくることもあるとか。
「なかには、何も印象に残っていないと言う方もいて…。面接の前で、緊張していることは分かります。でも、自分がこれから働く職場を見ても、何も感じないというのは心配になってしまいます」
面接では、飾らない、率直な話しが聞きたいと小林さんは言います。
「面接はやっぱり緊張しますよね。だから、言葉をかんでしまったり、つい敬語を忘れてしまったりしてもいいんです。それよりも、自分の素直な気持ちを率直に伝えて欲しい。作られた言葉ではなく、自分の言葉で話すこと、そして人の目を見て話せることが大事だと思っています」
次回は、「採用したい人・したくない人」という気になる部分を、より具体的に伺っていきます。
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