訪問入浴に転職したけど…。思い描いていた職場環境や仕事内容と違う!?
「訪問入浴」に転職した先輩たちの失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。
せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
《事例1》無資格・未経験でもできると聞き、訪問入浴に転職。でもこんなに体力を使うとは…
26歳/女性/しげみ
祖母の介護を手伝ったのをきっかけに、介護の仕事に興味を持ちました。そこで無資格・未経験でもOKという訪問入浴の求人を見つけて転職。しかし、仕事を始めてみると想像以上の肉体労働で…。
入浴専用の浴槽をエレベーターのない団地の4階まで運んだことも。私は小柄で体力もあまりないし、一日に何件も回るのはかなりキツイ。最近は腰痛気味です。
長く続けるつもりで転職したけれど、体力がもたないかも…。
《アドバイス》
訪問入浴は、自宅で寝たきり状態の高齢者や障がいがあって自宅の浴槽では入浴できない人たちに、専用の浴槽で入浴介助を行う仕事。
基本的に、看護師1名、スタッフ2名の計3名でチームを組み、利用者のお宅を訪問します。
ご自宅でお風呂に入ることができるので心も体もリフレッシュしていただける、とてもやりがいのある介護の仕事です。
看護職以外のスタッフは無資格・未経験でも始められるので、チャレンジしやすい点が魅力でしょう。
訪問入浴で経験を積みながら資格取得をめざすこともできます。(ただし、法人によっては有資格者採用を打ち出しているところもありますから、事前の確認は必要です)
さて、資格がなくても始められる訪問入浴ですが、実は力仕事が多いので、体力のある方に向いているお仕事でもあります。
ご自宅に専用の浴槽を運び込み、組み立てたり、片づけたりという作業を手際よく行わなければいけません。
また、訪問入浴を利用される方は重度の方が多いので、浴槽に移す際にも力が必要になるでしょう。
あなたはまだ20代。しかしすでに腰に痛みがあり、体力的にきついと感じられているとのこと。
その状態を考えると、将来的には、訪問介護や介護施設の介護職への転職を検討していったほうがいいかもしれませんね。
訪問入浴を経験したことは、他の職場でもムダにはならないはずです。
在宅介護の状況を把握できていること、利用者やその家族とのコミュニケーションになれていることなど、訪問介護で活かせるポイントがいくつもあるでしょう。
また、入浴介助のスキル自体、入居施設やデイサービスでも活かすことができます。
介護の仕事を長く続けたいという思いは大切にしてほしいと思いますが、無理を重ねてもかえって続かなくなってしまいます。
自分の体力や将来のキャリアプランを冷静に考えてみてください。
《事例2》今後のキャリアアップを考えると、訪問介護に転職したほうがいいのかな…
35歳/男性/まさと
お年寄りと接するのが好きなので、介護の仕事に就きたいと思い転職を決意。訪問入浴を選んだのは、好きな車の運転ができるし、無資格・未経験でもすぐに始められたから。
仕事は楽しく、利用者の方たちの笑顔を見ると力も湧いてきます。ただ、慣れるにつれて、入浴介助以外の介護サービスにも興味も出てきました。長く介護業界で働きたいし、キャリアアップのことを考えると、訪問介護で働くほうがいいのかな…。
《アドバイス》
高齢化が進むなか、今後は要介護度が高くても、施設ではなく自宅で暮らす人が増えると考えられています。そうなれば、訪問入浴のニーズはますます高まるでしょう。
もし、大好きな車の運転と介護の仕事の両立に満足し、入浴介助の仕事にやりがいを感じているのなら、今のまま続けていくのも良いのではないでしょうか。
一方で、将来のキャリアを考え、もっと仕事の幅を広げたいという意欲を持つことも大切なことです。
訪問入浴の仕事を通して、さまざまな介護サービスの必要性を肌で感じることで、自分が携わりたいサービスが見えてくることもあるでしょう。
現在、訪問介護の仕事にも興味をお持ちのようですね。訪問介護もニーズが高い仕事ですし、やりがいも大きいでしょう。
しかし、転職するかどうかを検討する前に、まずあなたが何をやりたいのかを整理してみることをおすすめします。
「やりたいこと」とは、どのような介護サービスを提供したいのかだけでなく、働き方のスタイルや、どこに満足度を求めるのかなども大事なポイントです。
たとえば訪問介護ですと、都心や住宅密集地では、スタッフはほぼ自転車での移動になります。
もしあなたが、好きな「車の運転」をポイントのひとつに考えているのであれば、事前の確認が必要でしょう。
もし「車の運転」と介護のどちらもやりたいのであれば、訪問入浴以外にも、介護タクシーという選択肢もあります。
身体が不自由な方が車椅子ごと安心して乗り降りできるよう、自宅から目的地までドライバーがサポートするお仕事です。
あなたが仕事選びに何を重視するのかを、改めてじっくり考えてみてはいかがですか。それを自分で考え、整理することは、将来を考える上でとても重要なことです。
そのうえで、訪問入浴の仕事を続けるか、あるいは転職するかを検討してみましょう。
●○● 介護業界で転職する時の 基本ノウハウ ●○●
介護求人ナビの求人数は業界最大級! エリア・職種・事業所の種類など、さまざまな条件で検索できます