介護業界で転職先を選ぶときに重要視する条件は、「給与」「休日」「勤務地」など、人によって異なります。同じ介護業界でも、施設介護職員や訪問ヘルパー、ケアマネなどの職種別で重視する点は異なるのでしょうか?
今回は、「介護業界の転職経験者」たちに、現在の転職先のどこに魅力を感じたかを聞いてみました。そのアンケート結果を、介護の職種別にご紹介します。
施設介護職員・訪問ヘルパーは働きやすさも求めている
※介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査〈クリックで拡大〉
介護業界の転職経験者を対象に、現在の勤務先のどのような点に魅力を感じたかを尋ねました(複数回答あり)。
その結果、
施設介護職員で、一番多かった答えは「自宅から通いやすい」(45.7%)でした。2位は「給料が比較的良い・適当な額である」(28.9%)、3位は「勤務日・勤務時間が自分の希望通り」(25.1%)となっています。給料や勤務日・勤務時間よりも「自宅から通いやすい」の回答が10ポイント以上も高く、多くの施設介護職員は、給料よりも通いやすさを重視していることがわかりました。また、「休日・福利厚生などの待遇が良い」(20.1%)、「シフトが働きやすい」(19.3%)という回答も多く、ワークライフ・バランスを考慮して現在の勤務先を選んだ人も多いようです。
訪問ヘルパーで圧倒的に多かったのは、「自宅から通いやすい」(58.3%)という理由でした。その次に多かったのは「勤務日・勤務時間が自分の希望通り」(40.8%)、「シフトが働きやすい」(29.1%)となっています。「給料が比較的良い・適当な額である」(23.3%)という点よりも、通いやすさや働きやすさを優先して、現在の勤務先を選んでいることがわかりました。
登録ヘルパーであれば、自分の好きな時間に働けるメリットがあります。「自宅近くで希望の時間に働きたい」という主婦などに人気のため、このような結果になっているといえます。実際にこのアンケートに回答した訪問ヘルパーの76%近くが、パート・アルバイトです。
ケアマネは、他職種よりもスキルや給与を重視
次は、
ケアマネジャーを見てみましょう。最も多かった回答は、こちらも「自宅から通いやすい」(34.9%)でした。2位は、「取得した資格・スキルを有効活用できる」(30.2%)で、取得した資格を活かしてステップアップしたいと考える人が多いことがわかります。3位は「給料が比較的良い・適当な額である」(27.0%)でした。「勤務日・勤務時間が自分の希望通り」(19.0%)、「シフトが働きやすい」(12.7%)は他職種と比べて比較的少なく、働きやすさよりもスキルや給与面を重視して、今の勤務先を選んだことがうかがえます。
サービス提供責任者も、「自宅から通いやすい」(55.6%)が1位となっています。2位は「給料が比較的良い・適当な額である」(44.4%)でした。3位は施設介護職員や訪問ヘルパーでは少数意見だった「自分のことを高く評価してくれた」(27.8%)がランクイン。「勤務日・勤務時間が自分の希望通り」「シフトが働きやすい」(16.7%)といった理由よりも10ポイント以上高く、働きやすさより、自らの仕事を評価してくれたという点に魅力を感じるようです。
では、
生活相談員・支援相談員ではどうでしょうか。一番多かった回答は「自宅から通いやすい」(38.0%)でした。次に多かった回答は「給料が比較的良い・適当な額である」(22.5%)で、給料よりも通いやすさを優先していることが見受けられます。三番目に多い回答は「休日・福利厚生などの待遇が良い」(19.7%)と同率で「未経験だが働いてみたい施設・サービス」も入っており、未経験者が応募するケースが多いことがわかりました。つまり、生活相談員・支援相談員は、未経験でも採用された人の割合が高いといえます。
いずれの職種においても、共通しているのは「自宅から通いやすい」が最も多いということでした。「バス1本で通える」「徒歩や自転車・またはマイカーで通勤できる」といった点に魅力を感じているようです。
中には、以前の職場が自宅から遠く苦労した経験がある人もいるでしょう。後で後悔しないために、転職の際にはそのことも念頭におくと良いかもしれません。
●職場別のアンケート結果はこちら
→転職先のどこに魅力を感じた?~特養、訪問介護など介護の職場別に質問
●年代別のアンケート結果はこちら
→どこに魅力を感じて転職をした?~20代、30代、40代など年代別に質問
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