◆グループホーム(正社員/計画作成者&管理者) → 居宅介護支援事業所(契約社員/ケアマネジャー)
R・Uさん(女性・54歳)
●グループホーム(勤務期間:6カ月/介護支援専門員・管理者手当あり)
●居宅介護支援事業所(勤務期間:3年半/介護支援専門員手当あり)
介護業界でのその他経験:訪問介護(パート/介護職/1年半)、有料老人ホーム(正社員/介護職/3年)、病院(正職員/ケースワーカー/3年)、グループホーム(契約社員/計画作成者/2年)、介護老人保健施設(正社員/ケアマネジャー/1年半)
保有資格:ヘルパー2級(現介護職員初任者研修)、介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)
家族構成:長男(高校3年生)、次男(高校1年生)
*R・Uさんの「転職 成功・失敗 体験談」…
1回目、2回目、
3回目、
4回目(最終回)はこちら
【ケアマネとして再出発】グループホームをあきらめ居宅ケアマネへ
グループホームの環境が好きで、ずっと計画作成者としてやっていきたいと思っていました。
でも、前に働いていた認知症高齢者グループホームでは、介護に対するやる気も信念もないエリアマネジャーがどうしても許せませんでした。
また、売り上げにしかこだわらないエリアマネジャーの考えで要介護度の高い高齢者をどんどん受け入れてしまうために、体力的にもきつくなり、退職してしまいました。
小ぢんまりした雰囲気で利用者さんを丁寧にケアできるグループホームが自分には合っていると思っていました。けれど、夜勤はできないと伝えていたにも関わらず、人手が足りなければ夜勤をすることもある。
それでも介護の仕事は続けたいし、せっかくケアマネジャーの資格を取ったのだから、今度は利用者さん一人ひとりにきちんと応えられる居宅介護支援事業所でケアマネジャーとして働こうと思いました。
求人サイトなどで募集を探し、家の近くの事業所をピックアップする中で、今の会社をみつけました。
一次面接、二次面接とありましたが、ありがたいことに合格し、居宅介護のケアマネジャー1年生として歩み始めたのです。
【転職先の環境】頼りになる先輩ケアマネが揃う心強い事業所
初めての居宅介護のケアマネジャーはとても緊張しましたが、管理者がおおらかな人で仕事がしやすいです。
また、うちはケアマネジャーが6人もいるのです。たくさんの新規利用者さんを抱える事業所ですが、6人で振り分けるので安心です。
さらに、主任ケアマネジャーが2人いる環境で、みなさん知識も経験も豊富。とても心強く、当初はかなり頼りにさせていただきました。
また、地域包括支援センターとの連携もよく、あまり営業しなくても利用者さんが増えていくのもありがたいですね。
【給与や退職金の違い】転職してわかった事業所による待遇の違い
年収や保険制度など処遇に多少の違いが
前職のグループホームは正社員でしたが、今の居宅介護支援事業所では年棒制の契約社員として働いています。
年収はあまり変わらず、健康保険もあるので、日常生活の中でさほど処遇の違いを感じることはありません。
今働いている居宅介護支援事業所は特定事業所で、土日も電話で利用者さんに応対しています。なので、休日であっても会社から支給される携帯電話を当番制で持っています。
電話当番になった日は、ほとんど電話が鳴ることがなくても1日1000円の手当がもらえるので、それはありがたいですね。
ただ、以前のグループホームでは残業代が出ていましたが、今の事業所は残業30時間分を含んだ給料です。
また、以前は大きな株式会社の組織だったので企業年金がありましたが、今の事業所には企業年金がありません。自分で積み立てをする確定拠出年金の形をとることになりますが、運用の知識がないので、確定拠出年金をやるかどうか、今は迷っているところです。
退職金もほとんどないですし、以前についていた管理者手当もありません。長い目で見ると、違いが出てくるのかもしれませんね。でも、私はかなり転職を重ねているので、退職金はあまり期待していません。
お給料も、この業界で極端に多くもらえるところはないので、十分だと思っています。
大切なのは給与よりも、職場環境
それより、働きやすい職場なのか、自分が成長できる職場なのかというところが大事だと思っていました。
ここは、先輩ケアマネジャーがたくさんいるので、さまざまなことを教えてもらえる。地域包括支援センターとの連携もいいので、安心感があります。
働きやすさが要ですね。
思えば、一番長い勤務先になりました。
今、転職して3年半になりますが、もう少しここで働きたいと思っています。
【スキルアップのために】研修には自腹でも参加
私は勉強するのが好きなほうなので、あちこちで行われる研修をチェックし、出席できるものはしています。
自治体や医療機関が主催している無料の研修であれば、平日でも仕事の合間を縫って行くのは自由だと事業所も言ってくれています。
ただ、研修費が発生するものについては、ケアマネジャーは自腹で行ってください、ということです。
以前のグループホームは、5000円の研修費を出してくれていたので、そのあたりの価値観の違いは感じますね。
でも、「事業所がお金を出してくれないから行かない」という選択肢はなく、役に立つものだと思えば、自分でお金を出しても参加しています。
研修は、自分のスキルを上げるものだし、利用者さんにとってプラスになる学びだと思っています。
【今後のキャリアプラン】いずれ主任ケアマネジャーを取得したい
2018年度の介護保険改正で、居宅介護支援事業所では、この先、管理者に主任ケアマネジャーを置かなくてはならないことになりました。
幸い、うちの事業所には主任ケアマネが2人もいますから、安心しています。
しかし今後、自分がキャリアアップするためには、私も主任ケアマネジャーの資格を取得したい、と考えています。
主任ケアマネは、ケアマネとして5年以上の経験をしてから取得できます。私はケアマネになって、5年目。もう少し時間が必要です。
ただ、ケアマネは5年ごとの資格更新が必要ですが、途中で主任ケアマネの資格を取ると、ケアマネの有効期限は新たに交付された主任ケアマネの有効期限まで延長することができます。
だから、どのタイミングで研修を受けて主任ケアマネの資格を取得するか、今のうちによく考えておこうと思っています。
次回は、居宅介護支援事業所での1日の仕事の流れなどについて詳しく聞いていきます。
<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>
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●先輩たちの職場選びの失敗事例に学ぼう
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