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2019年01月16日

介護施設の転職時には、現場の人間関係をチェック~転職体験Mさん4 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」



◆小規模多機能型居宅介護事業所(パート/介護職・介護福祉士) → 介護付き有料老人ホーム(パート→正社員/介護職・介護福祉士)

M・Uさん(女性・27歳)
●小規模多機能型居宅介護事業所(勤務期間:3年/月収手取り約16万円)
●介護付き有料老人ホーム(勤務期間:2年/月収手取り約19万円/介護福祉士手当あり・ボーナス約30万円×年2回)


介護業界でのその他経験:グループホーム(正社員/介護職/3年6カ月)
保有資格:介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)
家族構成:一人暮らし

*M・Uさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら


【転職活動で重視したポイント】求人情報と現場の人間関係、両方をチェック

はじめての介護職選びでは、求人サイトと、無料の求人雑誌を参考にしました。
地元でもらえる無料の求人雑誌には、家の近くの求人が載っていたので、その中から「未経験者歓迎」「教育システムが整っている」という言葉に惹かれた求人に応募しました。
介護ができないことでひけめを感じすぎなくてすむ職場だと、未経験からの転職には特にありがたいと思います。
実際に最初に勤務したグループホームが、新人を手取り足取り教えてくれるところだったので、その重要さは実感しています。

求人サイトは、いつでもどこでも見られる、すぐにアクセスできるのが便利ですね。介護職は夜勤なども多いですし、忙しいので、スマホでアクセスできるサイトは使いやすかったです。

また、小規模多機能型居宅介護事業所と有料老人ホームへの転職は、いずれも知り合いからの紹介でした。
介護業界は転職する人が多いので、以前の職場の先輩や、介護業界の知り合いに誘われるケースは多いと思います。
その場合は、私の働きぶりをわかった上で誘ってくれるので、会社側から見ると「こんなはずではなかった」と思うことは少ないでしょう。

でも、実際に働き始めると、新しい組織に「こんなはずではなかった」と思うこともあります。
だから、知り合いがすすめるのだから大丈夫だろう、と考えるのではなくて、自分の目できちんと組織を見ることも大事だと思います。


【転職後の待遇】パートとして働いているうちに正社員に登用!

最初の半年は常勤パートとして勤務していた

今働いている有料老人ホームには友人の紹介で応募したのですが、実は面接と適性試験で正社員としての選考には落ちてしまったんです。それは、ちょっとショックでしたね。
でも、人手不足だったこともあったのか、会社側から「まずは常勤パートとして働き始めませんか?」と言われました。

小規模多機能型居宅介護でもパートとして働いていましたし、雇用形態よりも会社自体の安定性が魅力的だったので、二つ返事でOKしました。
パートとして半年働いたところで、正社員にしてもらえました。

その前に勤務していた小規模多機能型居宅介護でも、最初は週1回のパートでしたが、だんだん勤務日が増えて常勤パートに。パートとして働いている間に辞めてしまいましたが、「正社員にならないか」という誘いもありました。

介護業界は、初めはパートでも、しっかりと働いていれば正社員になる道は開かれている業界だと思います。
正社員になれば、給与やボーナス、処遇の面で、やはりある程度は安定してきますので、ここで働きたいと思える組織で、正社員になる道が開かれているところなら、まずはパートとして働くというのもアリだと思います。
パートとして働いている間に、その組織を自分もじっくりと見て判断することもできます。

自分にしっかりとした考えがないと面接で落ちることも

高校時代の就職活動では、面接で落とされてしまったことがあります。その仕事や組織に対する思いが中途半端で、返答の歯切れが悪かったことが原因かな、と思っています。
やはり、面接を受けるなら、介護職としてどう働きたいのか、どんな思いを持っているのかをしっかり語らないといけないと思います。
自分の思いを伝えて採用してくれるところが、自分にあった職場なのだと思います。


【介護職としての成長のために】考え方のヒントを得るために広く交流

私の場合は、介護現場では先輩に恵まれ、転職も先輩や友人たちが誘ってくれる形でしてきました。
人とのつながりはとても重要だと感じています。
また、介護業界には、広く見れば本当にすばらしい考え方をしている人が多いです。
自分の職場だけの狭い部分を見て不満を言っているだけでは介護業界は変わらない、と教えてくれる人もたくさんいます。

そんな人たちに出会い、新しい介護のヒントをいただくためにも、私は社外の介護業界の人たちとも広くお付き合いしています。
インターネットでSNSなどを見れば、たくさんの介護職のグループや勉強会に出会えますので、興味のある勉強会に思い切ってエントリーして出かけてみるといいと思います。
勉強会や研修には、意欲的な人が集まっていますし、経験の深い方もたくさんいます。
今の自分の職場の悩みや介護技術の至らなさの解決策をいただくことも多いです。

自分の職場で小さくまとまっていると、仕事がいやになってきますから、社外の交流はぜひおすすめしたいです。


【将来への展望】介護にプラスアルファが考えられるように日々勉強

転職を考えたときには、組織理念も考えて慎重に

今の職場の母体はとても大きいのですが、直接介護業界に関係のない組織で、上層部が介護の知識やマインドが不足していることが問題です。
だから、資産はあっても経営に生かされていないな、というのが生意気ですが、私の実感でもあります。

実は、以前の職場の先輩から、違う組織の紹介を受けています。
そこは、介護業界での歴史も古く、そして経営陣も現場の管理職も長く介護業界で働いている方で、介護に対する理念もしっかりとしている会社です。
先輩は男性で既婚者、子どももいます。そんな先輩が「生活を安定させたくて転職した」と言っているのですから、安定性や処遇のよさは期待できると思うのです。

ただ、今度の転職は慎重に、腰を据える場所を見つけ、ずっと働くための転職をしたいと考えています。

介護にはプラスアルファのサービスも必要

介護業界は、介護保険で定められた介護報酬で利用者さんの払うお金が決められ、会社の収入も決まり、私たちの給料も決まります。
介護保険が今、少子高齢化で大変なことになっているのですから、私たちの給料もなかなか上がらないのはしょうがないのかもしれません。
でも、介護職である私たちも生活していかねばなりませんし、結婚して子どもを育てていくためには、それにふさわしいお給料が必要です。

だから、今後介護業界は、介護報酬だけで経営していくのではなくて、プラスアルファを考える必要があるのかな、と思っています。
介護保険外サービスをビジネスとして組み合わせて経営していくような組織づくりですね。
私は前に出て会社を経営していくようなタイプではないので、多角的な視点を持った介護業界のリーダー格の人たちと知り合いながら、新しい介護の形を探っていきたいです。

介護業界で働くことになり、世の中に役立つ仕事として、誇りを持って働いてきました。
だからこそ、介護業界がもっと発展していくために、自分も勉強して下支えをしたいと思います。
そのために何ができるのか、いつも考え、行動していけるような介護職でありたいと思っています。

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

*M・Uさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら


●○● 介護業界で転職する時の 基本ノウハウ ●○●

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