履歴書に記入する「通勤時間」とは?
履歴書の「通勤時間」には、基本的に、
自宅から会社までの片道の所要時間を記入します。
電車やバスの利用時間だけでなく、自宅から駅、駅から会社までの徒歩も含めたドアtoドアのトータルの移動時間です。
通勤ルートの選択肢が複数あるときは、
最短ルートを選びます。
ただし、実際に通勤することを考え、たとえばラッシュ時の混雑状況や電車の遅延頻度なども考慮したルート選択をすると良いでしょう。
「通勤時間」は正解に
ところで、履歴書の「通勤時間」欄について、「仕事に直接関係ないし、適当に書いておけばいいかな?」なんて考えていませんか? それは大きな勘違い。
企業は採用の合否判断の材料の1つとしてしっかり確認していますから、手を抜いてはいけません。
正確な通勤時間を割り出し、記入しましょう。
そもそも企業が履歴書の「通勤時間」をチェックする理由は、会社への通いやすさの確認です。
いざ働きはじめたら「通勤時間が長くて予想以上にツライ。残業すると翌日は不調…」というのでは、パフォーマンスを十分に発揮できないでしょう。
健康に影響が出たり、早期退職にもつながりかねません。企業としてもそうしたリスクは避けたいのです。
となると、
「長距離通勤となるため採用担当者の印象が心配だ」という人もいるかもしれません。
だとしてもウソを書くのはNGです。
通勤時間が長くなる人は、履歴書の「本人希望欄」を利用して、
通勤時間が長くても支障がないということを書き添えておくことをオススメします。
たとえば、「混雑のないルートなので時間が長くても体への負担は軽い」とか、「これまでも同様の通勤時間でしっかり働いてきた」など、採用担当者を納得させる工夫をしましょう。
履歴書の「通勤時間」は何分単位で書くの?
基本的に、
「通勤時間」は5分単位で記入します。
いくら正確にといっても、1分単位で刻む必要はありません。
電車やバスの所要時間は、インターネットの経路検索サイトを使って調べると便利。検索すると1分単位で表示されますが、そのとおりに記入することはありません。たとえば「38分」なら、四捨五入して「40分」でOKです。
「通勤時間」の基本ルールと書き方見本
「通勤時間」の欄には、「約1時間10分(バス、JR)」のように、
片道の所要時間のほか、
利用する交通手段を書き添えます。
記入欄に余裕があれば、「地下鉄○○線とJR○○線を利用の場合」「○○駅経由」などの説明も記入しておくと良いでしょう。とくに複数のルートがある場合には、どのルートを使う予定なのかが採用担当者にもわかりやすくなります。
また、利用する所要時間が1時間未満の場合、たとえば「約40分」とだけ書くのではなく「約0時間40分」と書くと、採用担当者にとってわかりやすい記入になります。同様に「約1時間」と書くよりも「約1時間00分」と書いた方が伝わりやすいでしょう。
こんな時は「通勤時間」をどう書く?よくある疑問
Q1.引っ越しの予定がある場合は?
⇒「通勤時間欄」には現住所からの所要時間。「備考欄」に新住所を。
すでに引っ越し先が決まっている場合、現住所からの通勤時間を書くか、それとも引っ越し先からの通勤時間を書くか、迷いますよね。
履歴書には「応募したときの住所」を記入するのがルールなので、「通勤時間」に関しても
現住所からの所要時間を書くことになります。
そのうえで、
備考欄などに引っ越し予定であることを記載し、
新住所とそこからの「通勤時間」も記入しておきましょう。
Q2.採用後に引っ越しを検討しようと思っている場合は?
⇒備考欄に引っ越しを検討していることを書きましょう。
現住所からだと通勤時間が長くなるため、採用が決まったらそのタイミングで、通勤に便利なところへ転居しようと考えているケースもあるかもしれません。
長い通勤時間が心配だとしても、現時点では引っ越し先が決まっていないのですから、履歴書に記入するのは現住所からの「通勤時間」です。
そのうえで、備考欄などに
「採用いただければ、○○線沿線で、通勤が30分程度になるよう転居を検討する予定です」と書いておきましょう。採用担当者も正確な情報で判断することができますし、しっかり働く意欲があることもアピールできます。
Q3.面接の段階で勤務地・配属先が決まっていない場合は?
⇒最寄りの支社・事業所までの通勤時間を記入。空欄に補足を。
本社だけでなく支社や複数の事業所があるような企業に応募した場合、配属先が決まっていない段階では、どこを勤務先として「通勤時間」を考えればいいかわからないと思います。
ただ、わからないからと空欄のままで提出すると書き忘れたのかと誤解を与えてしまう可能性もあります。
そんなときは、希望する勤務先、あるいは最寄りの支社や事業所を選択し、そこまでの「通勤時間」を記入します。そして「最寄りの○○支社に通勤する場合」など、その説明も書いておきます。
Q4.訪問ヘルパーなど現場に直行直帰の仕事の場合は?
⇒自宅から事業所までの所要時間を「通勤時間」として記入。
会社に通勤するのではなく、仕事の現場に直行直帰する仕事もあります。介護業界で
訪問ヘルパーがその一例です。
訪問ヘルパーは、自宅から向かう仕事場はそれぞれの利用者の自宅となります。毎日同じお宅に通うわけではなく、基本的に直行直帰となるため、自宅から会社までの「通勤時間」を記入するというルールが当てはまりません。
そのため、そうした仕事に応募する際は、履歴書には
自宅から事業所までの所要時間を「通勤時間」として記入します。
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