■書名:みんなが欲しかった! 介護福祉士の教科書 2017年版
■著者:TAC介護福祉士受験対策研究会(監修:松沼 記代)
■発行元:TAC出版
■発行年月:2016年5月20日
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介護福祉士試験の合格を勝ち取るために、合格必須ポイントを効率よく学べる教科書
本書は、2017年度版 介護福祉士国家試験の試験対策用テキストだ。3つの領域に分類された11科目と総合問題という、筆記試験の出題範囲をすべて網羅。かつ11の科目がそのまま本書の各チャプターになっているので、試験科目に即して学んでいける。
出版したのは、試験対策書籍分野で高い実績と評価を誇るTAC出版。その独自の「教育工学」に基づき、合格必須ポイントをコンパクトにまとめあげたのが本書だ。「こんな教科書が欲しかった」という学習者のニーズにとことん応える目的で作られている。
特徴は、幅広く多岐にわたる試験内容を効率よく学ぶ工夫がこらされていること。
たとえば、初めて学習を始める人向けには、冒頭に「スタートアップ講座」を用意。試験範囲の11科目ごとに学習のポイントやコツがまとめられ、試験の全体像を把握しやすい。
「人間と社会」領域の「社会の理解」という科目を例にとると、次のように書かれている。
<介護保険制度を中心に、少子高齢化などの社会状況、年金保険制度や医療保険制度、障害者福祉制度など、制度全般の理解度が問われます。「介護保険法」の改正など、最新の法改正もしっかりと押さえておきましょう。>
学習の前にこの「スタートアップ講座」を読んでおくと、押さえるべき学習ポイントがわかり、効率よく学べるだろう。
また、すっきりしたレイアウトはとても機能的だ。文字の大きさやフルカラーの配色、余白なども、視覚的な学習効果を考慮し、わかりやすさ、読みやすさを重視した気配りがされていると感じる。文章だけでなく、図表を使ってポイントを押さえた説明があるので、すんなりと頭に入りやすい。ストレスを感じずにページをめくっていける印象だ。
さらに解説項目ごとに、過去の出題頻度などから重要度がA・B・Cの3段階にランク付けされている点も特徴。優先順位をつけた学習ができるので、試験直前の復習などにも役立つ。付属の赤い透明のチェックシートも、赤文字で記された重要なキーワードをくり返し暗記するのに便利だ。
随所に過去問題が用意されているので、理解の確認や定着に活用できる。試験問題の形式を知る意味でも有効だ。さらに本格的な演習用には、同シリーズの『みんなが欲しかった! 介護福祉士の問題集 2017年版』があり、併用した学習を勧めている。
監修者の松沼さんは、本書の冒頭で次のようなメッセージを寄せている。
<介護福祉士国家試験を受験するほとんどの人は、日々の仕事と試験に向けた学習を両立させている人です。『みんなが欲しかった! 介護福祉士の教科書』は、そんな受験生の皆さんを、スムーズに合格へと導くための切り札となる一冊です。本書を通じて、ぜひ、介護福祉士国家試験の合格を勝ち取ってください。>
介護福祉士の国家試験をめざして初めて勉強を始める人はもちろん、短期間でポイントを絞った復習をしたい人にも役立ちそうだ。
<小田>
監修者プロフィール
松沼記代(まつぬま・きよ)さん
日本社会事業大学大学院博士後期課程修了。前橋市せきね園デイサービスセンター、群馬社会福祉短期大学介護福祉学科専任講師などを経て、2011年より高崎健康福祉大学健康福祉学部社会福祉学科教授。専門分野:社会福祉学・高齢者福祉学・保健学