人は誰しも、いつかは人生の終わりを迎えます。家族や大切な人が、その人らしい最期を迎えるためには、「看取りケア」が非常に大切です。
近年、老いから死に至るまでの期間を身体的、精神的にサポートするための知識を学べる「看取りケアパートナー」が注目を集めています。この記事では、看取りケアパートナーの資格の概要や受験資格などについて解説していきます。
看取りケアパートナーとは、一般社団法人みんなのプライドが実施している民間資格です。
「看取り」とは、一般的には人の老いから亡くなるまでを見守ることですが、この資格では老いから亡くなった後の手続きまでを学ぶことができます。
生涯学習のユーキャンで講座を受講することで取得ができ、看取りに関する知識を学ぶことができます。
具体的には、脈拍や体温の測り方など日常の介護で役立つ知識、社会保障制度や手続きに関しての知識など、幅広い知識を身に着けることが可能です。
病院や介護施設のほか、一般の家庭における看取りの知識も学べるため、介護・医療業界で働く人や、両親が高齢の人などから注目されています。学習開始から3ヶ月で取得を目指すことができ、自宅でいつでも受験ができるため、忙しい人でも取得を目指せる資格です。
看取りケアパートナーを取得することで、以下のことができるようになります。
看取りケアパートナーを取得することで、終末期の人に適切なケアができるようになります。その人らしい最期を迎えるためには、正しい知識を持った人によるケアがとても大切です。
看取りケアパートナーでは、資格を取得する過程で、看取りに関しての正しい知識を得ることができます。
そのため、本人が最期にやりたいこと、どうしてほしいかなどを、得た知識や制度を活用しながらサポートできるようになります。
看取りケアパートナーを取得することで、看取りに対する心構えができるようになります。
看取りは、介護する側の精神的な負担も大きいものです。とくに、両親やパートナーなど自分にとって大切な人であればあるほど、負担は大きくなるでしょう。
また、大切な人を見送ってから、「あのとき〇〇してあげたかった」など、後悔することも多くあります。
看取りに関する知識を事前に学ぶことで、看取りで直面する不安や心配を軽減し、看取りに対する心構えができるようになるでしょう。
看取りケアパートナーが活躍できるのは、介護や医療業界など終末期に関わる職場です。そのため、介護士や看護師はもちろんのこと、看護助手やケアマネジャーなども取得すれば、業務で活かすことができるでしょう。
また、看取りケアパートナーでは、終末期だけではなく、死亡後の手続きやその家族への配慮などについても学ぶことができます。そのため、行政書士やファイナンシャルプランナー、葬儀社へお勤めの人も資格の取得がおすすめです。看取りケアパートナーで得た知識は、顧客の適切なサポートにも役立つでしょう。
看取りケアパートナー講座の受講も認定試験の受験も、資格や制限は設けていません。そのため、国籍・年齢・学歴・実務経験など関係なく、誰でも受験することができます。
将来的に医療業界に入りたいと考えている人はもちろん、介護職未経験の人でも受験可能です。実際に受験を希望する人の動機は、親の介護に備えておきたい、スキルアップのためなどさまざまです。
看取りケアパートナー資格取得講座を受講後に、認定試験を受験します。看取りケアパートナー認定試験は、講座の受講期間内であればいつでも受験可能です。
2回分の添削課題を提出後、第3回の課題が認定試験となります。受講期間内にいつでも自宅から受験に臨むことができます。
■受講料・受験料
資格取得講座の受講費や教材費、指導費、認定試験受験料、消費税がすべて込みで29,000円です。
受講費用は分割での支払いにも対応しています。分割の場合は、2,980円×10回払い=総額29,800円です。
■申込方法
看取りケアパートナーは、ユーキャンの看取りケアパートナー資格取得講座から申し込みます。申し込み後10日前後で教材が到着します。
看取りケアパートナーは、教材到着後6ヶ月間が受講期間となるため、その間に合格を目指して学習を進めましょう。
■受験会場
看取りケアパートナー認定試験の受験会場は、自宅です。認定課題を提出することが受験となるため、好きな場所・好きなタイミングで試験に挑むことができます。
看取りケアパートナーは、日時を問わずユーキャンのサイト内からいつでも申込可能です。申し込み後10日前後で教材が到着します。
看取りケアパートナー認定試験は、認定団体である「一般社団法人みんなのプライド」作成の2冊のテキストから出題されます。
試験の形式はマークシートで、100点満点中70点以上で合格です。合格率は公表されていませんが、テキストの内容をきちんと学習すれば、それほど難しい難易度ではないでしょう。
テキストは、ユーキャンでの申し込み後に自宅に配送されます。試験の内容は、看取りとは何かなど看取りを行う上での基礎知識から、終末期に訪れる身体的な苦痛に対する対応など実践的なものまで幅広い内容となっています。ほかにも、看取りを支える社会保険制度や活用法などに関しても出題されます。
2回の添削課題では、テキストの内容が身についているか、到達度を測るものです。添削課題は合計3回提出することとなりますが、3回目は認定試験となるため、2回の添削課題提出で知識の習熟度合を確認する必要があります。
看取りケアパートナーを取得するメリットは、以下の2つが挙げられます。
1.看取りに関する知識が身につく
看取りは、誰もが経験できるものではありません。医療従事者であっても、看取りの経験を多く積める人は一部ではないでしょうか。そのため、身近な人が終末期を迎えたときに、適切なケアをするのはとても難しいことです。
看取りケアパートナーでは、終末期を迎えた人の適切なケアや活用できる制度についてなどを学ぶことができます。看取りに関する正しい知識を身につければ、実際に看取りに直面したときも、適切な対応ができるようになるでしょう。
2.大切な人の最期を支えることができる
無理な延命治療を行わずに、終わりのときを待つ終末期では、出来る限り、その人が希望するその人らしい最期を迎えられるようにサポートをしていきたいものです。しかし実際に大切な人の終末期に直面すると、なにをしたらよいか分からない、適切なケアの仕方が分からないなど、どう支えていいか分からない人がほとんどです。
看取りケアパートナーでは、日常の介護や緊急時の対応など、看取りケアを行う際に必要な知識を学ぶことができます。終末期に直面する前に知識を習得しておくことで、自信をもって大切な人の最期を支えることができるでしょう。
今回は、看取りケアパートナーについて解説してきました。看取りケアパートナーは民間資格であるため、採用や給料面でメリットが大きいわけではありません。しかし、終末期に適切なケアができる知識を身につけるには最適な資格といえるでしょう。
終末期の患者さん・利用者さん、そのご家族に寄り添ったサービスを提供したいと考えている介護士や看護師の方は、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
《認知症介護に関する資格・研修》
◆ 認知症ケア専門士
◆ 認知症介助士
◆ 認知症介護基礎研修
◆ 認知症介護実践者研修
◆ 認知症介護実践リーダー研修
《ケア業務に活かせる資格・研修》
◆ 喀痰吸引等研修
◆ 終末期ケア専門士
◆ ユニットリーダー研修
◆ 福祉住環境コーディネーター
◆ 福祉用具プランナー
あなたの資格をアピールできる!
■ ケース別「自己PR」例文集はこちら
■ ケース別「志望動機」例文集はこちら
介護求人ナビは全国で40,000件以上の介護・福祉の求人情報を掲載した、介護業界最大級の求人サイトです。訪問介護やデイサービス、グループホーム、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど高齢者介護の施設や、児童福祉や障害者支援に関わる施設・事業所の求人情報を多数掲載中。介護職、ヘルパー、ケアマネジャー、サービス提供責任者、ドライバーなど職種だけでなく、施設種類での検索や給与検索、土日休み・週休2日制・日勤のみ・夜勤専従・残業なしなど、こだわり条件での求人検索の機能も充実しているので、あなたにぴったりの介護求人が効率よく見つけられます。ブランク可な求人や未経験可の求人、研修制度ありの求人も掲載しているので、初めての転職でも安心!転職・就職・再就職・復職・アルバイト探しに、介護求人ナビをぜひご活用ください。
介護求人ナビに掲載している求人情報
記事一覧
新着求人
一覧を見る