介護の現場では、楽しみながら体力づくりや脳のトレーニングができるレクリエーションが重要です。皆が楽しめるレクリエーションを考案できれば、利用者さんの満足度も向上するでしょう。
そこで注目が集まっているのが、レクリエーション・コーディネーターという資格です。この記事では、レクリエーション・コーディネーターの概要や講習の内容、レクリエーション・コーディネーターを取得するメリットについて解説します。
レクリエーション・コーディネーターは、公益財団法人日本レクリエーション協会が認定している資格です。
レクリエーション・コーディネーターの最終目標は、レクリエーションを通じて社会的な課題を解決することです。組織や団体で役立つ人材や資材のネットワークを構築する能力、組織内での事業を企画・運営する能力、そして組織を成功に導くリーダーとしての能力を学習することで、上記の目標達成できる人材を目指します。
レクリエーションは、参加者の体力や筋力、記憶力の向上に役立ちます。レクリエーションを通じて、健康寿命の延伸や高齢者の心の拠り所となる居場所の確保など、社会的な課題を解決することが、レクリエーション・コーディネーターの役割です。
レクリエーション・コーディネーター資格取得のための講習では、レクリエーションについて基礎から学びます。
レクリエーションの企画から運営まで行うための基本的な考え方を学ぶことで、レクリエーションを自ら企画することはもちろんですが、施設内のリーダーとして、他の職員やスタッフを指導、監督、育成する役割も担うことができるようになります。
さらに、レクリエーションの実施のために周囲のネットワークを構築する力や、レクリエーションを通じた地域社会へのマーケティング力等も学びます。
このように、レクリエーション・コーディネーター講習を受講することで、レクリエーションについて詳しくなるだけでなく、一介護職、そして一社会人として必須のスキルを身に着け、実践することができるようになるでしょう。
レクリエーション・コーディネーターは、レクリエーションが導入されている福祉施設での活躍が期待されます。ほとんどの高齢者施設、介護施設では利用者さんの体力や記憶力の向上のためにレクリエーションが実施されています。そのため、介護職がレクリエーション・コーディネーターを取得すれば、レクリエーションの企画、運営業務で活躍することができるでしょう。
また、福祉施設以外でも、福祉業務に関わる行政職員、小学校教員、ボランティア監督者なども、レクリエーション・コーディネーターの取得によって活動の範囲を広げ、業務の質を高めることができます。
レクリエーション・コーディネーター資格を取得するには、養成講習会を受講し、最後に認定試験に合格する必要があります。
レクリエーション・コーディネーター養成講習会の対象者は、原則として20歳以上で、レクリエーション・インストラクターの過程を修了している方です。レクリエーション・インストラクターも日本レクリエーション協会が実施している資格です。
レクリエーション・インストラクターは約60時間の過程を学修することで取得できます。レクリエーション・コーディネーターになる前提として、レクリエーション・インストラクターを取得しなくてはならないため、受講資格はやや厳しいといえます。
申込みはいつでも可能です。毎月20日を締め切りとして、翌月1日から受講を開始することができます。
受講料は50,000円(税込み)です。
これに加えて、資格認定審査の受験料や講習会の参加費用等も必要となります。
受講申込書に必要事項を記載し、必要書類を同封の上、公益財団法人日本レクリエーション協会に郵送します。
レクリエーション・コーディネーター養成講習会は、通信教育と講習会で構成されており、いずれも受講する必要があります。通信教育は、自宅など自身の都合が良い場所で学習を進めましょう。講習会は、全国複数の会場で実施されています。
2023年2月現在、レクリエーション・コーディネーターは、カリキュラム変更のため新規受付を中止しているため、受講できません。受付再開時期など、最新情報についてはレクリエーション・コーディネーターの公式ホームページをご参照ください
レクリエーション・コーディネーターのカリキュラムには、通信教育と講習会があります。受講期間(受講開始から3年)内に、いずれも受講する必要があります。
<通信教育>
通信教育は、配布されるテキストを基本として、自学自習で学習を進めます。
また、通信教育の到達度確認のために、レポートを全8回提出します。レポートのテーマは、①スポーツ関連の基礎、②レクリエーションの基礎理論、③レクリエーション支援の理論、④レクリエーション組織の経営論、⑤レクリエーションサービス論、⑥マーケティング、⑦ネットワーキング・プレゼンテーション、⑧プロモーション(効果的な会議の持ち方・経理、財務の実際)です。
<講習会>
講習会には、3回参加する必要があります。講習会では、レクリエーション事業の企画や組織のマネジメントの方法、チームで連携したレクリエーションの企画、ボランティアマネジメントなどについて学習します。
カリキュラムは全部で150時間程度です。1〜2年間でカリキュラムの受講が完了することを目標に、計画的に学習を進めましょう。
受講期間内に、通信教育と講習会の両方の受講が完了したら、資格認定審査を受験します。資格認定審査は筆記試験と実技試験が行われます。資格認定審査に合格し、登録を行うと、レクリエーション・コーディネーターとしての活動が可能となります。
レクリエーション・コーディネーターを取得するメリットについて解説します。
1.利用者さんが楽しめるレクリエーションを企画・運営できる
レクリエーション・コーディネーターは、レクリエーションの手法について深く学習を行います。
介護の現場において、利用者さんの体力や脳機能向上のサポートをすることは、非常に重要です。レクリエーションを通じて、利用者さんの体力や脳機能の向上に関わることは、大きなやりがいとなるでしょう。
2.将来のスキルアップにもつながる
レクリエーション・コーディネーターは、レクリエーションの考案だけでなく、組織のマネジメントや人脈等のネットワークを構築する力などの学習も行います。これらの能力は、介護職として現場で働いている間ももちろんですが、管理職となり職員をマネジメントする立場になった際にはさらに重要となります。
将来的に管理職となり、組織の運営や管理をする立場を目指したいと考えている方は、レクリエーション・コーディネーターを取得することで、管理職に求められる能力や視点を身につけることができるでしょう。
レクリエーション・コーディネーターは、レクリエーションの企画や運営はもちろん、レクリエーションを通じて社会の様々な課題を解決することが期待される資格です。
介護の業務におけるレクリエーションについて更に詳しくなりたい、将来的には管理職としてレクリエーションを通じて様々な課題を解決したいと考えている方は、ぜひ取得を検討してみてください。
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◆ 健康運動指導士
◆ 介護予防運動指導員
◆ レクリエーション介護士
◆ レクリエーション・インストラクター
◆ 福祉レクリエーション・ワーカー
◆ 介護予防健康アドバイザー
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