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2023年11月24日

24年度厚労省予算概算要求にみる ロボット・ICT活用の今後

24年度厚労省予算概算要求にみる ロボット・ICT活用の今後

介護ロボットやICTなどのテクノロジーを導入することで介護業務負担を軽減し、新たに自立支援介護や認知症ケアなどに取り組む動きがある。

深刻な人材不足の中であっても、質の高いケアへの取組を強化し、加算算定も狙うという介護DXの考えが根底にある。

都道府県が生産性向上の司令塔に

5月に成立した「全世代対応型社会保障制度を構築するための改正法」(改正介護保険法を含む)では、都道府県に対して「介護サービス事業所の生産性の向上の取組が促進されるよう努める」とする規定が追加された。

その司令塔として「介護生産性向上総合相談センター(総合相談センター)」がすべての都道府県に順次整備されることとなった。

今年度で終了する「介護ロボット・ICT導入支援補助金」も、2024年度予算概算要求では「介護テクノロジー導入支援事業(仮称)」として現行制度の発展的見直しが示されており、必須要件として「介護ロボットのパッケージ導入モデル、ガイドライン等を参考に課題を抽出し、生産性向上に資する取組の計画を提出すること」を追加した。

導入費用の補助にとどまらず、改善まで寄り添う伴走型支援を目指すことになる。

伴走型支援を全国に

その枠組みの中で介護ロボット・ICTへの補助金が継続するとともに、「介護現場の生産性向上に係る環境づくり」として▽介護ロボットプラットフォーム事業での相談窓口や総合相談センターを活用すること▽すでに導入した機器や新たに導入した機器等と連携して、生産性向上を目指す取り組みであること▽職場環境を改善し、職員に還元することが明記されていること――を要件とし、上限1000万円の4分の3助成(750万円)が受けられるようにする(表)。

伴走型支援を定着させることと、取組の成果を職員に還元することが主な変更点で、職員が効果を享受できるようにして、経営者と共に当事者として現場職員も積極的に介護DXに取組むことを目指すことになる。

<シルバー産業新聞 2023年11月10日号>

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