専業主婦は立派な仕事だが、少し悩んでしまうのが「履歴書」。
就職・転職には履歴書は必須だが、『専業主婦』の期間はどのように履歴書に書くのが正解なのか、疑問に思いませんか?
専業主婦介護業界に転職した2名の実例をご紹介します!
素直に「子育てが大変だった」と言ったら……
専業主婦から訪問ヘルパーになったスギウラさんはどうだったのでしょうか。
「私はあまり深く考えずに、専業主婦をしていた期間は、素直に『○年から×年まで専業主婦』と書きました。
面接で、子どもが3人いて、下は双子なので、子育てがとにかく大変だったという話をしたら、すごく共感してもらえて、『大変だったわね』『じゃあ、相手が1人なら楽勝ね(笑)』と言われ、採用されました」
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主婦の仕事に「課題解決力」を求められて撃沈!
ただ、スギウラさんのようなラッキーなケースばかりではないようです。
約10年間、専業主婦を続けた後に職探しをしたヤマシタさんは、面接で質問攻撃に遭い、一時期、面接恐怖症になったといいます。
「自分は、専業主婦をしていたことがマイナスになるとは思っていませんでしたが、ある会社の面接を受けた際、『専業主婦の経験が仕事で、どう役に立つのか』『専業主婦をやっていて、課題をどう解決したか?』といったことを聞かれて、すっかり返事に詰まってしまって……」
専業主婦の仕事を軽んじる気は全く無いが、日々の炊事、洗濯、掃除、ゴミ出しなどに、ビジネスマン流の努力や課題解決を求めるのは酷な話だ。
『専業主婦の経験をどう仕事に活かすか?』と聞かれて、面接恐怖症になってしまったヤマシタさんですが、バリバリのキャリアウーマンとして働く友人に相談すると、こんなアドバイスをもらったそうです。
「専業主婦」も立派な仕事。堂々とアピールするべし!
「私が『履歴書に何を書いて良いか分からない』『面接でどんなことをアピールすれば良いか分からない』と悩んでいると、
『とりあえず履歴書にウソを書いてはダメ。資格や経歴を偽るのがダメなのはもちろん、思ってもいないことを書いても、面接官はプロだからすぐウソを見抜かれる。きちんと“思っていること“を書きなさい。
専業主婦だったことは何も恥ずかしいことじゃないし、専業主婦だって立派な仕事なんだから、堂々とそれをアピールしなさい』
と、アドバイスされました」
専業主婦は賃金こそ発生しないが、家庭を守り、家族を世話しながら家事をこなすのは大変な作業。
人の世話をするのが使命の介護業界が、それを理解できないはずはなく、友達は「専業主婦を軽く見るような会社は、ロクな所じゃない」とまで言ったそうです。
面接は「自分の良い所を見つけてもらう場所」
そして面接についても、的確なアドバイスをもらったというヤマシタさん。
「私は面接というものを、『自分がアピールする場所』だと思っていましたが、彼女は、
『それは半分だけ正解。確かに面接は自分をアピールする場所だけど、アナタの良い点を見つけて、活躍できる場所を探す所なの。
だから必要以上に気張って自分を大きく見せたり、出来ないことを出来ると言ったりするのが一番ダメ。
できないことは素直に、「できません」「教えて下さい」「頑張って勉強します」って言いなさい』
と教えてくれました」
会社側は主婦の求職者をこう見ている!
一方で、“採用する側”である介護事業所スタッフのハセガワさんはこのように言っています。
「専業主婦を相手に『課題をどう解決したか?』と聞いちゃう面接官はかなり“イタい”ですね(苦笑)。
確かに即戦力となるのは社会人経験が豊富な人ですが、
『なぜ、ここで働きたいと思ったのか』『どんなことが得意なのか』『長く働く気はあるのか』など、専業主婦でも聞くべきことはいくらでもあるはずです。
職歴が空いていても、
『志望動機』や『長所・短所』など、埋められる場所がしっかり埋められていれば、空白期間はまったくマイナスにならないと思います」
この先、介護業界は厳しい人手不足に陥る可能性が指摘されており、専業主婦・主夫の活躍が期待されています。
時間や労働量、さらにお金をやりくりする専業主婦業には、あらゆる仕事のエッセンスが詰め込まれているもの。
職歴が空いていることに転職活動・就職活動で不安になるのはもっともだが、自分の経歴を堂々とアピールすれば、自ずと道は拓けそうですね。
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