はじめて介護の世界に飛び込むことも多い20代、働き盛りの30代~40代、経験豊富な50代~60代など、それぞれの年代によって事情は様々。
それぞれの年代では、どのような転職活動をするのが一般的で、年代によって活動に差はあるのでしょうか。
そこで今回は、介護業界に転職した人を対象に、「転職に際して、応募から採用まで何をしましたか?」というアンケートを実施。年代別に分析した結果をご紹介します。
介護業界では20代の転職で「職務経歴書不要」なことが多い
※ 介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査
介護業界の転職経験者を対象に、
「現在の職場へ応募してから採用までに、あなたが行ったこと」を尋ねました(複数回答あり)。
まず
20代の結果から見てみましょう。
20代で最も多かったのは、「面接1回」(65.1%)、次いで「勤務予定の事業所・施設の見学」(32.1%)、「事前に履歴書のみ送付」(17.4%)、「面接2回」(12.8%)でした。
20代は他の年代と比べ「事前に履歴書と職務経歴書を送付」が少なく(11.0%)、「事前に履歴書のみ送付」が多くなっています。
まだ年齢が若く職務経歴も少ない、または、これまでの経歴に関係なく若い年代が介護業界で働くことを歓迎する意味でも、履歴書のみの送付となっているのかもしれません。
「勤務予定の事業所・施設の見学」の割合が他の年代より高いことも特徴です。3分の1の転職者は、事前に見学して、職場の雰囲気や仕事のイメージをつかんでから転職を決めているようです。
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続いて
30代の結果です。
最も多い回答は「面接1回」(68.9%)でした。次いで多いのは「勤務予定の事業所・施設の見学」(20.6%)ですが、20代と比べると10ポイント以上少なくなっています。
3位には「事前に履歴書と職務経歴書を送付」(19.1%)がランクイン。年代が上がると職務経歴や転職歴が多くなる人が増えるためか、30代からは履歴書とともに職務経歴書を送付する割合が高くなっています。
40代・50代の転職では「面接2回」の割合が上昇
40代ではどうでしょうか。
20代・30代と変わらず、最多回答は「面接1回」(64.4%)でした。
2位は「勤務予定の事業所・施設の見学」(24.9%)、3位は「事前に履歴書と職務経歴書を送付」(17.7%)です。
「面接2回」(13.8%)という回答は、20代・30代よりやや上昇しています。
50代も40代と同じような傾向が見られました。
最も多いのは「面接1回」(67.0%)で、次いで「勤務予定の事業所・施設の見学」(24.5%)、「事前に履歴書と職務経歴書を送付」(18.5%)となっています。
「面接2回」の回答は40代よりさらに増えて15.9%でした。採用する側も面接の回数を増やして、応募者の資質や意欲をしっかり見極めたいと考えているのかもしれません。
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60代以上の転職では「面接3回以上」の回答も
次に、
60代以上のケースを見てみましょう。
60代以上も最も多い回答は「面接1回」(67.8%)です。2位は「勤務予定の事業所・施設の見学」(19.5%)、3位は「事前に履歴書と職務経歴書を送付」(14.9%)と、30代~50代と同じ順位。
しかし、60代以上で特徴的なのは、「面接3回以上」(8.0%)の割合が高いことです。他の年代は約2~3%であるのに対し、60代以上は2倍以上となっています。
介護の仕事は体力も必要で、覚えなくてはならないことも数多くあります。
採用する側も60代以上の「新しい仕事にチャレンジしたい」という気持ちを尊重したいと思う反面、「定着してもらえるか」「介護の仕事に合っているか」などを見極めたいと思っていることでしょう。
応募する側にも、「自分に勤まるか」「体力的に不安」という思いがあるかもしれません。採用のミスマッチを防ぐために、面接の回数が多くなっていることが考えられます。
今回のアンケートでは、30代~50代は履歴書に加え、職務経歴書を送付する割合が高くなっていました。その他の年代でも職務経歴書の提出が必ずしもゼロではないので、書き方を調べておくのもいいでしょう。
介護業界での職務経歴書の書き方はこちら
いずれの年代も「面接1回」という回答が6~7割を占めており、1回の面接が採用の大きな決め手となっています。志望動機や自己PRを聞かれたときに、しっかり答えることができるよう、事前に準備をしたほうがいいでしょう。
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