面接時に履歴書や職務経歴書などを入れるために必要なカバンですが、無造作に何気なく扱っているということはないでしょうか。
面接の場に持っていくのにふさわしいカバンを選ぶのも重要ですが、カバンの持ち方や置き方にも正しいマナーがあります。
そこで今回は、好印象につながるカバンの持ち方・置き方について解説します。
受付でのカバンの持ち方
まず、面接会場に着いたら受付で担当者に取り次いでもらいます。受付の人に挨拶し、用件を伝えるときには
カバンは片手に持ったままで行います。
受付に人がいない場合は受付カウンターのインターフォンや内線電話を通して担当者につないでもらいます。
内線電話を操作するためには片手で受話器を持ち、もう一方の手で内線番号を押す必要があります。
そのとき、カバンは小脇に抱えたり、カウンターの上に置いたりすることはせず、
自分の左右どちらかの足元に置きましょう。
内線電話が終わったら手早くカバンを片手に持ち、指示に従いましょう。
受付での行動は直接面接官の目に触れないかもしれませんが、面接開始前の態度を見られている可能性も考え、適切なマナーを心がけましょう。
面接会場に入るときのカバンの持ち方
◆部屋の前で待機しているとき
面接会場に入る前に廊下や別室で待機しているときは、
カバンを抱えたりせず、座席の横に置きましょう。
むやみにカバンから物を取り出すことはせずに、姿勢を正して呼ばれるのを待ちましょう。
◆部屋の中へ入るとき
面接に呼ばれたら
片手にカバンを持ち、面接会場ドアの前まで進みます。
利き手でドアをノックすることになるため、
ドアノック時はカバンを利き手と反対側に持ちます。
利き手でドアノブを開け、一礼後に入室。面接官に背中を見せないように、ドアを開けた手と反対側の手でドアノブを閉めます。その際には、カバンを利き手に持ち替えます。
◆お辞儀をするとき
お辞儀をするとき、
カバンは体の横など自然な位置で持つようにしましょう。
女性は肩にトートバッグをかけていると、お辞儀のときにずり落ちてしまうことがあります。
カバンが落ちないように脇を締めてお辞儀するか、両手で自分の前に持ってお辞儀しましょう。
面接会場に入室したあとにカバンを置く場所・置き方
部屋に入ってからは、カバンを自然に自分の体の横に持ち、着席を促されたらお辞儀をして着席します。
カバンは着席と同時に、自分の椅子の横の床に置きます。床に置いたときにカバンが倒れないように、静かに置いて自立させます。カバンが自立せず、倒れそうなときには椅子の脚に立てかけるように置きましょう。
隣に空いている椅子があっても、カバンをおいてはいけません。椅子にカバンを置くのは失礼にあたります。机があっても、
机の上には置かず、床の上に自立させることが基本です。
面接会場によってはカバンを置くための台などを用意している場合もあります。載せてもいいと言われたときには、「ありがとうございます」と一言お礼をしてカバンを乗せましょう。
このときも無造作に置くのではなく、静かに置くように心がけましょう。
先に面接会場に入って面接官を待っているときは?
先に面接会場に入って、あとから面接官が入ってくるパターンについても解説します。
先に入室し、
面接官を待つ間にカバンを床に置いて待ちます。座って待つように言われたときは、座る際にカバンを椅子の横、床の上に立たせます。立って待機しているときも同様に自分の座る椅子の横に置きます。
ただ、カバンを置く場所を指示される場合もあるので、その際には
指示に従い、指定された場所に置きましょう。
面接官が入室するまでにむやみにカバンの中を開けることはせず、姿勢を正して静かに到着を待ちましょう。
面接官が入室したときには起立して一礼し、着席を促されたら着席します。カバンは床もしくは指定された場所に置いたままで、触れる必要はありません。
椅子や机にカバンを置いていい?
面接会場に椅子や机があった場合、基本的には、
椅子や机にカバンを置くのはマナー違反です。
通常、ビジネスバッグの底は汚れているものと見られます。
底の汚れたカバンを椅子の上に置くと椅子が汚れます。訪問した会社で椅子を汚して帰るのはもってのほかです。このため、椅子の上にカバンを置くことは明らかにマナー違反となります。
机の上にカバンを置くことも同様の理由でNGです。
置き場所を指定されない限りは、カバンは床に自立させて置くことが基本と覚えておきましょう。
ただし、「お荷物はこちらにどうぞ」と指示されたときには、それに従いましょう。「ありがとうございます」や「それでは置かせていただきます」とお礼を伝えて、静かにカバンを置きましょう。
持ち物がなくてもビジネスバッグは必要?
面接に持っていくバッグについて、提出書類などの持ち物がなければバッグも必要ないのでは?と考えてしまいがち。転職活動でのマナーはどのようになるのでしょうか。
Q.手ぶらで面接に行くのはマナー違反になるのでしょうか?
来週、採用面接の予定ですが、すでに履歴書や職務経歴書は提出済みで、持ち物の指定もありませんでした。
持ち物がない場合、ビジネスバッグは持っていかなくてもいいのでしょうか?
A.バッグを持たずに面接に行くのはNG!
今はスマートフォンひとつ持っていれば電話・メールでの連絡はもちろん、地図情報も確認することが可能で、財布がなくても困ることはありません。
しかし、
面接という場にカバンを持たずに訪問するのは望ましくありません。
訪問先の会社から会社案内のパンフレットや資料などを渡されることもあります。
それだけではなく、採用担当者の連絡先など個人情報が記載された書類を渡される可能性もあります。
そのような重要書類を裸で持って帰ることは明らかにマナー違反です。
また、ハンカチやティッシュ、財布など、すべてポケットの中に入れた状態だと、ポケットが膨らんだ状態でだらしなく見えてしまいます。
このような理由から、
持っていく物が少ないからといえ、カバンを持っていかないのはマナー違反です。
必ずビジネスバッグを持っていきましょう。
まとめ
面接でのカバンの持ち方や置き方について解説しました。
カバンは底を地面につけて置くので、机や椅子・カウンターなどの上に置くのは失礼にあたります。
相手側から指示されない限りは、置き場所は床と覚えておきましょう。また、カバンを置くときには倒れないように静かに置くこともポイントです。
カバンの持ち方・置き方ひとつでだらしない印象や不衛生な印象を与えてしまいかねません。
ビジネスバッグを適切にかつ自然に扱うことで、スマートな印象につなげましょう。
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