あなたはどんなスポーツをしていますか?
体を動かすことで、糖尿病や心臓病などの生活習慣病や、がん・認知症などのリスクが下がると言われています。
このページでは、高齢になっても元気で暮らすためのおすすめスポーツをランキングでご紹介!
高齢者に人気のスポーツの中から好みのスポーツを探して、新しい趣味を始めてみるのはいかがですか?
スポーツが得意な元気シニアが増加!
昨今の高齢者はとても元気です。
全国のシニア(60~79歳)を対象にした調査によると、なんと67.4%の人が日頃からスポーツや運動を行っていることがわかりました。
70代男性を見てみると84%がなんらかのスポーツや運動を実施しています。
(参考:「シニアのスポーツと日帰りレジャーに関する調査」大和ネクスト銀行)
しかし一方で、2020年からは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、家に引きこもったり、施設から一歩も出ない高齢者が多く、ADLの低下が心配されています。高齢者がもっと身体を動かすことが、健康維持には重要と提言され、今後ますます介護サービスにも運動の実施が求められます。
高齢者に人気のスポーツランキング!1位は…
高齢者に人気のスポーツランキング、1位は……?
前述のデータによると、高齢者が行っているスポーツや運動は以下のとおり。
1位 ウォーキング(73.7%)
2位 ゴルフ(14.4%)
3位 ヨガ・ストレッチ(14.1%)
4位 ジム・フィットネスクラブ(11.0%)
5位 水泳(9.6%)
6位 登山・トレッキング・ハイキング(8.3%)
7位 ジョギング・マラソン(7.6%)
8位 サイクリング(5.5%)
9位 テニス(5.0%)
10位 ダンス(4.9%)
(n=674,男性359、女性315)
ダントツに多いのは
ウォーキングです。
手軽でだれでもできますし、いつでもできる。お金もかかりません。朝夕の過ごしやすい時間に、散歩をしている高齢者の姿をよく見かけますね。
ウォーキングはどれくらいの時間が効果的?
1時間程度のウォーキングが効果的!
健康にいいとされる「目標の歩数」はどのくらいなのでしょうか?
厚生労働省の示す1日の目標値は、
成人男性で9,200歩、
成人女性で8,300歩です。
70歳以上の場合、男性は6,700歩、女性は5,900歩が目標とされています。
おおむね10分で1000歩という計算ですから、高齢者でも
1時間程度のウォーキングが望ましいです。
それも、のんびり歩かないで、歩幅を広くして速く歩くほうが運動効果は高いようです。
介護施設でも訪問介護でも、できるだけ散歩の時間を増やして、歩くことで利用者さんの健康維持や健康増進につなげていきたいですね。
(参考:「健康日本21」厚生労働省)
屋内でもできる!おすすめスポーツ
ヨガやストレッチなら、お部屋でもできそう!
運動の機会を増やしたくても、感染対策で積極的な活動がしにくい今、どうすれば運動に結びつけられるでしょうか。
まず、室内でできるスポーツや運動を取り入れてみましょう。
十分な間隔を開ければ、
ヨガやストレッチなどの運動はできそうです。
体操や筋力トレーニングなども可能でしょう。
これらは、高齢者の方々にも人気の運動です。
専門職にお願いする、DVDを利用するなどして、転倒などに十分に注意して行いましょう。多くの場合、椅子にすわって行っています。
また、
盆踊りやダンスなども、歩く動作があるので、元気な高齢者にはよいでしょう。
好きなスポーツは何歳になってもできる?!
新しいスポーツは手が出なくても、ゴルフなら…という男性も?!
80台でも元気にアウトドアスポーツを楽しんでいる方もいます。もともとそのスポーツに親しんでいる人なら、ペースや運動時間を減少させるなど調整しながら、無理なく身体を動かし続けている人も多いでしょう。
たとえば、
ゴルフ。飛距離は伸びなくても、ゴルフ場を歩き回ることで健康が保たれ、新型コロナウイルスの感染拡大も、戸外であるということで少し安心感があります。戦略を考えることで、脳活にもなっています。
弓道やなぎなたなど、日本古来の武道も、長く続けている方は多いでしょう。弓道場には80代の方々が数多く練習に来ています。三密に気をつけながらたしなむとよいでしょう。
80代になってもスポーツをしている人は、少し若い頃から運動を習慣にしている方が多いようです。
たとえば、厚生労働省などが主催している全国健康福祉祭(愛称:「ねんりんピック」)は、60歳以上の人を中心にした、スポーツや文化種目の交流大会。
この「ねんりんピック」では、卓球、テニス、 ソフトテニス、ソフトボール、ゲートボール、ペタンク、ゴルフ、弓道、剣道、マラソン、水泳などの競技が行われ、タイムを競ったり、チーム優勝を狙ったりと、とても積極的です。ずっと運動を続けている80代、90代の競技選手もいます。
また、全国の社会福祉協議会が運営し、高齢者が集う「いこいの家」では、サークル活動のような形で、
フラダンスやストレッチ、ヨガ、太極拳などを無料や安価で楽しむこともできます。こうした場でも、80代の元気な高齢者が身体を動かしています。
最近は、町の
フィットネスクラブも、70代が非常に多く利用しています。80代の会員もいます。
在宅高齢者を「運動をさせたい」と願う家族には、これらを案内するのも一案です。
運動は習慣付けが大事です。日頃から身体を動かすよう、声かけをするといいでしょう。
日常生活の中にも「運動」はいっぱい!
運動ニガテなら「ちょっと歩く」からでもOK!
「運動」と聞いただけでもおっくうになってしまう高齢者もいます。
もともとスポーツが得意ならよいのですが、「子どもの頃から運動神経が悪い」と思っている人、「膝や腰が痛くなるから激しいスポーツはいやだ」と思っている人もいます。
そんな方には、無理にスポーツをすすめず、日常の活動の中で身体を動かしてもらいましょう。
たとえば、
孫の送り迎え、
毎日の食料の買い物などは、知らず知らずのうちに歩数が増え、自然に運動量を増やすことができます。買い物も、広いスーパーを隅々まで回れば、軽く1,000歩歩く場合もあります。
庭の手入れや
掃除、
洗濯なども、じっとしているよりずっと活動量が増えます。
ラジオ体操を習慣にすれば、さらに運動量が増えます。
介護施設や老人ホームにおいても、ただじっと座っているのではなく、足腰のしっかりしている人には配膳や下膳を手伝ってもらう、職員が付き添って掃除をしてもらうなど、役割をもって動いてもらうと、身体も脳も活性化します。
厚生労働省では、年齢に関わらず、いつもの運動量+10分の運動で、健康寿命を伸ばすことをすすめています。普段から元気に身体を動かしていれば、糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、ロコモ、うつ、認知症などのリスクを下げることができるといいます。
周囲からのあたたかい声かけで、これまでより10分多く動いてもらいましょう。ついでに若い世代も一緒に身体を動かし、メタボを防ぎたいですね。
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