介護保険施設や事業者を対象にした原油・物価や光熱水費高騰に対応する経費助成制度が一部自治体で始まった。
内閣府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の用途を拡大し、原油高騰や物価高の影響を受ける介護施設などへの給食費・光熱水費などに使用できるように対象範囲を拡大した。財源は今年度補正予算として1兆1200億円が充てられる。
都道府県や市区町村の判断で、議会の予算措置などを経て、実施される。
新潟県柏崎市は、今年4月～9月のいずれかの月の光熱費（電気、ガス料金）が前年同月と比べ10万円以上増加している介護・障害福祉サービス等に支援金を交付する。
対象事業者は▽特養▽老健▽通所介護▽通リハ▽グループホーム――など18サービス。その他市長が認めるサービスも対象となる。
支援額は光熱費の増加額が10万～20万円未満の場合10万円、20万円以上の場合は20万円。
申請は支援対象月の末日から3カ月以内に指定の申請書等を担当窓口に提出する必要がある。
神戸市は物価高騰等を受ける介護・障害福祉サービスへ、事業所規模に応じた給付金を支給する。
対象施設は特養、老健、グループホームなどの入所施設約600カ所、デイサービスなど通所施設約600カ所。
給付基準額は入所施設の場合1人あたり1日90円、通所施設は1人あたり1日30円で、「6月の延べ利用者数×給付基準額×12カ月」が給付される。
申請は10月31日まで。
東京都西東京市は光熱費など前年より増額した分の経費の補助を行う。特養や通所介護、訪問介護の他、地域包括支援センター、居宅介護支援や福祉用具貸与、特定福祉用具販売など26サービスと対象は広い。
補助対象となる経費は光熱費や燃料費、食材・物品購入費が前年より増額している分で、1事業所あたり▽施設系100万円▽短期入所など50万円▽デイサービスなど30万円▽訪問介護や居宅介護支援、福祉用具貸与など20万円▽地域包括支援センターなど10万円――を上限に補助する。
申請は来年1月31日まで受け付けている。
東京都小平市では今年4月から来年1月までの間に負担した電気、ガス、水道、燃料（ガソリン、軽油、灯油、重油、液化石油ガス）のいずれかに該当する経費を補助する。
対象サービスは訪問介護、通所介護、居宅介護支援、福祉用具貸与、サービス付き高齢者向け住宅など26サービス。1事業所10万円を上限に補助を行う。申請は来年2月10日まで。
＜シルバー産業新聞 2022年8月10日号＞
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