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2022年12月19日

ヤングケアラー支援へ 生活援助活用可

ヤングケアラー支援へ 生活援助活用可

厚労省は先ごろ、ケアマネジャーなど介護従事者へ向け、ヤングケアラー支援の取り組みへの協力を依頼する事務連絡を出した。
利用者の家族にヤングケアラーがいる場合に、同居家族がいるからと一律に訪問介護の生活援助サービスの対象外とするのではなく、ヤングケアラーの負担軽減に留意するよう呼びかけた。

ヤングケアラーとは、本来大人が担う家事や家族の世話などで過度の負担があり、子供の権利が侵害されている可能性のある18歳未満の子どもを指す。
同様の境遇にある、18歳から30歳の若者を包括して支援する動きもある。

これまで介護現場では、本来支援されるべき立場であるヤングケアラーが介護力とみなされ、訪問介護で生活援サービスが受けられないなどのケースがあった。

訪問介護などでの生活援助サービスの取扱いについては、これまでも利用者の同居家族等が障がいなどの理由で家事が困難な場合など、やむを得ない事情があるケースで利用が認められている。

今回の通知では、利用者の同居家族にケアラーがいる場合なども、一律に生活援助の対象外としないと改めて周知された。

これに関連し、ヤングケアラーが介護者である場合のアセスメントの留意点などを、ケアマネジャーの法定研修カリキュラムやガイドラインに追加するなどの見直しにも言及した。

また、都道府県が地域包括支援センター職員らを対象に行う、ケアラーを含む家族介護者支援への研修カリキュラムの作成も進めており、今年度末の周知を予定している。

コーディネーターの配置促す 

(図)「ヤングケアラー支援体制強化事業」のイメージ(厚生労働省資料より)

地域でヤングケアラーを見つける場所として学校は重要だが、新型コロナ感染拡大により、家庭訪問が実施できないなど、子供の普段の暮らしが見えにくい状況だ。
そのような中、利用者の生活を日頃から把握するケアマネジャーら介護関係者の役割が増している。

事務連絡では、ケアラー発見の着眼点や支援のつなぎ方を介護・福祉、医療、教育などの多職種に示す「多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル」を引き続き活用することや、「ヤングケアラー支援体制強化事業」の一環として、ケアラーと支援団体等とのパイプ役となる「ヤングケアラー・コーディネーター」の自治体での配置推進についても呼びかけた。

<シルバー産業新聞 2022年12月10日号>

   

 

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