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2014年07月14日

常態化する?介護現場での利用者の暴力 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

jikenbo60毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、「利用者からの暴力」という話題を紹介します。

2013年5月、埼玉県春日部市の高齢者介護施設にて、介護福祉士として同施設に勤務していた男性が入居する複数の高齢者に暴行を加え、うち1人を死亡させた事件が明るみとなり、施設内での利用者に対する暴力が問題化している。しかし特別養護老人ホームに勤務するHさんによれば、上記の事例とは逆の、利用者からスタッフへの暴力が常態化しており、それが悩みの種になっているという。

Hさんの勤務する特養には、上手にしゃべることができないため、暴力をコミュニケーションツールとして使う“モンスター入居者”がいるという。Hさんは、噛み付かれたり殴られたりといったことが日常茶飯事で、すっかり感覚は麻痺。被害に遭っているのはHさんだけでなく、周りのスタッフも同様で、噛まれた傷跡を見せ合って笑い合うぐらいの余裕があるという。

職員による介護サービス利用者への暴力は問題外だが、現場で働く人に尋ねると、利用者から暴力や暴言、セクハラなどの例はそれこそ枚挙に暇がない模様。インターネット上の質問サイトには、足蹴り、ひっかき、平手打ち、つねる、唾吐き、噛まれる、暴言、罵倒、セクハラ等、あらゆる類の暴力を受けたという質問・相談・悩みが寄せられており、労災にあたるのか? 治療費は誰が払うのか? 暴力を加えた者への処分は? といったことが、しきりに議論されている。

先述のHさんの施設では、移乗介助をしようとした男性スタッフが、利用者から強烈なボディーブローをみぞおちにくらい、そのスタッフは「さすがに『やめたい』と思った」と語っていたのだとか。しばし報道される、利用者に暴力を加えるスタッフの陰に、このような事態が存在することは、なかなか報じられないようだ。

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