やりがいのある仕事がしたいと思って介護業界に飛び込んでみたものの、働き始めたら違和感を感じてしまうこと、ありますよね。「こんなはずじゃなかった」「イメージと違う」「もっと早く知っていれば」…と思ってしまう人もいるようです。
ここでは、この転職は失敗だったかも…と後悔する転職の先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイスつきでご紹介。ぜひ参考にしてください!
〈事例1〉40代で未経験から介護業界に。今後のキャリアアップに不安が…
41歳/女性/みかこ
まったくの未経験から老人ホームに転職しました。年も年だし、早めにリーダーや管理者になりたいと思っているのですが、私よりも20代・30代のスタッフの方が将来を期待されているように感じるんです。女性で40代からだと、がんばっても昇進できないのかもしれない…と不安です。
《アドバイス》
介護業界では、幅広い年齢層・さまざまな経歴の人が活躍しています。キャリアアップや昇進に関しても、年齢や性別よりも「スキル」、「適正」などの実力が重視されることも介護業界の特徴の一つ。単純に年齢だけでキャリアアップや昇進の可能性に違いが出るケースは、少ないでしょう。
リーダーや管理職に登用されるための条件は、スキルや経験の他にも、リーダーシップや対応力があるかといった適性、勤務状況、他のスタッフとのコミュニケーションなどさまざまです。あなたが「若手の方が将来を期待されている」と感じるのは、年齢が理由ではなく、経験やスキルなどの違いによるものではないでしょうか。
未経験からのスタートですので、まずは介護のスキルを磨くこと。また「管理者になりたい」というあなた自身の思いを上司に率直に伝え、管理者に必要なスキルを一つひとつ身につけてくことが近道でしょう。
スキルを積んだ上で、もし、今の職場ではキャリアアップすることは難しいと感じるのなら、管理者候補を募集している事業者への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
事業者によって違いはありますが、介護業界では40代は中堅的な年齢。活躍の場は多数あります。あせらず、スキルや経験を積み重ねることに目を向け、気持ちを切りかえてみましょう。
〈事例2〉仕事はできる方だと思っていたのに…失敗ばかりで落ち込む毎日
44歳/男性/サイトウ
一般企業の事務から特別養護老人ホームに転職して3カ月が経ちました。前職では仕事ができる方だという自信があったのですが、今の職場では失敗ばかり。利用者様への対応が雑だと注意されたり、教えてもらったことを忘れてミスしたり。毎日注意されるのはツラいし、まわりに迷惑をかけている自分が情けない…。
《アドバイス》
未経験からはじめて、まったく新しい仕事を3カ月で完璧にこなせるような人は、ほとんどいません。特に介護の仕事は、人が相手。介助技術一つとっても、利用者の状態によって対応を変えなければならないなど、利用者の人数だけ覚えることがありますし、利用者の状況も日々変化していきます。
どんなベテランの介護職員でも「自分は完璧だ」と自信を持って言える人はいないでしょう。また、介護職の経験が長い人でも、転職すると、新しい職場のやり方を覚えるのに苦労すると聞きます。
「利用者への対応が雑」と言われるのは、まだ業務をこなすことにせいいっぱいで、利用者が見えていないのかもしれません。また「教えてもらったことを忘れてしまう」ことを防ぐためにはメモをとることはもちろん、なぜそういう対応が必要なのかという理由もあわせて聞くなど、いろいろな方法があります。
「早く一人前になりたい」という気持ちや「仕事には自信があった」というプライドから落ち込んでしまうことはあると思いますが、あまりあせらず、一つひとつ前向きに取り組んでみてはいかがでしょうか。
〈事例3〉若いスタッフのハイテンションなレク。私も同じことをしなきゃダメ?
43歳/女性/ときこ
訪問ヘルパーからデイサービスに転職しました。デイサービスでは、スタッフが日替わりでレクリエーションを担当しているのですが、私はこれが本当に苦手なんです。若いスタッフは身振り手振りを交え、ハイテンションで盛り上げているのですが、40代の私が同じことをしても浮いてしまいそうだし、もともとレクに興味もない。人前に出るのも苦手なので、レクの担当がまわってくると仕事に行くのが憂鬱で…どうしたらいいのでしょうか?
《アドバイス》
レクの目的は「利用者に楽しんでもらう」ことです。
ハイテンションで盛り上げることも利用者を楽しませる一つの方法ですが、もしあなたが「ハイテンションは苦手」と思うなら、別の方法を考えてみてはいかがでしょうか。
例えば音楽が好きなら楽器や歌のレクを取り入れる、工作や手芸が好きならモノ作りのレクにトライしてみるなど、アイデア次第でレクの幅も広がります。
「レクはハイテンションでやるもの」と考えるのではなく、「自分の得意分野を活かして、利用者を楽しませるもの」と考えれば、レクに対する苦手意識もなくなるのではないでしょうか。
苦手なものをイヤイヤやっていることは、利用者にも自然に伝わります。まずはレクをあなた自信が楽しんでみましょう。
ただし「利用者に楽しんでもらう」ためには、盛り上げも必要です。「40代でこんなことをするのは恥ずかしい」「浮いたらどうしよう」と思うよりも、「利用者に満足してもらうにはどうすればいいか」ということを第一に考えれば、レクの考え方も変わるのではないでしょうか。
なお、レクへの取り組み方や内容は、施設によりさまざまです。今の職場のレクが本当にストレスで耐えられない…という場合は、上司にレク担当について相談したり、他の施設への転職を検討してみるのも一つの手です。
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