履歴書は、応募先の会社へ自分をアピールする大切なツールです。
内容を精査して丁寧に書いていると思いますが、中には人事があきれてしまう「ダメ履歴書」もあります。NG例と一緒に気を付けるべきポイントを確認しておきましょう。
目次
■ ダメ履歴書1「読みづらい」
■ ダメ履歴書2「熱意が伝わらない」
■ ダメ履歴書3「手抜き感がある」
■ ダメ履歴書4「ビジネスマナーがない」
■ これは絶対NG!な行為
■ まとめ
履歴書は文章で自分をアピールする書類のため、その文章が読みづらいと減点対象になってしまいます。
以下のような履歴書は、人事担当者がパッと見でマイナスな印象を抱く可能性があります。
年号は西暦・和暦どちらでもOKです。
ただし、必ず履歴書全体で表記は統一するようにしましょう。
たとえば、生年月日欄は「平成○年」なのに、学歴欄には「20××年」と記入されていると、人事担当者が履歴書を読むときに時系列が伝わりづらくなります。
読み手にとっては年号を変換する手間が発生し、「相手のことが考えられない人」と判断される可能性があるため注意です。
また、和暦の場合は元号を「R」「H」などと省略せず、「令和」「平成」と正式な表記で記載するようにしましょう。
元号自体を省略してしまうのも、西暦か和暦か分かりづらいためNGです。
手書きで履歴書を作成していると、書き間違えてしまう場合もあります。その際に、修正テープなどで修正するのはNG!
履歴書は企業に提出する正式な書類です。信憑性が疑われることのないように正しく作成する必要があります。
もし間違えてしまったら、最初から書き直しましょう。1ヵ所だけ修正したい場合も、書き直すようにしてください。
会社指定の履歴書で手元に1枚しかない場合は、問い合わせて新しいものを送ってもらうか、訂正印による訂正が可能かどうか確認しましょう。
履歴書に記入する文字の大きさに決まりはありませんが、全体のバランスを考えることが重要。
小さすぎたり、大きすぎたりして、読みづらくならないように気を付けましょう。
ポイントは、少し大きめの文字で丁寧に書くことです。
小さい文字で記入欄に詰め込みすぎると、せっかく良いアピールをしていても伝わらなくなってしまいます。
また、項目により文字の大きさを変えるのもNG!
志望動機や自己PRは文字数が多くなりがちですが、内容を整理して読みやすい文字の大きさで記入するようにしてください。
パソコンで作成する場合は、10.5〜11ポイントを目安にすると読みやすくなります。
履歴書の記入に以下のような不備があると、せっかくのあなたの熱意が伝わらないかもしれません。
応募先の企業で働きたいという意思を伝えるためにも、基本的なルールを守って履歴書を作成するようにしましょう。
応募先の会社名を間違えるのは、本来あってはならないことです。
履歴書はもちろん、送付状や履歴書を封入する封筒の宛先も気を付けましょう。
会社名を間違えてしまうと、「意欲が低い」「常識がない」と思われ、次の選考に進むことが難しくなります。
また、封筒の宛先を間違うと、せっかく準備した応募書類が届かない場合もあるので注意が必要です。
会社名には「株式会社」が前につくものと後ろにつくものがあるため、こちらも間違えないようにしましょう。
株式会社を(株)と略するのもNGです!
必ず正式な会社名を調べて記入し、提出する前によく確認しましょう。
「貴社の理念に共感しました」や「高齢者と接するのが好きなため、介護の仕事に適正があると思います」など1~2行しか記入されていない履歴書だと、人事に熱意を伝えることはできません。
志望動機や自己PRは、自分のエピソードを交えて具体的に書くことが求められるため、漠然とした短い文章では、企業や事業所に「一緒に働きたい」と思ってもらうのは難しいです。
志望動機・自己PRは300文字程度を目安に、文字の大きさや余白のバランスを考え、記入欄の8割程度が埋まるように記入するといいでしょう。
履歴書は自分の熱意をアピールする重要な書類ですので、埋めることのできる欄はすべて記入することが基本です。
空欄があると、記入漏れだと捉えられたり、会社や仕事への熱意が低いと思われたりする可能性があります。
もし資格や免許がなく、資格欄に書くことがない……といった場合は、空白のままにはせず「なし」または「特になし」と記入しましょう。
連絡先欄に「現住所以外にも連絡を希望する場合のみ記入」とある場合は、何も記入せず空欄のままで大丈夫です。
電話番号・メールアドレス・住所などの連絡先は、応募先とのやり取りに必要なため正確に記入してください。
一般的な履歴書には「現住所欄」と「連絡先欄」があります。
「現住所欄」には、応募する時点で住んでいる住所を記入。「○丁目○番地○号」と正確に記入するのが基本です。
「連絡先欄」は現住所以外の場所でやり取りをしたい場合に記入します。現住所と同じであれば「同上」と書いておきます。
電話番号やメールアドレスは、連絡があった場合にすぐに対応できるものを記載するのがポイントです。
以下のように履歴書を作成すると、人事担当者に「手抜きだ」「入社意欲が低い」と思われてしまう可能性があります。
相手は採用のプロであり、ごまかすことは難しいと考えてください。
志望動機では「切磋琢磨できる環境で働きたい」と書いているのに、自己PRでは「コツコツと1人で作業することが得意」と書いているなど、やりたいことと得意なことが矛盾していると、人事に「一貫性がない」と思われてしまいます。
また、応募先の会社が求めるニーズとのズレがないかも、大事なチェックポイントです。
志望動機と自己PRは、2つの内容に矛盾がなく、かつ求人のニーズにマッチさせることを意識しましょう。
履歴書を何枚も書くのは面倒だから、コピーでもいいのではと考える人もいるかもしれません。
応募者にとっては作成の手間を減らせるかもしれませんが、人事担当者には「手抜きをしている」「熱意が感じられない」というマイナスの印象を与えてしまいます。
また、同じ業界でも会社の特徴はそれぞれ異なるため、志望動機や自己PRは違ってくるはず。
コピーした使い回しの履歴書だと、当たり障りのない内容になってしまい、入社意欲が低いと判断されてしまいます。
また市販の履歴書には、著作権や商標権といった権利が付いていて複写することが禁じられています。ただし、面接対策や次に履歴書を書くときの参考など、自分のための控えコピーは問題ありません。
せっかく作成した履歴書も、提出時のビジネスマナーがイマイチだと、内容をしっかり確認してもらえなかったり、印象を悪くしてしまったりする可能性があります。
以下の点には、十分気を付けましょう。
履歴書を書いていると、インクや写真ののりの跡など、気づかないうちに汚れがついてしまうことがあります。
そういったとき、書き直すのは面倒だなと思ってしまいませんか?
しかし、そのひと手間を省くことで「ビジネスマナーのない人」「適当で大雑把な人」など、マイナスの印象を与えてしまう恐れもあります。
履歴書は会社に提出する大切な書類のため、細心の注意を払ってきれいに作成しましょう。
用意した封筒が小さくて、履歴書を四つ折りにしないと入らないこともあります。
しかし、折り目が多いと見た目が悪くなったり、文字が重なり読みづらくなったりして、人事に「読み手のことを考えられない人」だと思われるかもしれません。
角型2号の封筒を用意し、A3またはB4サイズを二つ折りにした状態(A4またはB5サイズ)で、余計な折り目がつかないように入れましょう。
履歴書を郵送で送る場合、履歴書だけを送ってしまうと、ビジネスマナーが身についていないと判断されるケースもあります。
送付状とは、「誰が、誰に、何を、どのくらい」送ったのかを伝えるもので、ビジネス上、同封するのが一般的です。
たくさんの応募書類を受け取る人事にとっては、どういった書類が入っているのかを確認することができるため便利です。
また、挨拶状としての役目や補助的なアピールツールでもあるため、有効に使って熱意を伝えましょう。
以下の2点は、絶対にやってはいけないNG行動です。
「認知症の●●さんから笑顔を引き出せました」や「取引先の○○株式会社に××サービスを提案して、売上1億円を達成しました」など、履歴書に個人が特定できる情報や、取引先の会社名など企業機密の項目を記入するのはNG!
守秘義務違反となったり、個人情報保護法や不正競争防止法に抵触する場合もあります。
個人が特定できる表記は避け、会社名は「大手IT企業」や「クラウドサービス」など、特定できない表現にしましょう。
学歴を偽ったり、勉強中の資格なのに取得済みとするのはNG!
実際に勤務していない会社名や、従事していない仕事の内容を記載することもNG行為です。
少しのウソだから大丈夫だろうと思うかもしれませんが、経歴を偽ることは非常にリスクの高い行為です。
ウソは面接のやり取りで見抜かれます。
また業務によっては、資格取得証明の提出を求められることもあります。
もし運良く入社できたとしても、社会保険や雇用保険の履歴でウソの経歴がわかってしまいます。
ウソが判明すると、内定の取り消しや解雇の理由にもなるため絶対にやめましょう。
紹介したような「ダメ履歴書」を見た人事は、内容を詳しく確認する前にマイナスのイメージを持ってしまうことも。
履歴書も、面接と同じように第一印象が大切です。
また、人事がどういった部分を見ているのかを意識しながら履歴書を書くとよいでしょう。
細心の注意を払い、誠意が伝わる履歴書を作成することが、転職を成功に導くカギとなります。
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