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2024年11月08日

ケアマネジャー(介護支援専門員)が働く場所は?居宅ケアマネと施設ケアマネの違いも大調査!

ケアマネジャー(介護支援専門員)が働く場所は?居宅ケアマネと施設ケアマネの違いも大調査!

公開日:2022/3/23 最終更新日:2024/11/8

ケアマネジャーの資格を取得後、その専門知識を活かして活躍できる場所(就職先)にはどんな種類があるのでしょうか。ひとことでケアマネジャーといっても、介護施設や医療機関で働くケアマネジャーと、居宅介護支援事業所で勤務するケアマネジャーでは、仕事内容や利用者さんも大きく変わります。

ここでは施設ケアマネと居宅ケアマネの違い、実際にケアマネとして転職した人の声などについて解説していきます。

目次

1 ケアマネジャーとは
2 ケアマネジャーが働く場所・就職先
3 居宅ケアマネジャーとは?
4 施設ケアマネジャーとは?
5 居宅ケアマネと施設ケアマネの違い
6 ケアマネジャー転職経験者の声
7 居宅ケアマネと施設ケアマネ、あなたが向いているのはどっち?
8 同じケアマネでも、施設と居宅で仕事内容に大きな違いが

ケアマネジャーとは

ケアマネジャーは、介護を必要とする方やその家族の相談に応じるほか、必要とする介護サービスを受けられるようケアプラン(サービス計画書)を作成し、各サービス事業者間との調整を行います。

自治体の介護相談窓口や医療機関とも連携したり、地域ケア会議への参加による社会資源への協力を行うのも仕事のひとつです。

基本的に、ケアマネジャーは、利用者さんとの面談、ケアプランの作成やサービス事業者への連絡、給付金の管理や計算などのデスクワークが多めです。

≫ケアマネジャーの仕事内容や役割について詳しく知りたい方はこちら≪

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ケアマネジャーが働く場所・就職先

ケアマネジャーは、さまざまな介護施設や介護事業所で活躍しています。
たとえば、居宅介護支援、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設、特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、小規模多機能型居宅介護などがあります。

その中で、居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーは「居宅ケアマネジャー(居宅ケアマネ)」、介護老人福祉施設や介護老人保健施設といった介護施設で働くケアマネジャーは「施設ケアマネジャー(施設ケアマネ)」と呼ばれています。

職種は同じケアマネですが、居宅ケアマネと施設ケアマネでは、利用者さんの属性や業務内容、担当している人数に違いがあります

「居宅ケアマネ」「施設ケアマネ」が具体的にどのように違うのか比べてみましょう。

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居宅ケアマネジャーとは?

居宅ケアマネジャーが働く場所

居宅ケアマネの主な職場は、居宅介護支援事業所です。
居宅介護支援事業所とは、介護や支援を必要とする高齢者が自宅で介護サービスを受けることができるよう、高齢者とその家族を支援する事業所のことで、その事業所にケアマネジャーが在籍しています。

居宅介護支援事業所では、ケアプラン作成のほか、介護相談、介護保険に関する申請の代行も行います。単独で開設している事業所もありますが、訪問介護、訪問看護ステーション、デイサービスなど、他の介護サービスに併設しているケースも多くなっています。

居宅ケアマネジャーの仕事内容

居宅ケアマネは、要支援・要介護認定を受けた方が在宅で最適な介護サービスを受けることができるよう、手配や手続き代行を行います

自宅に出向き、アセスメントシートをもとに利用者さんとその家族に面談を行い、どのような生活をしているのか、どのような支援を必要としているのか、問題点や課題などもチェック。ケアプランの原案を作成したら、利用者さんや家族、訪問介護やデイサービスなど介護サービス事業者などの関係者とともに、「サービス担当者会議」を開き、ケアプランを決定します

利用者さんと家族から同意をもらい、介護サービス事業者と契約を結んだら介護サービスのスタート。その後も、定期的に訪問し、利用者の身体や生活の状況を確認し、必要に応じてケアプランの見直しも行います

居宅ケアマネの大切な業務は「給付管理業務」。利用者さんから適正に介護費が徴収されているか、利用しているサービス事業所に介護報酬が支払われているかなどを毎月確認します。

そのほか、新しくできた施設の見学なども情報収集のために欠かせません。

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施設ケアマネジャーとは?

施設ケアマネジャーが働く場所

施設ケアマネの主な職場は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設、特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム)などの介護施設や医療施設です。

ケアマネジャーの業務に専念している人もいますが、施設によっては、介護職として介護業務を行ったり、生活相談員や介護事務などの業務と兼務している場合も少なくありません。その場合、夜勤などが発生する場合もあります。

施設ケアマネジャーの仕事内容

施設ケアマネの主な仕事内容は、施設の入居者さんのケアプラン作成です。

入居者さんやその家族と面談し、アセスメント(情報収集と課題の抽出)を行い、ケアプランの原案を作ったあとに「サービス担当者会議」を開催。入居者さんが快適に施設で過ごすことができるよう、本人や家族も交えて話し合いを行い、ケアマネジャーはケアプランを作成します。

居宅ケアマネは地理的に広い範囲に利用者さんが散らばっていますが、施設ケアマネの利用者さんは施設内だけに限られているのが特徴です。面談やサービス担当者会議も施設内で完結するため、居宅ケアマネのように移動のために多くの時間を割く必要はありません。

サービスを開始後も、定期的なモニタリング、ケアプランの見直し、介護保険の給付管理などを行います。

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居宅ケアマネと施設ケアマネの違い

同じケアマネジャーでも、施設で働く「施設ケアマネ」と、在宅の利用者さんを支援する「居宅ケアマネ」では、仕事内容や担当する利用者さんの件数、作成するケアプランの内容、給料なども若干変わってきます。その違いを解説します。

担当する利用者さん

居宅ケアマネが担当する利用者さんは、在宅で介護サービスを受けたい人です。
介護認定をまだ受けていない人もおり、認定に向けた手続きから始めなければならないことも多くあります。

また、介護保険制度や介護サービスについて理解していない利用者さんやご家族も多いため、制度の仕組みや、どのようなサービスを受けることができるのか、内容についてわかりやすく説明することも必要になります。利用者さんの介護度はさまざまですが、住み慣れた自宅で適切な介護サービスを受けながら、自分らしい生活を送りたいと考える人が多いです。

一方、施設ケアマネが担当する利用者さんは、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、介護老人保健施設などの施設の入居者です。老人ホームの場合、継続してホームでサービスを受けたいと考える人が多いですが、介護老人保健施設の場合、自宅復帰を目指す人が多くなっています。

担当件数

担当する件数は、施設ケアマネと居宅ケアマネでは大きな差があります。

施設ケアマネが担当する利用者さんは上限100人まで、居宅ケアマネは上限35人までと決められています。

約3倍もの差がありますが、その理由はそれぞれのケアマネの働き方の違いにあります。

施設ケアマネは、勤務している施設内の利用者を担当するため移動時間は必要ありませんが、居宅ケアマネの場合は利用者さんの自宅に訪問するほか、打ち合わせなどで介護サービス事業者や自治体窓口に出向くことも必要になります。結果的に1件あたりにかかる時間が長くなるため、居宅ケアマネは35件を上限としているのです。

上限以上を担当したいと考える人もいるかもしれませんが、居宅ケアマネの受け持ち件数が40件を越えた場合は、介護報酬の減額といったペナルティが科せられます。

ケアプラン

ケアプランも、施設・在宅の利用者さんで内容が若干変わります。

施設ケアマネは、施設で利用者さんがその人らしい快適な生活を送ることができるようにケアプランを作成します利用する介護サービスは主に施設内で行えるサービスです。

介護老人保健施設の入所者の場合、自宅に戻ってから自立した生活ができるような介護サービスを組み込んでいきます。

一方、居宅ケアマネは、在宅でその人らしい生活の維持・継続をするためのケアプランを作成します。身体介助や生活支援を行う訪問介護、外出機会の確保や身体機能維持のためのデイサービス利用などが、ケアプランの主な介護サービスになります。

また、自宅を訪問して利用者さんの過ごす生活空間などを確認した上で、必要であれば手すりなどを付ける住宅改修、杖や入浴補助用具といった福祉用具の活用なども提案します

仕事内容

施設ケアマネも居宅ケアマネも、主な仕事はケアプランの作成です。

しかし、施設ケアマネ介護事務作業なども兼任したり、現場で介護業務も担当することも珍しくありません。施設によって異なりますが、夜勤を受け持つこともあります。

介護老人保健施設の入所者さんは、自宅に戻ったあとも支援を継続する必要があるため、自宅での介護サービス利用を見据えて居宅介護支援事業所との連携を強めておくことも大事になってきます。

居宅ケアマネは、施設ケアマネのように介護業務を行うことはまずありませんが、利用者さんの都合によって面談日やサービス担当者会議の日程が変わります。土曜日や夕方などに面談を希望する利用者もいるため、スケジュール管理も重要です。

勤務している居宅介護支援事業所と利用者さんの自宅が離れているケースも多く、その移動時間を含めた調整も必要です。

給料

令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、常勤ケアマネジャーの平均給与は362,700円(基本給220,530円)でした。居宅ケアマネと施設ケアマネの給料には、どのくらいの違いがあるのでしょうか。

結論から言うと、ケアマネ業務のほか、介護業務も兼任することがある施設ケアマネの方が、居宅ケアマネよりも高額になる傾向があります

ケアマネジャーの給与額が一番高いのは「介護老人福祉施設(412,720円)」で、「介護老人保健施設(393,390円)」「特定施設入居者生活介護事業所(366,410円)」と施設系が続きます。

≫働く施設別のケアマネジャーの平均給与について詳しくはこちら≪

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ケアマネジャー転職経験者の声

施設と在宅では、仕事内容や給料も変わるケアマネジャー。理想の働き方を求めて転職活動を行い、満足のいく職場に出会うことができた2人のケアマネジャーの声を紹介します。

居宅ケアマネMさんの場合

ケアマネジャーとして長く働くことができる職場を探すため、4回転職を経験。そこから言えることは、一口にケアマネジャーの仕事といっても、職場や環境が違えばまったく違う仕事内容になるということです。今は主任ケアマネの資格も取得し、居宅介護支援事務所で勤務。近隣からの評価が高く、健全な経営を行っている事業所で、ケアマネ業務に集中しています。

ケアマネとして長く働ける職場を探して4回転職/転職体験Mさん

 

老人ホームの施設ケアマネOさんの場合

ケアマネ資格取得後に、居宅介護支援事業所で6年間勤務。幅広い介護保険制度の知識が必要で、複雑な業務に対応する臨機応変な力などを身に付けることができました。
そこでの働きぶりが評価され、有料老人ホームから施設ケアマネとしてスカウトされ、給料は大幅にアップ。居宅ケアマネ時代とは違い、介護施設にはケアマネだけでなく、リハビリ関係職や看護師もいます。スタッフは知識も意欲も高く、それでいて柔軟な対応をしており、とても勉強になる毎日です。

挫折を乗り越えて転職。介護・福祉でステップアップするコツは?/転職体験Oさん

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居宅ケアマネと施設ケアマネ、あなたが向いているのはどっち?

介護保険の要と言われるケアマネジャーの仕事に誇りをもっているけれど、自分の生活も大事にしたいし、利用者さんとの理想の関わり方もあることでしょう。

自分にぴったりの働き方をするなら、施設ケアマネと居宅ケアマネどちらが適しているのか、5つのケースで解説します。

■スキルアップしたい → 居宅ケアマネ
施設ケアマネとしてキャリアを積み、さらにスキルアップしたいと考えている場合、居宅ケアマネを検討してみてはいかがでしょうか。

施設勤務は、介護サービスとの連携や利用者さんとの面談も、施設内で完結することが多いのですが、居宅介護支援事業所では地域に出ていくため、これまで知らなかったサービス事業者や医療機関に関するさまざまな情報を吸収することができます

在宅介護に関する知識も身に付けなければなりませんが、施設介護・在宅介護の両方の知識を持ち合わせたケアマネとして、利用者さんやその家族から強い信頼を得られるはずです。

■夜勤なしがいい → 居宅ケアマネ
施設ケアマネの場合、介護業務を兼任する場合もあります。施設によっては夜勤も担当しなければならないこともありますが、「体力的にきつい」「子どもがいるので昼間だけ働きたい」という理由で夜勤なしの働き方を希望する方も多いことでしょう。

デイサービスなど、夜勤なしの施設ケアマネ業務に従事することありますが、居宅ケアマネとして働くという選択肢もあります。時には利用者さんの都合で夕方や土曜などに面談が入ることもありますが、施設ケアマネの夜勤のように長時間拘束されることもないため、体力的な負担も軽くなります

■給料を重視したい → 施設ケアマネ
給料を重視して転職するのであれば、居宅よりも施設ケアマネがオススメです。
施設ケアマネは、介護業務も兼任することもあり、夜勤手当なども加算されるため、居宅ケアマネよりも給料が高くなる傾向があります。施設の種類によって給料も異なり、介護老人福祉施設の場合、月額412,720円、介護老人保健施設は月額393,390円、特定施設入居者生活介護事業所は月額366,410円と、常勤ケアマネジャーの平均給与(362,700円)を上回る額となっています。

(厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」より)

■利用者さんと接していたい → 施設ケアマネ
居宅ケアマネの場合、ケアプランを作成したあと、定期的なモニタリング(訪問)で利用者さんの状況を確認したり、満足度や目標達成度を評価します。電話などで常に相談などには応じますが、基本的に利用者と顔を合わせるのは、定期的なモニタリングのときです

一方、施設ケアマネの場合、常に施設に利用者さんがいるため、接する機会は多くなります
提案した介護サービスを利用したことによって、利用者の身体状態が改善するといった変化を身近で目にすることができるのも、施設ケアマネならではの魅力と言えるでしょう。

■ケアマネ業務に集中したい → 居宅ケアマネ
施設ケアマネは、ケアマネ業務のほか、介護業務を行ったり、介護事務も担当するなど兼任することが多くなっています。また、施設によっては新たなビジネスの立ち上げに関わることになったり、運営母体の意向やM&Aによって体制が変わることで、仕事内容が大きく変化することも珍しいことではありません。

ケアマネ業務一本で、ケアマネとしてのスキルを磨きたい場合は、施設ケアマネよりも居宅ケアマネの方が向いています。ケアマネ業務以外の介護業務など行うことはないため、しっかりとケアマネの仕事に向き合うことができます。

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同じケアマネでも、施設と居宅で仕事内容に大きな違いが

施設ケアマネと居宅ケアマネの違いについて解説してきました。利用者さんに向けてケアプランを作成することは共通していますが、担当する利用者さんの件数やケアプラン作成のポイント、他の業務との兼任の有無などいろいろな差があります。また、同じ施設ケアマネでも、介護老人保健施設や老人ホームでは給料に違いがあることも。

キャリアアップや給料、やりがいなど、自分自身が求める働き方を実現できる転職先を探してみてはいかがでしょうか。
 

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