訪問介護で重要な役割を担う「サービス提供責任者」。介護業界でのキャリアアップとして目指す人も多い職種ですが、いったいどのような施設で働くのでしょうか。
サービス提供責任者の職場や一緒に働く人々についてご紹介します。ぜひご覧ください。
1 サービス提供責任者(サ責)の主な職場
2 訪問介護事業所で働くサービス提供責任者(サ責)の特徴
3 有料老人ホームで働くサービス提供責任者(サ責)の特徴
4 サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で働くサービス提供責任者(サ責)の特徴
5 デイサービスで働くサービス提供責任者(サ責)の特徴
6 サービス提供責任者(サ責)は訪問介護を支える重要な職種
サービス提供責任者の主な職場は訪問介護事業所です。
その他の施設では、訪問介護事業所が併設されている場合や利用者が個人で訪問介護を申し込んだ場合に対応する形で働きます。これらの施設では施設全体の責任者ではなく「訪問介護」のサービス提供責任者として働くことになります。
訪問介護事業所には、原則として利用者40人に対して1人以上のサービス提供責任者の配置が義務付けられています。
訪問介護事業所におけるサービス提供責任者の仕事内容は大きくわけて、「訪問介護計画の作成」「訪問介護職員(ヘルパー)の管理・指導」「訪問介護業務」の3つです。サービス提供責任者は訪問介護事業所のリーダー的存在として、事業所の内外でまとめ役を担うことが多いでしょう。
利用者が自宅で可能な限り、自立した生活を送れるように支援する「居宅介護サービス」事業所のひとつです。事業所に所属している訪問介護員(ホームヘルパー)が、要介護1~5の要介護認定を受けている高齢者の自宅を訪問して介護サービスを提供します。
管理者は訪問介護事業所の代表的立場の職種です。サービス提供責任者は管理者に自身の業務を報告、連絡、相談します。
また、「サービス担当者会議」では、ケアプランを作成した居宅ケアマネジャーなどとともに、利用者さんの介護計画についての相談や連携を行います。このケアプランをもとに、訪問介護計画書を作成することになります。
その他にも、利用者さんのかかりつけ医師、看護職員、リハビリ職員、福祉用具専門相談員、栄養士などさまざまなスタッフとの関わりがあります。
有料老人ホーム自体にはサービス提供責任者の設置義務はありません。
有料老人ホームに併設されている訪問介護事業所に所属して、有料老人ホームに入居しながら訪問介護を受ける利用者に対応するという働き方が多くなります。
基本的な業務は訪問介護事業所と同じですが、入居者の生活が見えやすいため状況に合わせてさまざまなサービスの提案をしやすい点が特徴です。集団生活型の有料老人ホームであれば、利用者が他人とどう関わっているかなど、自宅への訪問介護では分からない様子も伺うことができるでしょう。
施設によっては、身体介護や生活援助業務などの介護業務も発生する可能性があります。
高齢者の心身の健康を保ち、生活を安定させるのに必要な食事・介護・家事・健康管理のうちいずれかのサービスをひとつ以上提供している介護施設を指します。
民間で運営されている場合が多く、受け入れ条件や提供されるサービスはさまざまです。
生活相談員やケアマネジャーとは入所者の今後の介護計画について連携を図ります。利用者の身体状況や生活状況を把握している介護・看護職員、機能訓練指導員とも、必然的にコミュニケーションをとることになるでしょう。
訪問介護と異なり、利用者の介護に関わる人が一カ所に集まっているので、連携が取りやすい点が特徴です。
サ高住にサービス提供責任者という役職はありませんが、サ高住の利用者が訪問介護を利用する場合に、サービス提供責任者の業務が発生します。
サ高住に併設された訪問介護事業所で働くという形の求人が多いです。
高齢者が暮らしやすいように設計された住まいへの訪問介護のため、整った介護環境をもとに介護計画を考えることができます。利用者の生活相談を受けている担当者と相談しながらサービスを提供していくことになるでしょう。
高齢者向けに整備された賃貸等の住まいです。ケアの専門家による安否確認(職員が定期的に居室を訪問する)と生活相談サービス(心身の悩みや不安の相談を受ける)の提供、バリアフリー構造の設備が整っていることなどの条件を満たした住宅を指します。
サ高住としての登録条件である安否確認と生活相談サービス以外にも、施設によってはさまざまなサービスを提供しています。
サ高住では「ケアの専門家」が施設に常駐し、利用者の生活相談に乗ることが必須条件です。
上記の人々がこの「ケアの専門家」に当たります。全員が常に必ずいるわけではなく、施設によって配置の詳細は異なるので、担当する利用者さんが暮らすサ高住にはどのような専門家が常駐しているのか、事前に確認しておきましょう。
サ高住に併設・指定された訪問介護事業所でサービス提供責任者として働く場合、自身が常駐シフトの一員になることもあります。
デイサービス自体にはサービス提供責任者という役職はありません。
有料老人ホームやサ高住と同じように、デイサービス自体ではなく併設の訪問介護事業所でサービス提供責任者として働くことになります。
デイサービスの利用者の中には訪問介護を併用している人が多くいます。デイサービスで働くサービス提供責任者は他事業所及び多職種との連携が必要です。
デイサービスセンターや介護老人福祉施設などが提供する日帰りの介護サービスです。施設に通ってくる利用者に対し、日常生活向上を支援するための介護サービスを提供しています。
介護保険法により要介護1~5の方が利用可能です。バランスの取れた食事の提供、機能訓練、レクリエーションなどが行われます。入浴介助の提供を行う施設もあります。家族の身体的、精神的負担の軽減も目的のひとつです。
デイサービスに併設された訪問介護事業所では、介護職員がデイサービスの業務と訪問介護員(ホームヘルパー)を兼務していることも多いです。そのため、訪問介護員を管理・指導する立場にあるサービス提供責任者はデイサービスの管理者とともに介護職員の業務量や働く場所のバランスについても考える必要があります。もちろん、その他の職種の人々とも利用者の介護計画を組み立てる上で情報共有が欠かせません。
デイサービスにはケアマネジャーの配置が義務付けられておらず、介護に関する関係者への報告、相談、連絡は主に生活相談員が担います。サービス提供責任者は訪問介護利用者の居宅ケアマネジャー、デイサービスの生活相談員それぞれと情報を共有することになります。
サービス提供責任者は、訪問介護サービスにおいてリーダー的役割を果たす職種です。
しかし、訪問介護事業所以外の介護施設においても、訪問介護事業所との連携で利用者さんに介護サービスを提供しているケースがたくさんあります。サービス提供責任者は、それぞれの施設において、勤務しているスタッフと連携をとり、利用者さんの日常生活を支える重要な役割を担っています。
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