介護福祉士、ケアマネジャー(介護支援専門員)だけが介護の資格じゃない!
意外と知られていない資格を取り上げ、どんな資格かをご紹介します。
<文・横田 泉>
資格の内容
社会福祉士は、高齢者や障がい者など、福祉サービスを必要とする人の相談に応じ、アドバイスや指導を行うことが主な仕事になります。
また、福祉サービスを提供する人や医師らと連携をとり、調整を行ったりもします。国家資格であるため、専門的な知識・技術をもつ専門職として信頼性の高い資格です。
どんな試験がある?
社会福祉士になるには、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが実施する社会福祉士国家試験に合格する必要があります。社会福祉士は、誰もが受験できる資格ではありません。一定の教育や実務経験を経ていることが、受験の条件になります。
<社会福祉士の受験条件>
・4年制の福祉系大学などで指定科目を学んでいること
・2年制の福祉系大学・短大などで指定科目を学び、2年以上の相談援助の実務経験があること
・4年制の福祉系大学で基礎科目を学んだ上で、短期養成施設などを修了(6カ月以上)していること
・社会福祉主事養成機関で学んだ上で、2年以上の相談援助の実務経験があり、短期養成施設などを修了(6ヵ月以上)していること
・一般の4年制大学を卒業後、一般養成施設などを修了(1年以上)していること
・相談援助の実務経験を4年以上積んだ後、一般養成施設などを修了(1年以上)していること
*上記以外にも、受験資格取得のルートがあります
試験は5択のマークシート形式で、出題数は150問。問題は、人体の構造や心理学、社会保障や生活保護制度についてなど全18科目から出題されます。
全体の60%程度を正解することに加え、18科目すべてに得点があることなどが合格条件となります。狭き門と言われ、2017(平成29)年度の合格率は30.2%でした。
どんな職場で活躍できる?
高齢者・障がい者から児童福祉まで様々な知識を習得するため、活躍の場も幅広いのが特徴です。介護系の職場としては、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホーム、デイサービスなど。地域包括支援センターや病院での仕事もあります。
介護・福祉施設では高齢者や障がい者の生活に関わる調整を行う相談員の仕事が中心となります。行政機関では福祉相談の窓口となることが多いでしょう。
適性
高齢者、障がい者、児童とあらゆる福祉に関わることのできる資格なので、福祉全般に関して学びたい人、また今後、福祉業界でフレキシブルに活躍したいと考えている人にはうってつけの資格だと言えます。
多くの人と関わる仕事で、相談・調整業務が多いため、人とコミュニケーションを取ることが得意な人に向いています。
また、支援する相手のために動く仕事ですから、相手の話をしっかり聞き、思いを読み取り、理解する力が必要になります。
信頼性が高い国家資格ですが、合格率は決して高くないので、取得には地道な努力が必要となります。
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