介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材の傾向や採用で重視しているポイントは、ぜひ知っておきたい点。そこで今回は、東京都板橋区と練馬区を中心に訪問介護事業などを展開する株式会社ベスト・ケアーの在宅サービス本部 本部長・小林土巳宏さんと、訪問介護グループ グループ長・竹内美子さんに、ヘルパー採用に関するお話を伺いました。
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「訪問介護への社会のニーズはますます高まっています。介護の仕事が好きで、意欲のある方たちと一緒に、これから介護業界全体を盛り上げていきたい」と語る小林さん。
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社ベスト・ケアー
居宅介護支援事業/訪問介護事業/福祉用具貸与・販売事業/介護用住宅改修/管理医療機器販売/障がい者総合支援事業等
東京都板橋区小茂根1-25-22-101
TEL:03-3554-8127 (総務部)
株式会社ベスト・ケアー 公式サイト
面接は2回。選考は書類よりも人物重視です
今回はいよいよ採用をテーマに取り上げます。まずは株式会社ベスト・ケアーの登録ヘルパーの採用プロセスについて、在宅サービス本部 本部長・小林さんに伺いました。
「原則として、書類選考だけで判断することはありません。応募していただいた方は、一次、二次と2回の面接を経て採用に至る、というプロセスになります。持って来ていただくのは、履歴書と資格証。介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)は必須で、ほかに介護福祉士などの介護に関する資格があれば、それも持参していただきます」(小林さん)
一次面接を担当するのが、訪問介護グループ グループ長・竹内さんと総務部長の2人。面接の時間は、だいたい1時間程度。じっくり時間をかけて一人ひとりとお話しし、判断するとのこと。
「なかには、面接に臨む態度が非常に軽いなあという印象の方もいらっしゃいます。買い物のついでだったり、履歴書の必要事項がスカスカだったり、スナップ写真が貼ってあったり。『えっ』とびっくりさせられることもあります。正社員ではない登録ヘルパーも、会社の一員であることには変わりありません。その意識をしっかり持って面接に臨んでほしいですね。面接での人物重視とはいえ、あまりに不備な履歴書は改めて書き直して持って来ていただくようにしています。最近は、応募の電話の段階で事前に注意を促すようにしていますが…」(竹内さん)
サービス業としての接遇面が一番のポイント!
「面接でチェックしたいのは、介護職に向いている方かどうか。たとえば介護の仕事では、相手が話す言葉に真摯に耳を傾ける姿勢がとても大事です。だから面接の際には、こちらの話を最後まで聞いてくれているか、そのうえで質問にちゃんと答えてくれているかをチェックしていますね。言葉遣いもチェックポイントのひとつです」(竹内さん)
訪問介護の仕事はサービス業であり、その基本は“接遇”だと竹内さんは言います。
「経験者の方には、『前に勤めていたところでは、ご利用者様をどのように呼んでいましたか』とお聞きします。これまでどのような接遇をしてきたのかを確認するためです。ちなみにベスト・ケアーでは、ご利用者の方々を『お客様』と呼びます。その線引きをきちんと認識していただけるかどうかは大事なポイントですね」(竹内さん)
一次面接では条件面での聞き取りも行うとのこと。訪問介護のヘルパー場合、週の就業時間等、働き方をきちんとすりあわせることも大事でしょう。ただ、面接の場ではつい無理をしてたくさん働けると言ってしまいがちではないでしょうか。
「無理は禁物。常識的な範囲で、週にどれくらい働けるのか、どのように働きたいのかという希望を正直に言ってもらったほうが助かります。掛け持ちで働きたい、この時間帯だけ働きたい、子育て中心の生活で少しだけ働きたい…など。あるいは、家事援助だけをやりたい、身体介護を担当したい、といった希望も伺います」(竹内さん)
一次面接を無事に通過すると、次は二次面接。その二次面接を担当するのは小林さんです。
「二次面接は、最終の意思確認の場という位置づけです。10分程お話をして、最後に『5つの約束』を復唱していただき、それが終わると登録の事務手続きに入ります。『5つの約束』というのは、顧客意識を持つ、接遇に気をつけるなど、最低限これだけは守ってほしいという5項目。それを改めて確認してもらうための一種のイベントですね」(小林さん)
次回は最終回。具体的にどんな人材を求めているのかという、気になる部分に迫ってみたいと思います。
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