介護の仕事に魅力を感じて入社。しかし退職を考える人も少なくないようです。それにはどのような理由があるのでしょうか?
今回は、現在の職場を退職したいと考えている人を対象に、辞めたいと思う理由を尋ねました。
「20代」「30代」「40代」「50代」「60代以上」と年代別に分析しているので、今の自分の年齢と重ね合わせてみれば、転職活動に挑む際の新たなヒントになるかもしれません。
20~40代は「給与が多いところで働きたい」が1位
※ 介護求人ナビ調べ アンケートモニター(20歳以上の男女、1030名)に対し、WEB上で調査
現在、退職を考えている方に、
「退職の理由として、あてはまるもの」について尋ねました。(複数選択可)
20代で最も多い回答は「より給料の多い職場で働きたくて」(48.8%)でした。約半数は、現在より収入が多い職場での勤務を希望していることがわかります。
2位は「いろいろな職場を経験したくて」(32.6%)。フットワークが軽い20代のうちに、さまざまな施設や職場で働き、経験を積みたいと考える人が多いようです。
3位は「上司・同僚の考え方や、ケア方法に不満」(20.9%)でした。
30代はどうでしょうか。
最多回答は20代と変わらず「より給料の多い職場で働きたくて」(33.3%)となっています。
20代では2位だった「いろいろな職場を経験したい」は7位にランクダウンし、かわりに「この職場では明るい未来がないと感じて」(27.0%)が2位に。
3位は「上司・同僚の考え方や、ケア方法に不満」(21.4%)で、割合は20代とほぼ同じでした。
続いては
40代です。
最も多い回答は「より給料の多い職場で働きたくて」(33.8%)でした。
2位は「この職場では明るい未来がないと感じて」(24.3%)、3位は「上司・同僚の考え方や、ケア方法に不満」(19.6%)となっています。
1~3位の順番は30代と同様の結果となりました。
40代は他の世代と比べ、「残業の少ない・休みの取れる職場で働きたくて」(15.5%)という回答が多くなっており、休日や勤務時間を重視していることがわかりました。
「明るい未来がない」が50代の最多回答
50代になると、順位の入れ替わりがあります。
1位には「この職場では明るい未来がないと感じて」(28.3%)がランクイン。およそ3割が今の職場に将来性を感じることができず、職場を去る決意をしているようです。
2位は「より給料の多い職場で働きたくて」(27.4%)、3位は「法人・事業所の理念や運営に不満」「労働条件が入社前の想像と違った」(20.8%)でした。
「この職場では明るい未来がないと感じて」という回答は、20代ではわずか9.3%ですが、30代~50代になるとおよそ3倍と急増しています。
特に30代~40代では、子育てや将来への備えなど、生活設計を再考する必要がある世代だけに、スキルアップが望めなかったり、将来性が感じられないことは転職の大きなきっかけとなるのかもしれません。
介護業界で働く60代は、体調を崩しての退職が多い
次に
60代を見てみましょう。
この年代で1位になったのは「身体が病気になった(なりそうだった)」(22.9%)でした。加齢と共に体力が落ちることで介護の仕事についていけず、やむなく退職する人が多いのかもしれません。
2位には「心の病気になった(なりそうだった)」(17.1%)がランクインしており、メンタル面での不調も退職に大きく影響を及ぼしているようです。
20~40代では1位だった「より給料の多い職場で働きたくて」は14.3%に留まり、給与よりも心身の健康を重視していることがわかります。
今回のアンケートでは、「給与が多いところで働きたい」を挙げた人は、年齢が若い人ほど多く、年代が上がるにつれ重視しない傾向にあることがわかりました。
30代になると、職場の将来性に不満を感じるようになり、50代のおよそ3人に1人が「未来を感じない」ことを理由に退職しています。
入社してから後悔することがないように、「資格取得やスキルアップの支援制度は整っているか」「キャリアビジョンを描けるか」を面接で確認しておいた方がいいかもしれません。
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