◆居宅介護支援事業所(正社員/ケアマネジャー) → 特別養護老人ホーム(正職員/ユニットリーダー)
K・Fさん(女性・54歳)
●居宅介護支援事業所(勤務期間:5年/年収約320万円・介護支援専門員手当あり)
●特別養護老人ホーム(勤務期間:10カ月/年収約320万円)
介護業界でのその他経験:訪問介護(パート/介護職/1年)、デイサービス(パート/介護職/7年/年収約200万円)、宿泊つき小規模デイサービス(正社員/生活相談員/2年/年収約300万円・介護福祉士手当あり)
保有資格:ヘルパー2級(現介護職員初任者研修)、介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)
家族構成:夫(30歳、28歳の2人の娘は独立)
*K・Fさんの「転職 成功・失敗 体験談」…
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【特別養護老人ホームでの仕事の流れ】ユニットリーダーとして夜勤もこなす日々
今は人手不足でとにかく忙しい!
噂には聞いていましたが、特別養護老人ホームの介護現場は忙しいですね。
食事の時間には、スタッフが自分1人しかいないことがほとんどです。食事介助の必要な利用者さんが2人いて、食の細い方が2人くらい。
この人もあの人もケアしたいのに、手が回りません。
また、食事のあとのトイレ介助に行ってしまうと、フロアに介護職が1人もいなくなってしまいます。
夜勤のときには、1人で2つのフロアをみることになり、緊張感も増します。休憩時間はありますが、眠ってしまうと起きられなくなるので、私は仮眠をとらないことにしています。
もう少し余裕があれば、利用者さんと落ち着いて接することができるのに、それができないことが残念です。
天気がよくて、対応できる介護職が多くいるときには、なるべく利用者さんをお散歩にお連れするようにしていますが……。もう少しきめ細かいケアができたら、と常に思っています。
夜勤の日の1日の仕事の流れ
月に5日の夜勤の日は、ちょっと緊張します。
10カ月たってようやく慣れてきましたが、それでも、終わったあとは少し疲れますね。体調の良くない方がいるときは、心配でなおさらです。
自分が元気でなければ利用者さんのケアができないので、風邪をひかないように、腰痛にならないようにと、気をつけています。
夜勤は、2時間の休憩を含めて拘束10時間の、8時間夜勤です。毎日のスケジュールは異なるのですが、ある1日の夜勤の日を例に挙げます。
21:15~ 出社。遅番の人と申し送りをし、利用者さんの体調や食事のとり方などを共有。看護師の記録もチェックする。
23:30~ 巡回は2時間ごと。2ユニット分の20数人に対して、一人ひとりに合ったオムツ替え、トイレ介助が2時間ごとなので、夜勤は巡回で仕事が終わると言ってもいいほど。
24:00~ 妄想のある利用者さんが部屋で叫んでいるので、なだめにいく。少し一緒に話をすると安心するのか眠ってくれる。
1:00~ 2時間の休憩時間があるが、まとめて取れないときも多い。30分、1時間、30分、というようにコマ切れになるときも。
中には「15分でも眠る」という人もいる。私は一度眠ったら起きるのがつらくなるので、寝ずに本を読んだり、食事をしたりする。
夜勤のときは何も食べない、という人もいるけれど、8時間も起きていて何も食べなければ力が出ないので、必ず食事はとるようにしている。食事は自分で用意。
3:00~ オムツ替えと体位交換をしたら、褥瘡の兆しがある利用者さんを発見。塗り薬を塗って、翌日看護師に報告するよう記録を残す。
4:00~ 多くの利用者さんは早起き。この時間にパッチリと目が覚めてしまう人も。落ち着いてケアをするために、声をかけながらベッドに入っていてもらう。
5:00~ そろそろ朝のしたく。オムツ替え、着替え、洗面とあわただしい。20数人分なので、あっという間に食事時間になる。
6:30~ 朝食準備。
7:15~ 早番の人に申し送り。早く帰ろうと思うけれど、出勤者の確認、利用者の体調の変化の確認などをしているとすぐに8時近くになってしまう。
【ユニットリーダーの役割】スタッフが無理せず働けるシフトを
ユニットのシフトは私が組んでいます。
ソフトウェアを使うので、作業自体はそれほど難しくないのですが、人手の少なさとの闘いですね。
非常勤のスタッフ2人はお子さんがいるので、できるだけ日勤にしてあげたい。そう思うと、私自身は早番や夜勤がどうしても多くなります。
働き盛りで体力のある男性スタッフには少し無理をしてもらうことも。そして、持病があったり、更年期にさしかかっていたりして体力に不安があるスタッフには、少し余裕を持つようなシフトを。
それでいて、みんなから不満が出ないように。
シフトを組むのはなかなか難しいです。私が率先して、みんなが敬遠するシフトに入らないと、納得してくれない部分もあります。
ただ、無理をして残業を増やしたり休日出勤をしたりして自己犠牲を増やしてしまうと、以前のように身体が持たなくなってしまうかもしれないので、あまり無理はしないようにしようと心に誓っています。
ユニットリーダーである私が楽しそうに働くことが、他のスタッフみんなが仕事を楽しめる一番のコツだと思います。
次回は、転職先を決めたときのポイントや、介護の仕事のやりがい、介護業界での目標などについて語っていただきます。
<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>
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●先輩たちの職場選びの失敗事例に学ぼう
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