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2018年12月19日

介護現場の経験を活かし、介護の教育者兼経営者に!~転職体験Tさん4 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」



◆訪問介護事業(ヘルパー→サービス提供責任者)→グループホーム・居宅介護支援事業所(介護職→ケアマネジャー)→グループホーム(管理者)→専門学校(講師)

T・Sさん(女性・55歳)
●訪問介護事業所(勤務期間:6年/年収270万円)
●グループホーム・居宅介護支援事業所(勤務期間:6年/年収360万円/ケアマネジャー手当あり)
●グループホーム(勤務期間:2年/年収460万円/管理者手当あり)
●専門学校(勤務期間:2年10カ月/年収360万円)


介護業界以外でのその他経験:日本語教師
保有資格:ヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)、介護福祉士、介護支援相談員
家族構成:夫、長女、次女

*T・Sさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら


【介護業界でのキャリアアップ】介護職、ケアマネ、管理者を経て、教育者に

介護職を育てる仕事のやりがい

訪問ヘルパー、サービス提供責任者、グループホームの管理者と、ずっと介護の現場に携わってきましたが、最終的に転職しようと思ったのは、介護職を育てる「学校」でした。

介護職を養成する伝統ある専門学校で、学生たちに介護技術や介護の理念を教える講師の募集をしていました。
応募したところ、ありがたいことに採用。
中学・高校の教員免許を持っていたこと、出産前に日本語教師を5年間していたこと、そして介護現場での経験が長く、管理者も経験していたことが決め手になったようです。
ここで常勤の教員として、2年10カ月を過ごしました。

収入という点では、グループホームの管理職をしていたころには及びませんでしたが、とてもやりがいのある仕事に満足していました。
何より、人に教えるには、自分も常に学んでいなければなりません。介護の専門的な技術だけでなく、法律や歴史なども体系的に学べたことが大きかったと思います。

専門学校を退職後に、独立!介護技術を教える法人の経営者に

ただ、勤務していた校舎が他県に移転することになり、迷った末に、専門学校を退職。
そして、思い切って、研修などを通して介護職を教育するための法人を自分で立ち上げることにしました。4年前のことです。
介護事業所や法人をお客様に、現場の職員に介護の技術を教えることが、事業の中心です。
講演を頼まれたり、学校で講義を頼まれたり、業務は多岐にわたります。

独立・起業した現在、年収は600~800万円に

介護の仕事を始めた頃は、アルバイト感覚で週1日だけの勤務。
それがいつの間にかサービス提供責任者、ケアマネジャー、管理者となり、学校の教員を経て、次は経営者です。
はたして、私の介護教育を望むところがあるのか。
心配してくれる方もたくさんいらっしゃいました。

ただ、おかげさまで事業は順調で、4年間でたくさんの実績を作って来られました。
「こんなキャリアアップの仕方もあるのね、すごい!」と言ってくださる方もいます。
自分でも感慨深いキャリアの展開。でも、努力と幸運が重なれば、誰にでもこういう展開はあると思っています。


【転職の際に気を付けたこと】円満退社することが、未来の自分につながる

辞める事業所に不満な点があっても、雇ってくれたことに感謝を

転職するときに一番気を付けたことは、どんな現場でも円満退社をすることでした。
介護業界だけではないと思いますが、業界は意外に狭いのです。
後ろ足で砂をかけるような辞め方をすると、どこかでつながっていて、「あの人はすごく迷惑をかけて辞めていった」と言われてしまいます。
どんな環境でも、お世話になってお給料をいただいたわけですし、うらみつらみがあったとしても、自分を雇ってくれたことへの感謝を忘れてはいけないと思います。

辞めるときにはきちんとご挨拶をし、できるだけ事業所が困らないように引継ぎをしてから出ていくように気を付けていました。

残る人たちのためにも辞める理由はきちんと伝える

ただ、なぜ辞めるのか、自分は今後どう成長していきたいのかは、きちんと話した方が良いと思います。
文句を言って辞めるよりも、ずっと気持ちよく送り出していただけます。

私の場合は、これまでに辞めた訪問介護支援事業所、医療法人、グループホーム、専門学校、すべてに今でもつながりがあり、情報交換をすることがあります。
自分が経験したこと、身に付けたことをお返ししに行く、という気持ちで、度々おじゃましています。

いい印象を持っていただき、円満退社で辞めることができれば、次の仕事につながる情報や転職先も周囲の人が紹介してくれます。


【処遇の比較】「介護職として成長していける職場」を探す

100万円年収が増えても気持ちは豊かにならなかった

転職するときは、給料や休みのことなどが一番気になるのは当然のことです。
でも、転職後の幸せは、それだけでは得られません。

事実、私の場合、転職して年収が100万円増えたこともありましたが、その前の職場のほうがずっと豊かな心で勤務でき、幸福感もあった、という経験をしました。

介護技術の研修や、介護職としての経験を通して成長できる職場が理想

休みもきちんと取れるのはあたりまえですが、しっかり休んでリフレッシュできると同時に、自分の成長のために時間を使える環境が理想だと思います。
たとえば、研修に行かせてくれるとか、仲間とOJTをする時間を勤務と認めてくれるとか。

介護技術がないと、いつまでも自分に自信が持てませんし、利用者さんをきちんと支援することもできません。
介護の専門職としての技術や経験を積むために尽力してくれるような職場がいいな、と思います。

上記のことは、上層部の風通しがいいこととも関係します。
現場の介護職が何を言っても上層部がきちんと受け止めてくれないのでは、仕事のモチベーションが上がりません。
現場の職員の話に耳を傾けてくれ、職員の成長を手助けしてくれるような職場の風土があるところに就職できるのが理想的だな、と思います。
振り返れば、私が長く働いたところは、みんなそういう職場でした。


【職場選びのポイント】法人に理念があり、人間関係が健全なところ

職場選びのポイントとしては、まず「人間関係がいいこと」を筆頭に挙げたいと思います。
職員同士が素の自分で話すことができ、その上で助け合える環境がいいですね。

1人の利用者さんをサポートするには、さまざまな連携が必要です。
よい連携が取れれば、悩みもみんなで分かち合えますし、介護がうまくいったときの喜びも分かち合うことができます。
私はいろんな場で、そのような経験をしてきました。ありがたいことです。

また、私がやむなく退職をしてしまった医療法人のように、介護に携わって何をしたいのか、という明確な理念のある法人に就職するといいと思います。
理念があれば、職員はまとまりやすいですし、外部の人にも、自分たちの仕事の中身を説明しやすいです。


【転職後の次の目標】介護職の教育の輪を広げたい

介護職を養成する学校の教員として勤務した後、介護技術の研修や教育を行う事業を自ら立ち上げたのは、ある意味でなりゆきかもしれません。
最後に管理者として勤務した、高級住宅地のグループホームでうまく行っていたら、私は今も介護の現場にいたかもしれません。
さまざまな偶然やつながりがあって、今の自分がある、ということですね。
だからこそ、ご縁を大事にしたほうがいいな、と思います。

今は、スキルを十分に身に付けた介護職を1人でも増やし、介護業界に恩返しをする、というのが私の目標です。
法人の研修などでは、そんな願いを込めてお話をし、お教えしています。

また、介護技術を身に付けた方を、以前お世話になった施設にご紹介する機会も増えました。
介護現場で勤務する人と雇う人が、両方満足するようなお手伝いをこれからもしていけたらと考えています。

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

*T・Sさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら



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●先輩たちの職場選びの失敗事例に学ぼう
→ 「こんなはずじゃなかった…」 転職先選び 私の失敗談


●○● 介護業界で転職する時の 基本ノウハウ ●○●

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