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2019年12月11日

老人ホーム併設の訪問介護の仕事は、介護施設とどう違う?~転職体験Tさん3 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」



◆特別養護老人ホーム(介護職)→訪問介護事業所(住宅型有料老人ホームに併設)(ヘルパー→サービス提供責任者)

T・Hさん(女性・43歳)
介護業界での経歴詳細
●特別養護老人ホーム(勤務期間:3年/月収約14万円程度)
●訪問介護事業所(住宅型有料老人ホームに併設)(勤務期間:2年/月収約24万円+ボーナス約4カ月分/介護福祉士手当あり)


介護業界以外での経験:大学病院事務職
保有資格:介護福祉士
家族構成:本人のみ(長男)

*T・Hさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目(前回)はこちら


【転職のきっかけ】「実務経験3年」が過ぎて特養を退職

介護福祉士試験の受験要件を満たしたあとは…

介護福祉士の資格を取得したものの、夫とは離婚し、息子は地方の大学のそばでアパート住まい。
いきなり一人暮らしになってしまい、家の中が静か過ぎると感じることが増えました。

仕事がきつかった特別養護老人ホーム(特養)で働き続けたのは、介護福祉士の資格要件である「実務経験3年以上」を満たすためだったので、資格が取れたら辞めるつもりでした。
実務経験は「見込み」で受験をしたので、きちんと3年間はこの特養で働こうと思っていましたが、施設側からの引き留めの要望は聞く気になれませんでした。
3年を過ぎたら、あとは有休消化でお休みすることにし、のんびりしながら退職後のことを考えることにしました。

特養を辞めた後の、仕事は?生活は?

しかし、一人暮らしで広いマンションに住むのはつらいし、家賃も高い。
早く引っ越さないといけない。新しい仕事も見つけなければいけない。
仕事をせずに1人で家にいると、たったひとりで大海に突き落とされたようで、孤独感に襲われました。

そんなとき、大学病院で事務職をしていたときの、面倒見のいい先輩から、電話がかかってきたのです。

住宅型有料老人ホームでの訪問介護の仕事を紹介してもらった!

私が介護福祉士資格を取得したこと、特養を辞めたことを噂で聞いて、連絡を取ってくれたのです。

話をしているうちに、以前の施設の大変さや上司の理不尽な言葉、離婚して1人でいることなどを相談していたら、
「うちの病院にいた先生が、1年前から介護・福祉の法人を立ち上げて、手広く事業をしているよ。
住宅型有料老人ホームの利用者さん宅に訪問して介護をする事業所で、スタッフを募集してるみたい。

正社員ではなくパートとしての雇用だけれど、何もしないよりいいんじゃない?1人でいると、どんどんネガティブになっちゃうよ」
とお誘いをいただきました。

夫と離婚し1人で家計を支えなければいけないので、たしかにパートで働くのはきついですが、家でぼーっとしているより早く働いた方がいい。
そう思って、先輩から紹介してもらった事業所へ見学に行くことに決めました。


【初めての訪問介護】老人ホーム併設の訪問介護って?

老人ホームの施設の中に、訪問介護事業所が

先輩が紹介してくれた医療法人経営の住宅型有料老人ホームに行ってみると、そこは親しみやすいこぢんまりとしたシェアハウスのようなところでした。
できるだけ自宅に近い住まいを作ろうというのがコンセプトのようで、あたたかい雰囲気にあふれ、一目で気に入りました。

3棟ある施設の中の1部屋が訪問介護事業所になっていて、そこから利用者さんの部屋に訪問に行く形式です。
重度の方もいるので、「夜勤もあるけれど平気?」と採用担当の部長に聞かれました。
特養での夜勤の勤務体系がとてもハードで体を壊していたので、「夜勤は体力的に不安がある」と正直に答えました。

『利用者さんのお宅へ訪問する』という仕事の内容がよくわからないのに転職するのは不安でしたが、「試用期間だと思って、働きに来てみない?」と言ってもらえました。

老人ホーム併設の訪問介護とは?

入職してすぐは、上司である部長が、仕事内容についてひとつひとつ説明してくれました。
きちんとした説明を受けながら働いてみると、住宅型有料老人ホームのヘルパーとして働くのは、こんな感じなのかとよくわかりました。

夜勤は大丈夫かな、と初めは不安に思っていましたが、3棟ある施設は隣同士ですし、以前勤務していた特養のように利用者さんを無理矢理起こしてオムツ交換をすることを求められたりもしないので、見回りですむことがほとんどです。
ドクターも一度巡回に来てくれるので、体調の悪い利用者さんがいても、心強く、精神的にも肉体的にも、それほど疲れませんでした。

1カ月ほど働くうちに、これならやっていけると思いました。
最初はわからないことがいくつかありましたが、勤務にはすぐに慣れていきました。


【転職先での待遇】資格を活かしてサービス提供責任者に

ただ、いつまでもパートのままでは、一人で暮らしていくのは大変なので困ったな、と思っていました。

そんな矢先、訪問介護事業所の管理者でサービス提供責任者(サ責)である先輩から、「もうひとりサ責が必要なの。あなたになってほしいのだけれど」と、打診されました。
しかも、サ責になったら正社員登用してもらえる、ということに。

事業所には他にサ責になれる要件を満たしている職員はいなかったし、私は正社員になりたい。話はトントン拍子に進み、入社後4カ月で正社員になれました。
介護福祉士の試験を受けたときは仕事も受験勉強も大変でしたが、思い切って介護福祉士を取って良かった、と思いました。

パートのヘルパーでは時給1200円+夜勤手当で月20万円くらいだった給与が、正社員のサ責になったら月収24万円+ボーナスが4カ月分。かなり暮らしがラクになりました。


【サ責としての仕事内容】ヘルパーのシフト管理とヘルパー業務を兼務

住宅型有料老人ホーム内の訪問介護事業所では、介護サービスの利用者は基本的にホームの入居者さんだけです。
全部で20人以上いる利用者さんのところに、サ責2人と登録ヘルパーさん7人で毎日訪問しています。

私は、サ責として、登録ヘルパーさんたちのシフトを作成していますが、自分も現場にかなり入りますし、夜勤ももちろん担当します。
現場に入ることで、利用者さんたちの生活がわかるので、ヘルパーとサ責の両方をこなすことは、サ責の仕事にとっても有益だと思っています。

昼間の勤務は実質8時間勤務です。
たとえば早番のときの1日の勤務スケジュールは以下のようになっています。

7:15 出勤。すぐに朝食の介助に入る。3棟あるので、ヘルパーさんたちと手分けをし、介助に入る。ひとりで食事ができる利用者さんが多いので、それほど大変ではない。朝食はお弁当の容器で食べるので食器を洗うこともなく、後片付けも簡単。
介助の合間に夜勤担当からの申し送りを確認して、サ責同士、出勤してきたヘルパーさんと共有。

9:00~ 朝食の片付けを終了し、部屋をきれいに整える。

10:00~ 入浴介助。このホームではできるだけ気持ちよく入浴してもらおうという方針で、入浴時間は長め。

11:30~ 昼食準備、介助、片付け。食欲のない人、気分が優れない人がいるときは、隣接している同法人の病院の医師や看護師にすぐに相談できるので安心。医療法人が母体なので、医療体制が整っていて、利用者さんや家族にも評判がよい。

13:00~ 記録を書いてから昼休憩。しかし、ヘルパー業務に入ることが多い日には事務処理が追いつかないため、事務所のパソコンの前でおにぎりを食べながらシフトを作ることも。

14:30~ 午後の入浴時間。ここでも入浴介助。

17:00~ 正規の勤務時間は16時15分まで。ただし、登録ヘルパーさんが休みになった時や、退職者がいてシフトが回らない時などは、その分のフォローで残業をすることも。早くよいヘルパーさんが入ってほしい。


<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

最終回の次回は、転職後の待遇と仕事の満足度、また今後の展望について伺います。
次回「正社員のサ責の待遇に満足!でも介護現場のために今後は…~転職体験Tさん4」は、12月18日に公開予定です。

*T・Hさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目(前回)はこちら

●○● 介護業界で転職する時の 基本ノウハウ ●○●

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