面接での印象を左右するのは「顔の表情」。
面接官は、応募者の表情もチェックしています。
特に、介護職は言葉によるコミュニケーションだけでなく、表情や声のトーンなどによって利用者とのコミュニケーションを円滑に進める技術が求められる職業です。
介護業界での採用面接では、他業種以上に表情が重要なポイントになります。
面接時の重要ポイントである表情の作り方や面接でのコツについて紹介していきます。
面接中の表情は笑顔がいい?真顔がいい?
面接中の表情は、笑顔がいいんでしょうか?それとも真顔がいいんでしょうか?
結論としては、
笑顔と真顔を使い分けていくことが正解です。
笑顔と言っても、笑顔にも複数のパターンがあります。
微笑む笑顔もあれば、白い歯を見せて笑う笑顔もあります。大声で笑うのは面接の場に適した笑顔ではありませんが、談笑する場面ではリラックスした笑顔も必要です。
面接で使える笑顔や表情の使い分けについて、場面ごとに見ていきましょう。
【最初の挨拶】での表情のコツ
最初の挨拶は
元気よく、笑顔で挨拶をしましょう。
口角を上げ、明るい表情を作りましょう。
面接では緊張するため、表情が硬くなってしまう人が多いですが、無表情になると暗い印象を持たれてしまいます。
面接の最初の10秒で第一印象は決まります。
待機中に口角を上げるなど表情を動かしておくと、表情筋の緊張が取れ、笑顔が作りやすくなります。
【自己紹介】での表情のコツ
自己紹介の場面で一番大事なのは、
入社したいという熱意を伝えることです。
特に入社への意向を伝える場面では引き締まった表情で熱意・真剣さをアピールしましょう。
【転職・退職理由を伝えるとき】の表情のコツ
転職・退職理由を伝えるときにも、笑顔よりも
真剣な熱意を伝えられる表情が理想です。
ただ、真顔と言っても、暗い表情にならないように注意しましょう。
転職・退職理由を伝えるときに、下向き加減に暗い表情になるのはよくありません。なぜなら、転職し、この会社に入るということを、「ネガティブな転職」ととらえて面接を受けているのではないか、という印象に感じ取られてしまうからです。
この会社で働きたい、この会社で力になりたい、という熱意を伝えましょう。
真顔でもまっすぐ前を見て、力強く思いを伝えることを意識しましょう。
【志望動機を伝えるとき】の表情のコツ
志望動機を聞かれたときには
真剣な表情で伝えましょう。
動機があいまいだと、返答に困り、表情が曇ったり、慌てたり、顔に出てしまいます。
面接官は表情の変化もチェックしていますので、自信・熱意を持って伝えられると印象がアップします。
【経歴を答えるとき】の表情のコツ
経歴について質問されたときには淡々と伝えるよりも、
メリハリをつけて表情に変化を持たせるといいでしょう。
特に、介護職として一番心に残っているエピソードや、嬉しかったことなどを質問される場合は、表情にも自然な笑顔が出せるといいでしょう。
なぜなら、笑顔を作ることで、
表情から介護の仕事へ対する思いを感じ取ってもらうことができるからです。
話の内容に沿って、上手に表情を使い分けていきましょう。
【雑談と思われる質問があったとき】の表情のコツ
面接では「アイスブレイク」として緊張緩和のために雑談と思われるような会話をする場面もあります。
面接官が雰囲気を和ませようとしてくれているなと感じたら、リラックスした笑顔を見せるようにしましょう。
面接官の意図を感じ取り、その場に合った表情を作ることが必要です。
アイスブレイクの内容としては、天気の話、今いる場所について、最近話題の国民的イベントなど、双方に共通する話題を用いることが一般的です。
面接官側が、自然な表情を引き出そうとしているのに、応募者が無表情のままでは手ごたえを感じないばかりか、コミュニケーション能力が低いと評価されてしまう可能性もあります。
アイスブレイクにうまく乗っかることで、緊張もほぐれ、会話に自然なキャッチボールが生まれるため、その後の面接もスムーズに運びます。
このように、面接の中でも様々な場面がありますので、それに応じた表情を作ることが必要です。笑顔か、真顔かだけでなく、様々な表情のパターンを使い分けることを意識しましょう。
緊張で顔がこわばる…。自然な笑顔の作り方を教えて!
笑顔が大事なのはわかっていても、笑顔を作るのが苦手という人もいますよね。面接という緊張感のある場面であればなおさらです。
表情を作るのにもコツや練習が必要です。
3つのポイントから自然な笑顔の作り方を紹介するので、ぜひ練習してみてください。
■自信を持つ
まずは自分に自信を持つことです。
自信は表情に表れます。ポジティブな意識を持つことで、気持ちに余裕も生まれ、表情も自然と明るくなります。
自信を持って面接に臨むためには、
面接を受ける施設や事業所について十分に調べておくことや、
面接のシミュレーションをするなど、準備をすることが重要です。
自信を持って面接に臨みましょう。
■表情筋のトレーニング
笑顔が苦手な人は普段から笑顔になるための表情筋をあまり使っていません。
トレーニングをし、表情筋を動かしていくことで、自然な笑顔が生まれやすくなります。
まずウォーミングアップとして、「あ・い・う・え・お」の母音をひとつずつはっきりと声にします。これにより、口元の筋肉が動きやすくなります。
歯を見せて「い」の口を作りながら、指で両側の口角を上に持ち上げ、10秒間キープしましょう。
この運動を繰り返しすることで口角が上がった自然な笑顔が作りやすくなります。
■アプリで笑顔トレーニング
スマートフォンのアプリで笑顔の作り方を練習することもできます。
カメラ画像で、口元の口角の上がり方や目元が緩んでいるかどうかをチェックし、笑顔を判定するアプリです。代表的なアプリには「スマトレ」などがあります。
アプリでトレーニングしていくことで、自然な笑顔を作りやすくなります。
まとめ
面接を受けるときや初めて会う人と話すときは、誰でも緊張してしまうもの。
笑顔は苦手だから、とあきらめるのではなく、練習することでより豊かな表情を作ることができます。
自然な笑顔が作れることは、面接場面だけでなく、介護職としての仕事やプライベートでも役立ちます。
ぜひ表情筋をトレーニングし、様々な表情を使い分けられるようにしていきましょう。