ひとつの事業所にこだわらず、いくつかの事業所に登録したいヘルパーは多いもの。
しかし、気がかりは今の状況や、応募先への希望を履歴書にどう書いたらいいのか、ということ。
履歴書に書くべき内容を例文・書き方見本付きで解説します!
トラブル回避のために最初に確認すること
登録ヘルパーとして掛け持ちで仕事を始める前に、まずは、今働いている事業所と登録したい別の事業所、両方とも、
ダブルワークとして別の事業所に登録してもよい就業規定になっているかどうか、確かめましょう。
事業所によっては、「ほかの事業所に登録するのはNG」のところがあります。
また、働き方によっても違いがあります。
登録ヘルパーだけれど、正職員なみに仕事をしてほしいと考えている事業所では、思ったより仕事が多いということになる可能性もあります。
こっそり別の事業所に登録することはすすめません。
比較的近い場での登録では、地域での同業者同士の情報も飛び交うため、いずれバレてしまいます。
そうなると、双方の事業所、そして利用者さんにも迷惑がかかります。
もし利用者さんに頼まれたら…
訪問介護をしていると、他の事業所を利用することになった利用者さんから「あなたも新しい事業所に登録して、引き続きうちに訪問にきてちょうだい」と頼まれる場合もあります。
その場合でも、
必ず両方の事業所に連絡しましょう。
どんなタイミングで連絡するかは状況次第ですが、どこかの段階で必ず双方に連絡し、許可をもらうようにします。
地域でスムーズにダブルワークをするときの、鉄則です。
履歴書の基本を確認!文字を丁寧に、誤字脱字なく
掛け持ちの登録がOKだとわかったら、応募先の事業所にあてて履歴書を書くことになります。
ヘルパーの中には、「書くことが苦手」な人も多いようです。
特に履歴書となると、「緊張してうまくかけない」という人も。
でも、履歴書を書かないことには、新しい事業所に登録できません。
知り合いからの紹介で入れそうだ、というときでも、必ず履歴書は書くことになります。
まずは、介護職が書くべきスタンダードな履歴書の書き方はこちらにありますから、参考にしてください。
あまり気負う必要はありませんが、とにかくていねいに、誤字・脱字のないように書きましょう。
驚くかもしれませんが、殴り書きのような字で書いたり、
消えるボールペンを使用したり、
間違えたところに線を引いて消して書き続けたりする人もいます。
これらはすべてNG。
逆に、多少表現がたどたどしくても、誠意が伝わってくれば採用されるケースがほとんどです。
履歴書は人柄の表れのようなものでもあります。
「この人なら真面目に仕事に向かうだろう」「常識がありそうだ」と思われることが重要です。
自分が少しがさつだと思えば、努めてていねいに書くことが大切です。
職歴に記すのは法人名? 事業所名?
職歴欄には、勤務している場所を書きます。
近隣で名が通っているのは、たとえば「ゆーあい横浜」という事業所名だとします。けれど、その事業所を運営しているのは、「ケアホーム株式会社」だとすると、どう書けばよいのでしょうか。
正解は、「
両方書くこと」。
運営会社の名前は必要ですが、その会社のどの事業所にいるのかも記しましょう。
以下のように書きます。
<記入例>
2018年4月 ケアホーム株式会社 ゆーあい横浜事業所に登録(登録ヘルパーとして週3日程度勤務)
近隣の訪問介護事業所のことは、だいたいわかっていることが多いもの。
「あの事業所に所属している人なんだ、エリアはあのあたり」
と目星がつき、その人の勤務状況もなんとなく想像がつきます。
近くの事業所同士、連携し合っていることもあるので、事業所の管理者やサービス担当駅忍者同士が知り合いというケースも多々あります。
「あの事業所のヘルパーさんなら安心」
「あの事業所だと、うちとバッティングするのを嫌うかもしれないから、エリアがかぶらないように配置しよう」
などと、考えながら採用することもできます。
ヘルパーが思っているより、事業所側は近隣のどの事業所に所属しているかを知りたいと思っています。
運営会社と事業所名は必ず両方書くようにしましょう。
職歴の書き方(1)ひとつの事業所に所属しながら別の事業所に応募する場合
今の事業所で働きながら、もうひとつ別の事業所で働き、ダブルワークしたい。
その場合は、今の事業所に勤務していることを明確にします。
<記入例>
2018年12月 〇〇株式会社◇◇事業所に登録(登録ヘルパーとして週3日程度勤務)
現在に至る
「現在に至る」と書くことで、就業中であることがわかります。
この場合、ダブルワークしたい理由を志望動機に簡単に書いておくとよいでしょう。
<記入例>
「貴社の◇◇事業所では、登録ヘルパーの研修が充実し、技術も経験も深い職員が多いと伺っています。ヘルパーとしての経験を深め、技術の向上を目指したいため、貴社にも登録したいと考えています」
履歴書の書き方(2)現在所属している事業所を退職予定で、別の事業所に応募したい
現在尊くしている事業所を近々退職して、新たな登録先として応募する場合です。
書き方(1)と違い、ダブルワークではなくて、ひとつの事業所に集中したいということですね。
その場合の記入例は以下のようになります。
<記入例>
2018年12月 〇〇株式会社◇◇事業所に登録(登録ヘルパーとして週3日程度勤務)
一身上の都合により退職予定
履歴書の書き方(3)2つの事業所に所属し、ひとつをやめた。そして新たに応募したい場合
2つの事業所のうちひとつ辞めてしまったので、今は1事業所だけに登録している状態。そこで、あらたに2事業所目に登録したい場合です。
<記入例>
2016年4月 〇〇株式会社◇◇事業所に登録(登録ヘルパーとして週3日程度勤務)
2018年4月 ●●株式会社△△事業所に登録(登録ヘルパーとして週2日程度勤務)
2020年12月 〇〇株式会社◇◇事業所を一身上の都合により退職
現在に至る
最後に「現在に至る」と書いてあれば、「退職」でないほうが就業中であることがわかります。
履歴書の場合は、「履歴」なので、
職歴欄には年数が古いほうから新しいほうへと書いていきます。
事業所別に書いたほうがわかりやすいと思うかもしれませんが、年代の順番に書いていきましょう。
【良い例】
【悪い例】
転職した方がいいのかな?と迷ったときは…