サービス管理責任者として働くときに気になるのが年収です。同じ職場で働く他の職種と比べて高い方なのでしょうか?この記事ではサービス管理責任者の年収や今後の展望、年収アップを目指す方法など解説します。
1 サービス管理責任者(サビ管)の年収
2 他の介護・福祉系の職業と比較
3 サービス管理責任者(サビ管)の年収は今後どうなる?
4 サービス管理責任者(サビ管)が年収アップを目指す方法
5 給料アップを狙える転職先の選び方
6 サービス管理責任者(サビ管)は今後も年収アップを目指せる仕事です
厚生労働省の「令和4年度 障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」で公表されたサービス管理責任者の年収は下記の通りです。
平均月給 | 平均年収 |
388,680円 | 4,664,160円 |
出典:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」
福祉・介護職員処遇改善加算を算定していない事業所も含めた常勤のサービス管理責任者の平均給与額は月給で388,680円、年収に換算すると4,664,160円です。
一方で、日本国内における一般労働者の平均月給は311,800円、年収に換算すると3,741,600円です。
このことから、サービス管理責任者の年収は日本の平均より高いといえます。
同じ職場で働くことが多い介護職員や事務職員と年収を比較してみましょう。
職種 | 平均月給 | 平均年収 |
サービス管理責任者 |
388,680円 | 4,664,160円 |
福祉・介護職員 |
313,800円 | 3,765,600円 |
看護職員 |
428,960円 | 5,147,520円 |
事務員 |
346,940円 | 4,163,280円 |
出典:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」
サービス管理責任者の平均年収は、看護職員に次いで高い水準です。
サービス管理責任者は責任が問われる立場にあるため他の職種より給料が高くなりやすいのだと考えられます。
しかし、サービス管理責任者になるのに資格は不要です。
直接支援や相談支援などの実務経験の要件をクリアし、基礎研修と実践研修を修了するとサービス管理責任者として働けます。そのため、給料アップを目指したい方におすすめの職種です。
>>サービス管理責任者になるには?必要資格などを知りたい方はこちら<<
2021年と2022年のサービス管理責任者の年収は下記の通りです。
年度 | 平均月給 | 平均年収 |
2021年度(令和3年度) |
370,290円 | 4,443,480円 |
2022年度(令和4年度) |
388,680円 | 4,664,160円 |
出典:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況など調査結果」
わずか1年で年収換算で220,680円増加しており、サービス管理責任者の年収は今後も増加が期待できることがわかります。
サービス管理責任者の年収が増加傾向にある理由には、人手不足が挙げられます。
障害福祉サービスの利用者数の増加とともに、障害福祉サービスを提供する事業者数も年々増加傾向にあり、2020年度には事業者数が約123,000件であったのが、2021年度には約125,000件まで増加しています。
サービス管理責任者はサービス事業者ごとに配置が義務付けられており、各事業所がサービス管理責任者を確保するため、給料を充実させるなど待遇の改善を行っているのです。
利用者の増加につれ今後も事業所は増えていき、サービス管理責任者の年収も今後さらに増加していくと考えられます。
日本の平均年収より高い傾向にあるサービス管理責任者ですが、下記の方法を試すとさらに給料アップが見込めます。
ここでは、サービス管理責任者が年収アップを目指す方法を紹介します。
サービス管理責任者は、事業所の種類や規模によっては事業所の管理者や直接処遇職員との兼務が可能です。
直接処遇職員とは下記の職員のことを指します。
管理者を兼務する場合は職務手当、直接処遇職員を兼務する場合は職務改善手当などの支給が期待でき、年収アップを目指せます。
詳しい内容は勤務する事業所がある都道府県のホームページを確認しましょう。
業務に役立つ資格を取得すると、事業所によっては資格手当が支給されます。
ケアマネジャーや介護職員初任者研修など、サービス管理責任者の業務に関連する資格の取得を目指してみてください。
勤務している事業所では兼務ができない、資格手当が期待できない場合は、転職を視野に入れましょう。高待遇の事業所へ転職すると現在のスキルのままでも年収アップが望めます。
ただし頻繁に転職を繰り返すと、すぐに辞めるのではないかと敬遠される恐れがあります。慎重に転職先を選びましょう。
転職で確実に給料アップを狙うなら、下記の項目を確認しておきましょう。
兼業できる条件や加算対象となるか否かは、事業所によって異なるため転職前に確認することが大切です。
ここでは、サービス管理責任者が給料アップを狙える転職先の選び方を詳しく解説します。
先述したように、他の職種との兼務が可能であれば職務手当や職務改善手当などが期待できます。兼務が可能か否かは事業所によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
兼務が認められている主な事業所は下記の通りです。
種類 | 施設の例 |
入所系サービス | 共同生活援助(グループホーム) など |
日中活動系サービス | ・療養介護事業所 ・就労移行支援事業所 ・自立訓練事業所 ・就労継続支援事業所 など |
多機能型事業所 | 生活介護事業所 兼 就労継続支援事業所など、2つの事業所が同じ敷地内にある |
なお、同一建物内であっても有料老人ホームは兼務できないため注意が必要です。
兼務可能かどうか、面接の前に確認しておきましょう。
福祉・介護職員処遇改善加算とは、障害福祉サービスに従事する人材の雇用の安定と賃金の改善を目的に創設された制度です。事業所が福祉・介護職員処遇改善加算を取得しているか否かによって年収に差が出ます。
処遇改善加算 | 平均月給 | 平均年収 |
あり |
399,100円 | 4,789,200円 |
あり・なし合算 |
388,340円 | 4,660,080円 |
出典:厚生労働省「令和3年度障害福祉サービス等従事者処遇状況など調査結果の概要」
福祉・介護職員処遇改善加算を取得している事業所と、取得している・取得していない事業所の合算を比較すると、年収に129,120円の差が出ています。
給料アップを目指して転職するのであれば福祉・介護職員処遇改善加算を取得している事業所を選びましょう。
ただし、サービス管理責任者の業務だけでは福祉・介護職員処遇改善加算の対象にはなりません。サービス管理責任者が対象になるには、ヘルパー・世話人など直接処遇職員の業務を兼務する必要があるため、注意しましょう。
福祉・介護職員特定処遇改善加算とは、経験や技能のある介護職員の処遇改善を目的に創設された制度です。サービス管理責任者のほかにも、管理者や児童発達支援管理責任者、事務員なども含めたすべての職員が対象です。
転職先の事業所が福祉・介護職員特定処遇改善加算を取得しているのか否かによって年収に差が出ます。
処遇改善加算 | 平均月給 | 平均年収 |
あり |
399,100円 | 4,789,200円 |
なし |
359,720円 | 4,316,640円 |
出典:厚生労働省「令和3年度障害福祉サービス等従事者処遇状況など調査結果の概要」
福祉・介護職員特定処遇改善加算を取得している事業所と取得していない事業所を比較すると、年収に472,560円の差が出ています。
給料アップを目指して転職するのであれば福祉・介護職員特定処遇改善加算を取得している事業所を選ぶとよいでしょう。
サービス管理責任者の給料は日本の全職種の平均年収よりも高いです。
障害福祉サービスを提供する事業者数は年々増加傾向にあり、サービス管理責任者の需要は増加していくでしょう。それに伴い年収も増していくと考えられます。
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