健康を維持するためには、バランスのよい食事が大切。しかし、歳を取ると味覚が鈍くなったり咀嚼する力が弱くなったりするため、高齢になるにつれ偏った食事になりがちです。
偏った食事は、高血圧や低栄養などにつながる恐れがあるため、家族や介護士などが普段の生活の中で適切な食事を提案する必要があります。
そこで近年、介護業界で注目されている資格が「健康食アドバイザー」です。本記事では、健康食アドバイザーの概要や試験などについて解説していきます。
健康食アドバイザーとは、生活習慣病の知識を身につけたうえで、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの症状を改善する食事の実践や指導ができる資格です。
生活習慣病の多くは、食品や食材の選び方で無理なく症状の改善ができます。
しかし、健康的な食事は美味しくないイメージが強いため、体によくないと分かっていてもこってりした味の濃い食事を好む人がたくさんいます。
健康的で満足感の高い美味しい食事に仕上げるには、専門的な調理テクニックが必要です。
健康食アドバイザーの資格では、食品や食材の選び方だけではなく、実践的な調理テクニックまで身につけることができます。
さらに、より効果を高めることができる食材の組み合わせに関しても学べるため、効率のよい食事改善法が身につきます。
健康的でバランスの取れた食事は、元気で長生きするために非常に重要な役割があります。
そのため、健康食アドバイザーは、介護の現場で食を支えるためにも役に立つ資格といえるでしょう。
健康食アドバイザーで得られる知識やできるようになることは、以下の2つが挙げられます。
健康食アドバイザーを取得するために受講が必須となる講座では、生活習慣病の基礎知識や予防法、改善法を学びます。
生活習慣病に関する理解を深めると、適切な生活や食事を提案できるようになるため、家族や利用者さんなど、周りの人を生活習慣病から守ることにつながるでしょう。
健康食アドバイザーは、高血圧や高血糖、高コレステロールを予防・改善する食事の実践知識が身につきます。
正しい食事の知識を持っていれば、無理なく血圧や血糖値など健康に関する数値のコントロールが可能となるでしょう。
健康食アドバイザーは、医療や介護の現場や飲食業界などさまざまな仕事で活かすことが可能です。
医療機関や介護施設などでは、患者さんや利用者さんの個々の症状に合った食事メニューの提案が必要となるため、資格取得で得た知識を十分に活かせます。
他にも、生活習慣病予防の料理を中心とした料理教室の講師やセミナーの講師として、活躍している健康食アドバイザーも多くいます。
また、飲食・食品業界や美容業界で働く方にとっても、健康食アドバイザーはメリットが大きい資格です。
飲食業界や食品業界では、新商品や新メニューの開発に健康食アドバイザーの知識は役立ちます。
美容業界で働く場合は、食事面からのアドバイスも可能となるため、より多くの方に感謝される仕事ができるでしょう。
このように、健康食アドバイザーは、幅広くさまざまな仕事に活かせる仕事です。
健康食アドバイザーを受験するためには、生活習慣病予防アドバイザーの資格が必要です。
生活習慣病予防アドバイザーは、一般財団法人 日本能力開発推進協会指定の講座である、通信教育講座・資格のキャリカレ「健康食総合資格取得講座」修了後に受験できます。
そのため、健康食アドバイザーを受験する場合は、まず健康食総合資格取得講座を修了し、生活習慣病予防アドバイザーに合格してからの挑戦となります。
一方で、年齢や学歴、実務経験などの受験資格は設けていません。
そのため、学生や中卒の方などでも、生活習慣病予防アドバイザーを取得すれば健康食アドバイザーを受験することができます。
健康食アドバイザーを取得する場合は、事前に試験概要をしっかりと確認しておきましょう。
■試験日程
健康食アドバイザーの試験は、在宅で都合のいい日に受験が可能です。
「健康食総合資格取得講座」修了後、生活習慣病予防アドバイザーに合格した後であれば、好きな時に受験ができます。
そのため、仕事などで忙しい人でも受験がしやすい資格です。
■受験料
健康食アドバイザーの受験料は、税込5,600円です。
ただし、健康食アドバイザーを受験するためには健康食総合資格取得講座を修了し、生活習慣病予防アドバイザーに合格する必要があります。
健康食総合資格取得講座の受講料として49,600円、生活習慣病予防アドバイザーの受験料として5,600円が別途必要となります。
■申込方法
健康食アドバイザーの受験は、以下の流れで申し込みを行います。
1.認定講座の全カリキュラムを修了する
2.生活習慣病予防アドバイザーに合格する
3.日本能力開発推進協会ホームページの「検定試験申込」より、必要記載事項を入力し申し込む
4.認定講座の教材に同封されている振込用紙で受験料を支払う
5.試験問題が自宅に届く
6.試験問題を解き、同封の返信用封筒に答案用紙を入れて返送
7.答案受付後、約1か月で合否結果が送られてきます
検定試験の申し込み後は、日本能力開発推進協会にて課題修了と検定試験の申し込み、受験料の振り込みが確認できてから試験問題が発送されます。
■受験会場
健康食アドバイザーは、自宅が受験会場となります。
健康食総合資格取得講座の修了と生活習慣病予防アドバイザー合格後であれば、好きなタイミングで在宅受験ができます。
仕事や家事で忙しい方や試験会場の雰囲気が苦手な方でも、自宅でリラックスしながら受験が可能です。
健康食アドバイザーは、認定講座を修了し生活習慣病予防アドバイザーに合格するといつでも受験ができます。
健康食アドバイザーは、年に数回決まったタイミングで試験があるわけではないため、働きながらゆっくり勉強し資格を取得することが可能です。
そこで、健康食アドバイザー取得までの計画的な試験スケジュールを紹介します。
健康食アドバイザー取得のスケジュール目安は、以下の通りです。
認定講座である健康食総合資格取得講座修了までの標準学習期間は、約4か月です。
ただし、受講開始から最長700日間は無料でサポートしてくれるため、忙しい方やゆっくり勉強したい方でも安心です。
4か月で認定講座修了を目指す場合は、以下のスケジュールとなります。
各課程で、添削問題の提出が必須です。
添削問題が未提出だと、生活習慣病予防アドバイザーや健康食アドバイザーの試験を受けられないため、添削問題はしっかりとこなすようにしましょう。
全カリキュラム終了後、生活習慣病予防アドバイザーの受験が可能となります。
試験申込と受験料の支払いが完了すると、自宅に試験問題と答案用紙が送られてきますので、答案用紙を埋めて返送してください。返送後、約1か月で合否判定がでます。
生活習慣病予防アドバイザーに合格すると、健康食アドバイザーの受験ができるようになります。
健康食アドバイザーの受験も、生活習慣病予防アドバイザーの受験と同様の流れです。
健康食アドバイザーの試験に挑戦する場合は、1度で合格できるように試験内容を把握しておくことが大切です。
■試験出題範囲
健康食アドバイザーの試験出題範囲は、以下の通りです。
基本的に、認定講座で学んだ範囲が試験の出題範囲となります。
そのため、講習での内容を理解できていれば、それほど難易度は高くないでしょう。
■試験方法と合格基準
健康食アドバイザーの試験方法は、在宅での筆記試験です。
合否判定は、合計点数の70%以上獲得で合格となります。
健康食アドバイザーの試験では、試験本番中でもテキストの確認が認められています。さらに、制限時間は設けられていないため、ゆっくり確実に問題を解くことが可能です。
不合格となった場合でも、認定講座修了後はいつでも何度でも再受験が認められています。
■合格率と難易度
健康食アドバイザーの合格率は、公表されていません。
ただ、健康食アドバイザー試験は、講座の内容が出題範囲であり、試験中もテキストの確認が認められています。そのため、講習の内容を理解し丁寧に問題をこなせば、難易度はそれほど高くはない資格といえるでしょう。
健康食アドバイザーは、介護職に従事する方も取得するメリットがあります。
介護職に従事する方が健康食アドバイザーを取得するメリットは、以下の通りです。
介護施設の利用者さんには、高血圧や高血糖など生活習慣病を抱えている人が多くいます。健康食アドバイザーなら、生活習慣病に関する理解ができるうえに、適切なアドバイスが可能です。
さらに、健康的な食事の提案もできるため、食事面で利用者さんの健康を支えることができます。
健康的な食事は生活習慣病の予防や改善ができ、健康寿命を延ばすことができるため、介護の質の向上につながるでしょう。
また、施設によっては、健康食アドバイザーの資格を取得していると、給料や昇給に有利になる場合もあります。
介護士として介護の質の向上したい方やスキルアップしたい方は、健康食アドバイザーに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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