夢と希望にあふれて転職したのはいいけれど、働き始めたら違和感を感じること、ありますよね。ここでは、そんな転職の先輩たちの失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。
せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
〈事例1〉せっかく取得した介護福祉士の資格を活かせない職場にがっかり…
38歳/女性/順子
訪問ヘルパーとして10年経験を積み、介護福祉士の資格を取得。キャリアアップをめざして特別養護老人ホームに転職しました。今までの資格や経験を活かして、いつかリーダーに…と思っています。
しかし実際は、ヘルパー2級しか持っていない若手のリーダーに指示されてばかり。資格はキャリアに関係ないの?
《アドバイス》
介護職としてキャリアアップしていく上で、「資格」は大切な要素の一つです。
資格を持っていることは、介護に関する技術や知識を学び、身につけたことの証明になります。また、転職する上でも有利になります。
しかし、資格を持っていれば、必ずキャリアアップできるというわけではありません。
同じ介護職でも、例えば、訪問介護と施設介護、グループホームと特養では、仕事内容が異なります。また、事業者によってめざす介護の方向性も違います。
昇進を希望するなら、まず、転職先では、どういった介護が求められているかをしっかりと理解することが大切です。
今のあなたは、訪問介護から施設介護にうつったばかり。わからないことが多くて当然の時期です。
資格や年齢の面で、今のリーダーに指示されることに抵抗があるかもしれませんが、まずは「施設での介護を学ぶ」という意識で取り組むことをおすすめします。
また、リーダーに求められるのは、介護技術や経験だけでありません。
全体を見る力や調整力、指導力など、スタッフをまとめ、組織をスムーズに運営するスキルも求められます。これは資格を取得すれば身につく、というものではありません。
ぜひ、今までの経験や資格取得で学んだことをベースに、さらに新たな経験を重ねていってください。
もし、責任ある立場で仕事をしたいから転職しよう、と思われる場合は、管理職やリーダー候補を募集している求人を探してみてください。そこに最初から応募する方が、早道かもしれません。
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〈事例2〉実力主義だと思って転職したのに、実は年功序列。昇進はいつになることやら…
39歳/男性/長谷部
「介護業界は実力主義」と聞き、自分の力を試したいと思い、転職しました。でも実際は、昇進するのは勤続年数が長い人ばかりの年功序列。
キャリアアップして、給与もアップさせたいと思って転職したのに、中途入社の私が昇進するのは、いつになることやら…。転職を後悔し始めています。
《アドバイス》
介護は、異業種からの転職や、事業者間の転職などが多い業界です。そのため、年齢や勤続年数よりもスキルや経験が重視される、実力次第でキャリアアップしやすいと言われています。
しかし、それは「すべての事業者が実力主義」ということではなく、「実力主義の事業者が多い」ということ。もちろんなかには、年功序列をもとに昇進や人事を決めている事業者もあります。
介護業界の「実力主義」にひかれて転職するなら、転職先の評価制度や昇進の条件について、しっかり確認しておくことをおすすめします。
たとえば、以下のような事業者は実力主義を積極的に取り入れていると言えるでしょう。
●人事評価の指標を明確にし、等級や職級などで昇給が決まる事業者
●昇進の条件を具体的に示している事業者
●資格手当が充実している事業者
また、管理職の平均勤続年数や、中途入社のスタッフが管理職になるまでのプロセスを確認しておくことも大切です。
そして、転職前には、実際に職場を見学することも重要です。
実力主義の職場は、風通しがよく、新しい取組にも積極的にチャレンジする傾向があります。職場の雰囲気も明るく感じられることが多いでしょう。
あなたのように転職する理由が明確な場合、自分の希望に合った事業者を探すことが、転職を成功させるための第一歩です。
〈事例3〉介護の仕事をするって「もったいない」ことなのでしょうか…
28歳/女性/レナ
保険の販売員でしたが、有料老人ホームに転職しました。お年寄りと接するのは楽しいし、このまま続けて、いつかはホーム長をめざしたい!と思っています。
でも、まわりの40代・50代のスタッフから「若いのに介護職なんて、もったいない!」とか、「大卒なのに、なんで介護職なんか…」などと言われてしまって…。
介護業界でキャリアを積み、ステップアップしよう、と思う一方で、介護業界を選んだのは失敗だったのかな、と心配になってきました。
《アドバイス》
心配することはありません! 介護業界では、20代の方もたくさん活躍しています。
若い頃から介護の仕事をはじめることで、より多くの経験を積むことができるというメリットもあります。また、大卒で介護・福祉の仕事をしている人も、もちろん大勢います。
「もったいない」と言われたことが気になっているようですが、深く考える必要はないのではないでしょうか。
介護業界には、正職員だけでなく、パートや登録ヘルパーとして働く人もたくさんいます。そのため「介護は主婦が、空いた時間やる仕事」などのイメージを持つ人もいます。
また、仕事に対する価値観は人それぞれ。「お年寄りと話す仕事はつまらないのでは?」、「華やかな仕事の方が楽しいだろう」、「ラクに稼げる仕事が一番いい」と考える人もいます。
おそらく悪気なく言った言葉だと思いますから、あまり思い悩む必要はないのではないでしょうか。
介護職には、さまざまな資格や職種があるため、多彩なキャリアアップの道があります。さらに介護職のレベルアップを目的とした「キャリア段位制」が導入されるなど、やる気がある人にとって、ますます魅力的なものとなっています。
超高齢化の日本では、介護は必要性がどんどん高まる仕事です。むしろ、10年後には「介護の仕事を選ぶなんて、先見の明があったわね」と言われるかもしれませんよ。
また、人生の大先輩である利用者と接することは、同年代とのつきあいでは得られない貴重な経験でもあります。
まわりの「介護職に対する誤解」を解くためには、まずはあなた自身がイキイキと働くことが一番の近道です。
まわりの言葉に惑わされず、「介護の仕事が好き」という気持ちを大切に、ホーム長になるという目標に向かってがんばってください。
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