夢と希望にあふれて転職したのはいいけれど、働き始めたら違和感を感じること、ありますよね。
「想像していた仕事と違う」「最初から知っていれば転職しなかったのに」…こんなことなら辞めたい…。
ここでは、そんな転職の先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。
せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
〈事例1〉トイレや入浴の介助をさせてもらえない!やっぱり男性はイヤなのかな…
41歳/男性/柳沢
転職して3カ月、もう打ち解けたと思っていた女性の利用者様から「トイレやお風呂の介助は、アナタではイヤ!女性にして欲しい」と言われてしまって…。私ができない分、他の女性スタッフに負担をかけてしまうのが、心苦しいんです。
やっぱり男性の介護職って難しいんでしょうか。
《アドバイス》
利用者の気持ちを考えると「トイレや入浴などの介助は同性にお願いしたい」と思うのは、めずらしいことではありません。
女性利用者が同性の介助を求めるのと同じように、男性の利用者が同性の介助を希望することもあります。
他の女性スタッフに負担をかけてしまうことが心苦しいようですが、「できないこと」にくよくよするよりも、「得意なこと」を率先してやるようにしてはいかがでしょうか。
同じような悩みを抱える男性介護スタッフから「重い荷物運びを積極的にやるようにした」「女性には負担が大きい大柄な男性の移乗を担当した」など、さまざまな方法で女性スタッフの負担を減らす気遣いをしたことで、スタッフ同士のコミュニケーションが円滑になったという話を聞きます。
また、女性スタッフが男性利用者のセクハラに困っている場合、男性であるあなたが対応できることは、女性スタッフにはとても心強いものになるでしょう。
介護の現場には女性スタッフが多いですが、だからこそ男性の強みを活かせるともいえます。
自分なりのケアを見つけられるよう、前向きに考えてみてはいかがでしょうか。
〈事例2〉女性スタッフからの「いじり」や「ボティータッチ」。本当に困っています
22歳/男性/カズ
転職先で男性の職員は僕と40代のリーダーだけ。
若い男性はめずらしいのか、女性スタッフが「彼女はいるの?」とか「今まで何人と付き合った?」とか、プライベートのことまでガンガン聞いてくるんです。悪気はないと思うのですが、「筋肉はあるの?」とか言って、体を触られたりすることもあって…。
これって、セクハラじゃないのかな?
《アドバイス》
男女を問わず、相手に悪気がなくても、あなたが「生理的に不快だ」と思っているなら、セクハラにあたります。
ただ、セクハラは「男性が女性にするもの」という意識が強いため、あなたへのセクハラ行為を当人が自覚していない可能性大。
また、「セクハラだからやめてください!」と怒ってしまうとスタッフ同士の人間関係がぎくしゃくしてしまうのかもしれない…という不安もあるでしょう。
もし、今はイヤだと思いながら受け流しているのなら、まず「そういう話題、実は苦手なんです」など、自分の意志をやんわり伝えるようにしてみてはいかがでしょうか。
また、スタッフ同士が必要以上にベタベタしている状況は、利用者から見て気持ちのいいものではないことを伝えたり、「仕事中ですから」と伝えるなどして、今が業務時間内であることを気づかせることも効果的かもしれません。それでも改善されない場合は、上司に相談することをおすすめします。
男性からのセクハラの訴えは軽視される傾向がありますが、あなたが本当に苦痛だと思っていることを伝えれば、さりげなく注意してくれたり、シフトを調整するなどの対応をしてもらえるのではないでしょうか。
まずは、自分の気持ちをまわりに伝えることからはじめてみましょう。
〈事例3〉15人のスタッフのなかで男性は私一人…。相談できる相手がいない
39歳/男性/うつのみや
以前の職場には男性が5人いたのですが、転職先には男性は私1人。他のスタッフに理由を聞いてみると「男性スタッフはすぐ辞めてしまうから」とのこと。
気のせいかもしれませんが、私もすぐに辞めるかもしれないと思われているような…。相談できる男性スタッフもいないし、正直、居心地が悪いです。
《アドバイス》
介護業界には、男性が少ないのは事実です。
平成28年の調査では、訪問介護員の約90%が女性、介護職全体でも約80%が女性という結果が出ています(※)。
しかし、これは男性介護スタッフが必要とされていないというわけではありません。男性だということを理由に採用が不利になることはありませんし、男性を積極的に採用したいという現場も少なくありません。
もしあなたが疎外感を感じているなら、あなた自身が必要以上に男女の違いを意識しているのではないでしょうか。また、過去に男性スタッフがすぐ辞めてしまったという経緯があるのなら、他のスタッフが「また辞めてしまうのでは…」と心配してしまうのは自然なことです。
介護は性別や年齢ではなく、やる気やスキルが重視される世界です。男女の違いにあまりこだわらず、しっかり自分の仕事と向き合うことで、あなた自身やまわりの意識も変わってくるのではないでしょうか。
どうしても女性ばかりの職場が苦手で続けられないと思うなら、介護スタッフの男女比をポイントに新しい転職先を探すことも一つの方法です。
※平成28年度介護労働実態調査/公益財団法人介護労働安定センター<PDF>
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