夢と希望にあふれて転職したのはいいけれど、働き始めたら違和感を感じること、ありますよね。
「想像していた仕事と違う」「最初から知っていれば転職しなかったのに」…こんなことなら辞めたい…。
ここでは、ケアマネジャーとして転職した先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。
せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
〈事例1〉念願のケアマネジャーに!でも責任やプレッシャーに負けてしまいそうです…
29歳/女性/ひまわり
訪問介護や老人ホーム、デイサービスなどで約10年間介護職を経験。
念願のケアマネジャーの資格を取得して、3カ月前に居宅介護支援事業所のケアマネに転職しました。
でも、自分のケアプランに自信が持てず、悩んでいます。
このケアプランで本当にいいのか?
利用者さんやご家族は不満に思っていないか?
など毎日不安で…。
逃げ出したい、もう辞めたいと思ってしまいます。
《アドバイス》
ケアマネジャー(介護支援専門員)の仕事は、介護職とまったく違います。
だから介護職としてはベテランだったあなたがとまどってしまうのも、無理はないでしょう。
利用者が適切な介護サービスを受けるためには、ケアマネジャーが利用者やその家族の状況やニーズを正しく把握し、一人ひとりに合ったケアプランを作成することが必要不可欠。
また、要介護認定の書類や報告書など、さまざまな書類を作成することもケアマネジャーの大切な仕事の一つ。
さらに、施設内でのケアプランを作成する施設ケアマネジャーと比べ、居宅ケアマネジャーは提供するサービスの種類や事業者の選択肢も多いため、より高いコーディネート力や調整力が求められます。
責任感やプレッシャーは大きいと思いますが、その分、やりがいも大きい仕事です。
あなたは介護職としてはベテランでも、ケアマネジャーとしてはまだ新人です。
どんな仕事でも最初は不安なものですし、ケアマネジャーは利用者や家族、実際にケアを行う介護職など、さまざまな人の複雑なニーズに応えなければならないため、どんなベテランケアマネジャーでも「このプランが100%正しい」と言い切ることは難しいでしょう。
ケアプランに自信がないのなら、一人で悩むのではなく、先輩のケアマネジャーに相談したり、現場の介護スタッフと積極的に話してみてはいかがでしょうか。
また、さらに知識を学んだり、経験を積んでいくことで、だんだん自信も生まれてくるでしょう。
今は不安かもしれませんが、できないことに目を向けるのではなく、さまざまな介護サービスを経験したあなただからこそ、できること・気づくこともあるはずです。
自分の強みを活かしつつ、足りない部分を補うよう心がけてみましょう。
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〈事例2〉身体の負担を減らしたくてケアマネジャーになったのに、逆にキツくなりました
37歳/女性/ゆきえ
腰痛持ちだったので身体の負担を減らしたいと思い、介護職を辞めて特別養護老人ホームのケアマネに転職しました。
デスクワークがメインだと思っていたのですが、実際は介護の仕事を手伝うことが多く、現場で介助に入ることも多いんです。
忙しい時は、日中は介助メインで、ケアプランや書類の作成は残業でこなすことも。
結果、残業時間が多くなり、身体もキツくて…。
《アドバイス》
事業者によってはケアマネジャーが専任ではなく、相談員や介護スタッフなど他の業務と兼務することもあります。
特に正職員の場合、基本的にケアマネジャー専任であっても、現場が忙しい時は介助を担当することも多いようです。
ケアマネジャーが介護スタッフを兼務すると、「ケアプランがどのように実施されているかが分かる」「利用者や現場の状況を確認しやすい」「介護スタッフとのコミュニケーションがとりやすくなる」などのメリットがあります。
その反面、「ケアマネジャーの負担が増え、ケアプランやアセスメントの仕事が手薄になってしまう」「ケアマネジャーとしてのスタンスがあやふやになる」などのデメリットもあります。
もし、ケアマネジャー専任で働きたいなら、面接の時に自分の意志やその理由を伝え、兼務の可能性についてしっかり確認しておきましょう。
「ケアマネジャー以外の仕事もお願いしたい」と言われた場合は、「ケアマネジャーの仕事と、兼任する仕事の比率」や「兼任する仕事の内容」を具体的に確認しておくことも大切です。
あなたの場合ですが、このまま今の職場で働き続けたいと思うなら、「忙しいから無理」「身体がキツいからイヤだ」というネガティブな理由ではなく、「ケアマネジャーとして、もっと深く利用者や家族と接したい」「別の視点からケアプランを見直す時間が欲しい」など、前向きな理由で業務を改善してもらえるよう、上司に相談してみてはいかがでしょうか。
また、「ケアマネジャー」と一言でいっても、在宅介護のケアプランを作成する「居宅ケアマネジャー」と、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホームなどに勤務する「施設ケアマネジャー」では業務が異なります。
その違いを知り、自分に合った職場を選ぶことも転職先選びの大切なポイントです。
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〈事例3〉転職先でケアマネジャーは私一人。相談できる相手がいないのが不安です
31歳/男性/ひろゆき
ケアマネ経験2年で、特別養護老人ホームから介護付き有料老人ホームに転職しました。
以前の職場には先輩ケアマネが二人いたのですが今の職場でケアマネは私一人。
まだ自分のケアプランに自信がないのに、頼れる先輩やお手本となる人がいないのは心細いし、一人でもちゃんとスキルアップしていけるか心配です。
《アドバイス》
施設の規模によってケアマネジャーの人数はさまざまです。
介護付き有料老人ホームの場合、利用者数に対するケアマネジャーの人数の基準は50:1のため、ケアマネジャーが一人という施設も少なくありません。
ケアマネジャーの業務に自信がない場合は、入職前の研修などのサポート制度はあるか?
悩んだ時に相談できる相手や、仕組みがあるか?などを確認しておいた方がいいでしょう。
複数の施設を経営している事業者の場合、エリア担当者がケアマネジャーのサポートをしたり、各施設のケアマネジャー同士が情報交換できる場を用意したりしていることもあります。
なお、職場にケアマネジャーが一人の場合でも、各都道県の福祉協議会などが主催する研修や福祉大学の公開講座に参加するなど、さまざまな方法でスキルアップしていくことはできます。
こういった場に参加することは、他のケアマネジャーとのネットワーク作りにも役立ちます。
また、インターネットなどを通じて情報交換や相談をすることもできます。
施設内だけでなく外にも目を向け、自分から積極的に相談相手やケアマネジャーのネットワークを作る工夫をしてみてはいかがでしょうか。
施設のケアマネジャーに限らず、小規模の居宅介護支援事業者のケアマネジャーやケアマネジャーとして独立した方も、あなたと同様に心細さや不安、孤独を感じながらも、それを克服する努力をしています。
ケアマネジャーが一人という環境を、自分が成長するチャンスと前向きに考えてみましょう。
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