介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材の傾向や、採用で重視するポイントは、ぜひ事前に知っておきたいところ。そこで今回は、埼玉県で特別養護老人ホームを中心とした老人介護事業を展開している社会福祉法人 光彩会を取材。「特別養護老人ホーム みちみち伊奈中央」の施設長・吉成さんにお話を伺いました。
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特別養護老人ホーム『みちみち伊奈中央』には、いつも一人ひとりの入居者にやさしく寄り添うスタッフの姿があります。
○●○ インフォメーション ○●○
社会福祉法人 光彩会
特別養護老人ホーム/デイサービスセンター/ショートステイ/訪問介護/居宅介護支援事業
埼玉県越谷市船渡2046
TEL:048-979-5381
社会福祉法人 光彩会 特別養護老人ホームみちみち 公式サイト
自分で学ぶ姿勢を持った人が伸びていく
社会福祉法人 光彩会の特別養護老人ホームでは、どのような人材が活躍しているのでしょうか。
『みちみち伊奈中央』で施設長を務める吉成さんは、次のように話してくれました。
「うちの施設で活躍しているスタッフは、わからないことを、なんでもすぐに聞く、というタイプではありません。まずは自分なりに下調べをして、そのうえで『ここの部分がわからないんです』と聞きに来ます」
現場でわからないことがあれば、すぐに人に聞いて解決してしまいがちです。しかし本やネットなど、自分で調べる術は数多くあります。そこで、自分で調べられることは、まず調べる。自分で調べたことによって、その知識がしっかり自分の身になっていくのだと、吉成さんは言います。
「たとえば、胃ろうやバルーンカテーテルを初めて見るというスタッフには、看護師やユニットリーダーが中心となって、そのケアについて教えます。その際、あらかじめ自分で情報収集したうえで教えてもらったほうが、身につくことは多い。そういう人のほうが伸びていきます。そうやって多くのことを学びながら、やがてリーダーを任される人材になっていくのです」
薬についても、看護師に単純に指示を仰ぐだけでなく、まずはどんな薬を飲んでいるのかを把握してから看護師に聞く。それは「薬のことは看護師に聞けばいい」ではなく、「自分も責任を持って入居者様を見ている」という意識をしっかり持っているからだと言います。
「病院や介護老人保健施設と違って、特養は基本的に夜勤のときは看護師はいません。もちろんオンコールで指示を仰げる態勢にはなっていますが、昼間の態勢のようには看護師に頼れません。責任を持って入居者様をお預かりするためには、ある程度の医療知識を身につけておく必要があります。このケースは自分で対処したほうがいいのか、オンコールで看護師に指示を仰いだほうがいいのか、救急搬送すべきなのか、見極める能力が求められるのです。だからこそ、言われたことをそのままやるのではなく、自分で勉強していくプロフェッショナル意識を持ってほしい。先輩たちのそういう姿勢を見て、後輩たちも、自然とプロ意識を身に付けていきますね」
専門職という自覚を持ってやりがいを実現しよう
介護業界は、異業種から転職してくる人も多いですが、光彩会でも、異業種転職組は多いのでしょうか。
「ホテルマンだった方や一般企業のOLさんだった方など、異業種から転職してきた人もたくさん活躍しています。事務職の面接に来て、話を聞いているうちに介護職に方向転換し、いま頑張っているという人もいますよ。未経験の方でもしっかり教えるシステムはできていますから、安心して応募してください」
これから介護業界で活躍をめざしている人たちへ、吉成さんは次のように熱く語ってくださいました。
「介護職という仕事に対して、『家庭の介護の延長』・『誰でもできる』という見方をされることも、残念ながらまだ多いと思います。でもけっして誰でもできるという簡単な仕事ではありません。私たちは、介護職をもっと専門職として評価されるようにしていきたい。ですから皆さんにも、その自覚を持って働いてもらいたいと思っています」
「仕事は楽しいばかりではないかもしれない。でもつらいばかりでも絶対にない」と吉成さん。
「やりがいが実現できるように、私たちも努力していきたいと思っています。いずれ施設の力になり、後輩を一緒に育ててくれる、そんな人を求めています。ぜひ一度面接に来ていただいて、施設の雰囲気を見ていただきたいですね」
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