介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は埼玉を中心に関東一円で数々の高齢者介護施設を運営する「ケアサポート株式会社」(以下、ケアサポート)の総務部採用担当、齋藤昇さんにお話しを伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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ケアサポートの施設内での風景
○●○ インフォメーション ○●○
ケアサポート株式会社
グループホーム、デイサービス、ショートステイ、サービス付き高齢者向け住宅、介護付き有料老人ホーム、特定福祉用具販売、居宅介護支援事業、ヘルパーステーション
埼玉県さいたま市大宮区土手町1-2 JA共済埼玉ビル7F
TEL : 048-640-1765(代表)
FAX : 048-640-1365
http://www.care-support.biz/
全体を考え、意見をはっきり言うことができる人を管理職に
ケアサポートでは、将来の管理職を担う人材を育成するために、新卒を中心に、また現場から優れた中途社員を採用しています。そした管理職候補となる人材について、齋藤さんにお話を伺いました。
「弊社では新卒の場合、管理職である施設の所長を目指すためのコースがあります。今年入社した中では6人いて、そのうち2人が女性でした。もちろん中途採用でも現場を経験した上で管理職に就いている人も多数います。中途採用の場合は、特に管理職コースというのは設けていませんが、学歴は関係なく、資格や人事考課によって優秀な人を管理職へ抜擢しています」
現場スタッフとして中途採用された方の中には、入社から1年半で所長になった人もいるそうです。ではどういった人材が、管理職として適しているのでしょう。
「全体を考えた上で意見をはっきりと言うことができる、芯の強い堂々とした方が管理職には多いですね。ただ中には管理職になる前は大人しく、人前で話すようなタイプではなかった方もいるので、チーフやリーダーというポジションについて、仕事をするうちにどこかで目覚め、急にハキハキすることもあるようです。管理職を目指せる環境が具体的になると、スイッチが入るのかもしれないですね」
そして、人の意見をきちんと聞いて、吸収できること
そのほかにも、現場からの意見を聞いて、安全管理をしながら仕事を実行できるかどうかも、管理職としては重要なポイントなのだそうです。
「福祉施設は命を預かる現場なので、トップダウンで指示を出し、安全管理を徹底していくことが多いのですが、弊社の場合はその逆のボトムアップ型です。所長やリーダーが現場の意見を否定せず、危機管理をしっかりしながらカバーし、その上で可能なことを実施していく。その状況判断ができるかどうかも管理職として重要な資質となります」
ケアサポートでは、餅つき会など、高齢者施設ではあまり実施しないようなイベントでも、ご利用者様とスタッフの要望があれば、可能な限り実施するようにしているそうです。
「弊社の施設で行われるイベントは、各施設のスタッフがアイデアを出して実施しています。だからこそ管理職は、指示命令を出す人よりも、現場からの意見を聞いて吸収できる人が求められます。きちんと人の意見を聞ける人でないと現場の人がついてこないし、現場でやりたいことを引き出せません。危機管理をしながらも、現場のスタッフがやる気になるような環境づくりをして、実行に移せる人が求められます」
はっきりと意見を言えて、なおかつ人の意見も聞けること。相反することのようですが、特に現場から管理職としての道が開けるスタッフは、それが一番大きいポイントだと、齋藤さんは言います。
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