介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのかは、ぜひ知っておきたいこと。今回は江戸川区にあるデイサービスとショートステイの施設「株式会社みなみ 江戸川ケアセンター」の施設長、照屋浩二さんにお話しを伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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○●○ インフォメーション ○●○
株式会社みなみ 江戸川ケアセンター外観
株式会社みなみ 江戸川ケアセンター
居宅介護支援・通所介護・訪問介護・短期入所生活介護
東京都江戸川区南葛西6-2-28
TEL : 03-5676-0373
FAX : 03-5676-0375
http://www.minamicare.co.jp/
「おじいちゃんおばあちゃんにモテるタイプ」とは
入社して8年余り、20代ながらすでに施設長というポジションに就いている照屋さん。福祉の仕事を選んだきっかけについて訊いてみました。
「高校時代はバスケットボールをやっていて、怪我をしたときに理学療法士の先生に出会い、その道に進もうとも思いましたが、母から『あなたはおばあちゃんの面倒をみていたんだから、福祉介護の仕事をやってみたら』といわれたんです。あまり覚えていないのですが、子どもの頃、認知症になった祖母をお風呂に入れるのを手伝ったりしていたみたいなんですよ。介護福祉の仕事はこれからの時代に必要になるということもありましたが、最初は母親の言葉がきっかけでした」
福祉関係の大学に進路を決めたものの、大学に入ってからは一般企業への就職も考えていたという照屋さん。そんななか、先輩に誘われたことがきっかけで、みなみ中央ケアセンターで実習をすることになったのですが――。
「実際に施設で仕事をしてみると、センスがあるといわれました。おじいちゃんおばあちゃんにモテるタイプだと (笑) 。結局 1年半ほどバイトとして働いた後、そのまま新卒で入社して生活相談員を経て管理者になりました。その後、江戸川ケアセンターで副施設長になり、半年ほど前に施設長に着任しました」
介護の仕事をする上では、照屋さんが言われたという「おじいちゃんおばあちゃんにモテる」要素があった方が、働きやすいという照屋さん。ではそのためには、どうすればよいのでしょう。
「私も自分でモテる努力をしたわけではないですけど、【人にやさしく】というのは自分なりに思っています。介護は病気などで日常生活に困っている方を援助する仕事なので、やさしい気持ちで接するという事を心掛けています」
相手の話をよく聞いて、理解すること
高齢者の方との正しい接し方には、きちんとした話し方も含まれている、と語る照屋さん。最近の人たちはメールやSNSのやりとりが日常化していて、直に人と喋る機会が減っているので、コミュニケーション能力が低下しているのではないか、と言います。
「実は私も仕事を始めた頃はスーパー問題児で、上司から言葉使いが悪いと言われた経験があります。若い人たちは認知症の方に対して、どういう言葉使いをすればいいのかわからず、友だち感覚で喋ってしまうことがよくあります。でも利用者の方は人生の先輩なので、話し方には気をつけなければいけません。親しみというのも必要なので、すべて敬語で喋らなければいけないということではないですが、相手に尊敬の念をもって話をすることが大切です」
そこで、みなみ江戸川ケアセンターでは、接遇マナーの研修を行っているそうです。
「謝る言葉ひとつにしても、『ごめんね』ではなく『申し訳ありませんでした』ということで、より丁寧に相手に謝罪の気持ちを伝えることができます。研修して意識することで、着実に成長していきますね。マナーについてもですが、仕事内容をワンステップ上げる上でも、人に言われたことをきちんと咀嚼(そしゃく)して、吸収する力が重要だと思っています」
面接の際にも相手の話をよく聞いてのみ込み、理解することは大切なポイントですよね。
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