在職中に転職活動をする場合の、履歴書の書き方とコツを例文で解説します。
退職予定日・有休消化中・連絡先など、在職中ならではの『転職先の会社が知りたいこと』を、きちんと伝えられる履歴書を準備しましょう!
履歴書の「職歴欄」は何のため?
企業側にとって職歴欄とは、
応募者がこれまでどのような業種で、どんなキャリアを積んできたかという情報を得るためのものです。
そのため、入社・退社の年月、会社名のほか、業種や業界、所属部署名や実際に携わった業務内容を簡潔に記載すると伝わりやすくなります。
「職歴欄」の基本の書き方
職歴に記入する会社名は正式名称で書きましょう。「(株)○○○○」ではなく「株式会社○○○○」とします。
前株(まえかぶ:会社名の前に「株式会社」と書くこと)、後株(あとかぶ:会社名の後ろに「株式会社」と書くこと)の間違いもよくある失敗なので注意しましょう。
履歴書の職歴欄は、
基本的に時系列で記載します。
職歴の最後に現在勤務している会社名や部署名、業務内容などを記載し、在職中であることがわかるよう次の行には
「現在に至る」と書き添えます。
会社名だけの記載の場合は、会社名のあとにシンプルに「在職中」と記載するスタイルもあります。
最後に改行し、「以上」と書いて締めます。
退職予定日は書く?
中途採用の場合、欠員の補充や業務の拡大に伴う即戦力の確保など、企業として必要なタイミングで採用したいという意向があります。
採用した人がいつ入社できるかというのは必要な情報ですから、
すでに退職予定日が決まっていれば、その日付を記載します。
職歴欄に記入した「現在に至る」の文言に続けて、括弧書きで
(○月○日退職予定)と書き入れておきましょう。
職歴欄にスペースの余裕がない場合は、「本人希望欄」に記載してもOKです。
また、勤務開始可能日がわかっているのであれば、退職予定日とともに「本人希望欄」や「備考欄」に書いておくと良いでしょう。
なお、退職予定日が決まっていないならば、無理に予定日を記入する必要はありません。現職の上司に退職意思も伝えていない段階で不確実な日程を記入するのはNGです。
退職の話し合いや業務の引き継ぎなどが長引き、履歴書に書いた予定日に退社できないという事態になれば、入社スケジュールが狂い、かえって転職先に迷惑をかけることになります。
有休消化中の場合はどう書く?
すでに退職の申し出や業務の引き継ぎを終え、有給休暇を消化している状態の場合でも、まだ「在職中」の扱いになります。なぜなら会社に出社していなくても、有休消化中は雇用保険の契約が持続しているからです。
そのため、有休消化期間中に履歴書を提出する際は、職歴欄に「現在に至る」あるいは「在職中」と記入しておけばOKです。
有給休暇が終了する「退職予定日」も書いておくと良いでしょう。
在職中の転職活動のコツ「連絡可能時間帯と記載例」
在職中の転職活動で困ることの1つが、応募先企業との連絡です。
応募後は、先方の採用担当者から面接日の設定などの連絡が入って来ます。しかし在職中となれば、即座に応答できるとは限りません。休憩時間に折り返しても先方がつかまらないなど、やりとりがぎくしゃくし、面接の日程調整がなかなか進まないという状況になりかねません。
そこで
「連絡がつきやすい時間帯」など、連絡可能な手段を的確に知らせておくことがポイントになります。
「こちらから『時間帯』を指定するなんて図々しいと思われないだろうか?」と遠慮する必要はありません。それによってスムーズなやりとりができるのであれば先方の担当者にとってもメリットですし、相手への配慮ができる人材という印象を与えることにもつながります。
記載する場所としては、履歴書の「備考欄」や「本人希望欄」が良いでしょう。
下の例文を参考にしてください。
<記入例>
「在職中のため、すぐに応答できない場合もあるかと存じます。平日のご連絡は、携帯電話(090-××××-××××)あるいはメールアドレス(××××××@××××××)にいただけると幸いです。
また、連絡がつきやすい時間帯としては、月~金曜日の12時~13時か18時以降となりますが、メール、あるいは留守番電話にメッセージを残していただければ、できる限り速やかに折り返しご連絡させていただきます。
何卒よろしくお願い申し上げます。」
転職のステップガイドはこちら