介護は未経験・無資格でも始められる仕事ですが、介護の仕事をよく知らずに転職すると後悔する可能性があります。
介護の転職で後悔する事例や後悔する人の特徴など、転職前に知っておきたい内容や介護の転職を成功させる方法ついて解説します。
目次
■介護の転職で「後悔した！」事例介護の転職では以下のような理由からから「こんなはずじゃなかった…」と後悔することがあります。
後悔する理由は人それぞれですが、どのようなことで後悔しやすいのかを知るのは転職を成功させるために大切です。
ここでは介護の転職で後悔した事例をいくつかご紹介します。
介護職は立ち仕事が多いため体力が必要です。
事務職などデスクワークなどの職種から未経験で転職すると、体力的にキツイと感じる方もいるでしょう。
介助の際に利用者さんを抱えたり支えたりするため腰に負担がかかりやすく、腰痛に悩む方もいます。
職場によって違いはありますが、体力的な負担が大きいのは事実です。
体力的な負担が心配な方は、自立度が高い方が利用するデイサービスやサービス付き高齢者住宅などの施設への転職を検討すると良いでしょう。
介護業界の人手不足は深刻化しています。
高齢化が進む日本では、介護を必要とする人が急激に増加しているためです。
職員が不足している施設では1人あたりの仕事量が多く、想像よりも忙しい可能性があります。
公益財団法人介護労働安全センターの調査によると、「従業員が不足している」と回答した施設は66.3%にも及びます。
人手不足の施設に転職すると、残業が増えたり休みが取りにくかったりすることも。
職員の離職を防ぐために、介護職員の待遇改善や業務の効率化などに力を入れている施設も多いので、そういった施設であれば職員が定着している可能性が高いしょう。
入職してみると、イメージと実際の仕事内容が異なることもあります。
「お年寄りとお話しする仕事だと思っていたのに肉体労働が多い」「お世話をするだけだと思っていたから看取りが辛い」など、イメージと実際の仕事内容にギャップを感じて後悔してしまうのです。
また、複数の介護施設を運用する職場では「特養を希望していたのに訪問介護に配属された」など、担当したかった仕事ができない可能性もあります。
介護職への転職を検討する際は実際に職場を見学して、仕事内容や労働条件、職場の雰囲気などを自分の目で確かめておきましょう。
入所型の施設では24時間体制で職員が勤務する必要があるため、早番・遅番・夜勤などのシフトがあります。
特に夜勤がある職場では勤務時間が不規則になり、生活リズムが乱れやすいです。
規則的なシフトで働いていた方は、シフト制の施設で働くと辛く感じる可能性があるでしょう。
夜勤が不安な方は日勤のみのデイサービスなどへの転職を検討してみると良いでしょう。
介護職に限らず、仕事をするうえでコミュニケーションは欠かせません。
介護の職場では利用者さんやそのご家族をはじめ、介護職員、看護師、施設長、ケアマネジャー、事務員など多くの人と関わる必要があります。
施設によっては雰囲気が合わず、連携を取りにくく感じることもあるでしょう。
たとえ仕事内容や待遇で不満がなくても、人間関係が合わないと精神的負担が大きくなり後悔する可能性があります。
介護業界未経験から介護職に転職する場合、教育体制が整っていない職場に就職すると後悔することが多いです。
介護業界は人手不足のため未経験者を歓迎する一方、人手不足により教育のための時間を割けないケースがあります。
仕事を十分に覚えていない段階で多くの業務を担うことになれば、精神的負担も大きくなるでしょう。
また、仕事への理解を深めずに現場に立つことになり、本来であれば防げたミスが増えてしまう可能性もあります。
介護業界では、以下のような特徴がある人が「転職を後悔した」と感じることが多いようです。
ここでは、どのような人が介護の転職で後悔してしまうのか特徴を紹介します。
介護職に対して、漠然としたイメージだけで転職した人は後悔しやすいです。
「お年寄りと話をする仕事」「お世話をするだけの仕事」といったイメージで転職すると、体力的にきつかったり忙しすぎて辛くなったりする可能性があります。
転職の前には介護職の役割や具体的な仕事内容などを事前にしっかりと調べて、理解しておくことが大切です。
介護職に限らず、仕事に対して明確なビジョンがない人はちょっとしたギャップで心が折れて後悔しやすいです。
反対に、「なぜ介護職に就きたいのか」「介護職に就いた後はどうなりたいのか」など、介護職に就いた理由や目標がはっきりしている人はモチベーションを保ちやすくなるでしょう。
こういった目標がない人は、せっかく希望の職場に転職できてもモチベーションを保てず、転職を繰り返す恐れがあります。
介護職に限らず仕事には向き不向きがあります。介護職に向いていない人の例は以下の通りです。
利用者さんとのコミュニケーションは介護の大切な仕事なので、人と話すのが苦手な人は向いていないでしょう。
介護の仕事では利用者さんに適切なサービスを提供するため、職員同士がコミュニケーションを取り合って協力することが大切です。
協調性に欠けている人はうまく連携がとれず、思わぬ事故につながる恐れがあります。
また、介護の仕事には排泄や入浴の介助もあるので、潔癖症の人は苦痛に感じる可能性が高いです。
向いていないのにもかかわらず介護職に転職すると、後悔して早期退職につながりやすいでしょう。
介護職に適しているのか、しっかりと自己分析したうえで転職活動を始めましょう。
職場の見学に行かず、インターネットにある情報だけで転職を決めた人は後悔しやすいです。
職場を見てみないと「思っていた雰囲気と違う」ということになりかねません。
最近はオンライン面接もあり、職場に赴かなくても転職が完結します。
しかし、実際は足を運ぶことで多くの情報を得られるので、できるだけ訪問する機会を作ってもらうほうが良いでしょう。
自分が何を大切にしたいのか、条件の優先順位を付けずに曖昧に転職活動すると後悔することが多いです。
なんとなく給料がいいから転職したら「忙しすぎてキツイ」「シフト制についていけない」「残業が多すぎる」など、ほかの職場より労働時間が長かったり、仕事量が多すぎたりして後悔する可能性があります。
給料が第一なのか、働き方も重要なのかなど、希望する条件によって合っている職場が変わるため、条件の優先順位を付けて転職活動を始めましょう。
介護の転職で後悔しないためには以下の下準備が大切です。
ここでは、介護の転職を成功させる方法を紹介します。
転職を成功させるには、介護業界や仕事への理解を深めたうえで、自分が介護職に向いているかどうか判断することが大切です。
働く介護施設の特徴や仕事内容、シフトなど理解したうえで自己分析を行い、自分と合っているかいま一度見つめなおしましょう。
そうすることでミスマッチを防げ、転職の成功率がアップするでしょう。
介護職が自分に向いていると判断して実際に転職活動を始めるときは、希望する職場の下調べも念入りに行いましょう。
具体的には以下を調べておくと良いです。
離職率や勤続年数は厚生労働省の「介護サービス情報公開システム」から調べられます。
離職率が低く、勤続年数が長い人が多い職場は働きやすい環境であるといえます。
また、業界未経験から転職する場合は、見学や面接のときに教育体制についても確認しておくと良いです。
教育体制が整っている職場であれば、未経験でも働きやすいでしょう。
転職を成功させるためには、希望する条件を明確にして優先順位を付けておくと良いです。
優先順位に沿って転職活動をすれば、転職後にギャップを感じにくくなります。
また、希望する職場で「どんな働き方がしたいのか」「将来どのようになりたいのか」など、ビジョンを明確にしておくとモチベーションを維持でき、面接の際にも長く働いてくれる人材だと判断してもらえる可能性があります。
その結果、転職が成功して希望する職場で働けることもあるでしょう。
ここからは、介護職への転職に関するよくある質問にお答えします。
転職を繰り返すと「すぐに辞めてしまうのではないか」と思われて転職の際に不利になる可能性があります。
介護業界は人手不足のところが多いので、長く働いてもらえる人のほうが有利です。そのため、転職をする際は、長く働けるようにしっかり下準備をしておくことが大切です。
転職を後悔しないためには、会社を辞める前に以下を試すのがおすすめです。
転職を繰り返すと希望の職場に就職しにくくなります。そのため、「転職に失敗した！」と思ってもすぐに辞めず、まずは今の職場でポジションやシフトを変更し、実務経験を積むことを優先すると良いです。
ただし、身体や心に異変があるときは無理をせずに休職・退職を検討しましょう。
介護の転職では、漠然としたイメージがあるだけで介護の実態を知らない人や、将来の目標がない人、介護職に向いていない人は後悔する可能性があります。
介護職への転職を成功させるためには、介護業界や仕事への理解を深め、介護の仕事が自分に適しているのか自己分析を行うことが大切です。
また、転職後のミスマッチを防ぐために、自分の希望する条件を整理して優先順位を付けてみてください。
働きたい職場が見つかったら、その職場でどのように働いていきたいのかビジョンを明確にしておくと「長く働いてもらえる人材だ」と判断してもらえ、採用に有利になるでしょう。
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