■書名:車いす・片マヒの人もいっしょにできる 高齢者のレクリエーション
■著者:三浦一朗
■発行元:ナツメ社
■発行年月:2013年7月10日
>>『車いす・片マヒの人もいっしょにできる 高齢者のレクリエーション』の購入はこちら
レクリエーションを盛り上げるヒントや困ったときの解決策が満載!
利用者や入居者の生活を彩り、健康維持・促進を図る意味から、いまや介護サービスにおいてレクリエーションは大事な要素になっている。しかし、「介護の仕事は好きだけれど、レクリエーションは苦手」という人は、意外と多いのではないだろうか?
「盛り上げ方がわからない」
「どう声かけしたら良いかわからない」
「新しいゲームのアイデアが浮かばない」
そんな悩みを抱え、レクリエーションが苦痛になってしまっている人に、ぜひ一読をオススメしたいのが本書だ。著者の三浦一朗さんは、長年、日本レクリエーション協会でレクリエーションの普及事業を指導。その豊富な経験を活かした、高齢者向けレクリエーションのハウツー本になっている。
本書は、「体を使ったゲーム」「頭を使ったゲーム」「絆を深めるゲーム」の3章立てで、紹介されるゲームは全部で47。それぞれのゲームは見開きページで紹介され、利用者への働きかけやゲームの組み立て方が、イラストを多用しながら解説される。また、ゲームの目的や意識すべきポイント、盛り上げるテクニック、声かけのフレーズなどが簡潔にまとめられていて、実践するときの大きな手助けになる。
展開の仕方や盛り上げ方に苦手意識がある人は、まずは“困ったとき”のハウツーが書かれたコラムが参考になるかもしれない。
たとえば、「子どもじみている」とやりたがらない人がいる場合。そうした方も、実はゲームの目的や効果がわかると、前向きになるケースもある。そこで著者は、「このゲームは、転倒防止の効果があります」「脳の若さを維持しましょうね」などと伝えてみることを勧めている。ほかにも、「いつも同じ人ばかりが発言してしまう」「負けてばかりで落ち込んでしまった」など、レクリエーションを行ったときに、どの現場でも直面しがちな“困った”事例を取り上げ、そこを乗り切るためのアドバイスが掲載されている。
さらに、本書の大きな特徴は、本のタイトルにもあるように、車いすの方、片マヒがある方も一緒に楽しめること。そのため、安全への配慮はもちろん、体のハンデを意識させないゲーム運びのヒントにもページが割かれている。
ここに書かれたノウハウやスキルを読んでいると、実はその先にあるレクリエーションに携わるおもしろさ、やりがいに自然と触れていることに気づく。本書は、すぐれたハウツー本であると同時に、すぐれた啓蒙書の役割も果たしていると言えるかもしれない。
著者は、読者へのメッセージとして次のように綴っている。
<本書を読み進めると、コミュニケーションをたくさん発生させるヒント、上手に導くための方法、距離を縮める言葉かけがたくさん含まれていることに気づくことでしょう。本書を選んでくださった皆さんが、今までとは違った「楽しさ」を利用者に提供し、その結果、利用者の皆さんの意欲的な姿勢や笑顔が引き出されることを願ってやみません。>
<小田>
著者プロフィール
三浦一朗(みうら・いちろう)さん
元東京未来大学実習指導室長、日本レクリエーション協会公認レクリエーション・コーディネーター。公益財団法人日本レクリエーション協会に31年間勤務し、「高齢者レク」をはじめ全国各地のレク普及事業に指導職員として従事。その豊富な指導経験を活かして各地で講演活動を行い、レクリエーションの認知と活用の啓蒙を進めている。