大阪府、兵庫県、宮城県に続き、東京都・京都府・沖縄県でもまん延防止等重点措置の適用がほぼ確定となりました。
なぜ緊急事態宣言ではなく「まん延防止等重点措置」なのでしょうか?
緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の違いは?生活にまた制限はかかるのでしょうか?
「まん延防止等重点措置」と「緊急事態宣言」の違いは?
緊急事態宣言は、政府から都道府県に発令されます。緊急事態宣言による感染対策は、都道府県単位で決められ、
都道府県全体が対象となります。
まん延防止等重点措置も、政府から都道府県に発令されるのは同じ。でも、まん延防止等重点措置による感染対策は、
各都道府県の知事が対象期間や対象エリア、対策の内容を決定します。
特定の地域からの新型コロナの感染を抑えるために発令されます。
■緊急事態宣言
政府 → 都道府県(対策内容は都道府県で同じ)
■まん延防止等重点措置
政府 → 都道府県 → 対象地域(対策内容は都道府県ごとに決定)
過去2回の緊急事態宣言では、外出自粛や飲食店の時短営業が実施されました。
今のところ、まん延防止等重点措置でも対策内容はほぼ同じ。
飲食店の営業時間短縮やイベントの人数制限、不要不急の外出自粛などが呼び掛けられています。
全国的に人の活動を制限する緊急事態の前に、エリアごとに新型コロナを抑え込むためのもの、という見方ができます。
まん延防止等重点措置で制限されるのは?
まん延防止等重点措置の対象となった地域では、以下の対策をすることとなっています。
・飲食店の営業は20時まで。酒類の提供は11時から19時まで。
・飲食店でのカラオケ利用の自粛
・飲食店での感染予防の徹底(アクリル板の設置、適切な距離の確保、マスク着用の周知など)
・イベントの縮小・人数制限
・感染拡大地域での重点的な検査
・高齢者施設等の職員を対象にした検査を実施
なお、まん延防止等重点措置の適用地域では、不要不急の外出自粛や混雑している場所・時間を避けるよう言われています。
ただし、対象となる地域や期間、イベントの人数上限などは、都道府県により異なります。
これからまん延防止等重点措置の適用となる東京・京都・沖縄では、規制の対象となる内容やエリアに注意が必要です。
「まん延防止」と「緊急事態宣言」、どのタイミングで出される?
まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が出されるかどうかは、感染状況によって判断されます。
まん延防止等重点措置は「ステージ3」、緊急事態宣言は「ステージ4」に上がったときに検討するとされています。
感染状況の「ステージ」って?
新型コロナウイルスの感染状況は、ステージ1からステージ4までの4段階で判断。
ステージ1は感染がほとんど広がっていない状態、ステージ4は爆発的な感染が起こっている状態です。
感染状況のステージは、「新規感染者数」「病床使用率」「療養者数」「PCR陽性率」「感染経路不明の人の割合」の5つの指標で判断されます。
新たに感染者数が増えると予測される指標と、感染拡大が起こると予測される指標を用いることが重要とされ、4月8日の新型コロナウイルス感染症対策分科会で指標が見直されました。