21年度介護報酬改定で全介護サービス事業者に義務づけられた、感染症と自然災害への対策強化、業務継続に向けた計画(BCP)策定の経過措置期間終了まで1年を切った。
特定施設入居者生活介護事業所の指定を受けていない「養護老人ホーム」「軽費老人ホーム」「有料老人ホーム」を含む、全ての施設が義務化の対象となる。
開設年次や建物構造によっては、感染対策空間の整備、防災に向けた備蓄・改修などが必要となるケースもある。
感染対策や防災、BCP策定に活用できる厚生労働省の事業を紹介する。
「感染症等の拡大防止等に係る介護事業所及び従事者に対する研修等支援事業」では、介護従事者向けに感染対策に関する研修開催や、介護事業所でのBCP策定に向けた研修開催等を支援する。
また、事業所・施設内の研修で活用できるeラーニング(介護施設・事業所の職員向け感染症対策力向上のための研修教材)の配信している。
「介護施設等における感染拡大防止対策に係る支援」では、新型コロナ感染拡大防止に向け ▽多床室の個室化に要する改修費 ▽簡易陰圧装置の設置に要する費用 ▽感染拡大防止のためのゾーニング環境等の整備に要する費用――を支援する。
補助上限額は、個室化への改修費用では1定員あたり97.8万円、簡易陰圧装置の設置では1施設あたり「432万円×都道府県が認めた台数(定員が上限)」などとなっている。
地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金(ハード交付金)の「高齢者施設等の安全対策強化事業・換気設備設置事業」で、施設の立地等で窓があっても十分な換気が行えない場合、定期的な換気ができるように換気設備を補助。
対象は入所系の介護施設・事業所で1㎡あたり4000円を上限に定額補助する。
地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金では、高齢者施設等の防災・減災対策を推進するため ▽スプリンクラー設備等の整備 ▽耐震化改修・大規模修繕 ▽非常用自家発電・給水設備の整備 ▽水害対策に伴う改修 ▽倒壊の危険性のあるブロック塀等の改修――等の補助を行う。
非常用自家発電の場合は、特養や老健等を対象に1施設あたり総事業費500万円を下限に、国と自治体が4分の3を補助する。
地域医療介護総合確保基金では、高齢者施設の災害対策のための移転建替支援に向けた新事業として、「一定条件下で災害イエローゾーンに立地する老朽化等した広域型施設(定員30人以上)の建替えへの助成」と、今年度より「建設コストの高騰等を踏まえ、実態に見合った補助を行うために配分基礎単価の上限額を8.9%増へ改定」の実施を予定している。
<シルバー産業新聞 2023年4月10日号>
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